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蹴球邂逅録 〜ブブゼラ (韓国🇰🇷)〜


長らく、Jリーグのスタジアム演出に携わっている身として、
異国のスタジアムで、”なるほど!”と唸るモノに出会すことがある。

4部コヤン・シチズンFCでの、”エンヤ ”の数日後に足を運んだ、
韓国を代表する首都クラブ、FCソウルのホームゲームでのこと。
多くのサポーターが、クラブフラッグが装飾されたブブゼラを持参していた。
そして、グッズショップや露店では、大量にワゴンに積まれ、販売されていた。

ブブゼラといえば、、、
2010南アフリカW杯の際、アフリカの応援スタイルとして、
一時、ブームとなったが、そのボリュームゆえ、ヨーロッパ諸国をはじめ、
日本でも使用禁止とされているシロモノである。

いったい、サポーターはブブゼラを用い、
どんな応援をするのだろうか?
仕事柄、僕にとっては、この試合、最大の関心事となった。

選手ピッチ内アップ登場、選手紹介、選手入場、キックオフ…。
いっこうに、ブブゼラは鳴らない。

すると、、、
前半、相手コーナーキック。
突如として、耳をつんざくようなブブゼラが、
スタジアムに響き渡った。
【FCソウル ブブゼラ タイム】
ビジョンには、そう表示してあった。

轟音で邪魔して、相手のチャンスを摘むべくの、
ブブゼラだったのだ。
”勝利のため、選手と一緒にゴールを守ろう”ということか。
しかも、ブーイングより、はるかに効き目がありそうな感じだ。

一瞬、”なるほど!”と唸りかけたが、
食い気味で、”いやいやいや…”が遮った。

気持ちはとっても理解できるし、
勝利とグッズの売り上げにもつながるだろう。
たしかに、情と理に適った、面白いアイデアにちがいないのだが、
”やはり、このご時世にはちょっと…”と、思ってしまうのだった。

※数年後、ソウルの友人に聞いたところ、
やはり、あまりよろしくないという話になって、
現在は行なっていないとのこと。

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