多様性って?~「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んで
長女、次女と生まれ、私は多様性についてぼんやりと考えることが多くなった。
それまでは生物での授業でしか使ったことがなかった言葉だと思う。
なぜなら、ふたりともちょっとハンデを持っているからだ。
二人とも軽度なので、特徴や個性といえばそれまでの話ような感じだ。
そんなこともあって、多様性という言葉をよく考えるようになった。
そして、ある日保活でこども園を訪ねたときの、園長先生が話した言葉がとても心に響いた。
「こども園は幼稚園の子ども達と保育園の子ども達が同じ教室で過ごします。小さいうちからできるだけ色々な環境の友達がいることを知り、多様性を感じてほしい。」と。
多様性。
ひとことだけれども、うまく説明できない。
分かるようでわからない。
これがきっかけで、この本にたどり着いた。
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
読み終えた感想をひとことで言うならば、「難しかった」だろうか。
イギリスでの人種差別や格差差別に関係する多様性について書かれてあるのだが、日本人の私にはピンとこないし、まず何よりイギリスの文化というかバックグランドとなる基礎的な情報が私にはなかったからだ。
それでも、読んでとてもよかった。
新しく知ったことがたくさんるからだ。
私が考えていた日本における多様性なんて、なんてぬるま湯だったんだろう。
イギリスの多様性は日本と比べものにならないほど複雑で、知らないと自分も相手を傷つけてしまうなんて知らなかった。
また、この本でとても好きなところがある。
多様性っていいことだけど、ややこしくなる。
ない方が楽なのにどうしていいの?と尋ねる息子に母が言った言葉だ。
「多様性はうんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことだと母ちゃんは思う。」
なるほど。
まず、いろんな環境や価値観や考え方があることを知らないと。
何て素敵な母ちゃんなんだ。
私もまずは知ることから始めよう。
自分の考えと違っていてもいい、同じでもいい。
否定することと共感することはひとまず置いて、色々なことについて知ろうと思う。
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