【知恵の本棚】「自己啓発本の選び方&読み方」にはコツがある。
たいていの方は、自己啓発本を読んだことがあると思います。でも、そこに書かれている通りやってみても、うまくいかないことが多いと思いませんか?
自己啓発は有意義なのだろうとは思っていても、効果を実感できないのは何故なのでしょう。
このnoteでは、「自己啓発の効果を実感できない理由」、私のおすすめする「自己啓発本の選び方&読み方」について書いています。
最初に、効果を実感できない理由ですが、実はたくさんあると思っています。ここでは代表的なものを6つあげますが、おそらくどれか一つは当てはまるのではないでしょうか。
効果を実感できない理由1:書かれていることは真理ではない
人の育て方に関する自己啓発を例にあげると、「褒めて育てなさい」という人もいれば、「叱って育てなさい」という人もいます。「褒めるのも叱るのもよくない」という人もいます。
明確な真理があるなら、誰もが同じことを言うはずですよね。それどころか、お互いに相容れない考え方をしています。
要するに、著者が正しいと思うことを書いているだけなので、たまたま手に取った本が、あなたにも当てはまるとは限らないということです。
効果を実感できない理由2:真意を理解できていない
「叱って育てなさい」を真似しようとしても、「叱る」の意味合いは、人によって違います。
「叱る≒怒る」だと思っている人もいれば、「叱る≒諭す」だと思っている人もいます。
本に書かれている通りに叱る言葉を発することはできても、声のボリュームやトーン、表情や視線はどうするのでしょう。相手のわがまま加減に合わせ、強めに言ったり弱めに言ったり、言い方を変えた方がいいのでしょうか。それとも、いつでも沈着冷静に、機械のように振る舞うべきなのでしょうか。
人間、そんなに器用にはできていませんよね。つまり、その人の持つバックグランドによって、具体的なアクションに差が出るということです。
著者の意図とは違うことをしていたり、場合によっては逆効果になることさえしているかもしれません。
効果を実感できない理由3:現状とのギャップが大きすぎる
仮に本に書かれていることを正確に理解できたとしても、実現可能かどうかは別の話です。それまで叱り続けてきた相手に、急に褒めることしかしなくなると、相手は混乱します。あからさまなてのひら返しに不信感を抱くでしょう。
こういうものは、相手との信頼関係を修復してからでないと、効果を発揮することはないでしょう。
効果を実感できない理由4:置かれている状況が違うのに、そのまま真似しようとする
散々がんばってきた上で今つらい思いをしている人が、ポジティブな人に向けた熱血系の啓発本を読んで真似しても、もっとつらくなるだけでしょう。
いま置かれている状況と相反する状況が前提であるような啓発本を読んでも効果が出にくいということです。
効果を実感できない理由5:価値観が違う
例えば、「好きなことを仕事にしよう」という啓発は、合う人と合わない人がはっきり分かれるでしょう。
好きだった趣味を仕事にしてしまうと、好きでなくなるかもしれません。本に啓発されて起業したものの、趣味は趣味だからこそ楽しめることに気づいてしまう人もいるのです。
こうなるともう、「好きなこと」という前提自体が違ってきますので、うまくいくはずがありません。
効果を実感できない理由6:著者の考え方が古い
一昔前は、「部下は怒って育てろ」とか「怒るマネージメント」みたいな啓発本をたくさん見かけました。今だと、こんな考え方はまず受け入れられないですよね。書かれていることを真似したところで、部下にパワハラ上司のレッテルを貼られるのがオチです。
あなたの職場にも、上から目線の典型的な昭和上司がいるかもしれません。そういう人が啓発本を書いたらどうなるか考えていただければ、私の言いたいことをご理解いただけるのではないでしょうか。
自己啓発本の選び方
やはり、自己啓発本は役に立たないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。自分に合ったものを選べば、読む価値は非常に高いです。
本を選ぶ際は、タイトル、導入部分、目次を見て、共感を受けるものを選びましょう。心が欲しているから共感するのです。ただし、今のあなたとあまりにもかけ離れた内容のものは避けた方が無難です。
1円も稼いだことのない人が、1億円稼ぐマインドを説く本を読んでも、ピンとこないでしょう。実感として1億円稼ぐことが難しいとわかって読むのと、実感もなくそんなものなのかなあと思って読むのとでは、得られるものが全く違ってくるはずです。
また、著者の経歴を見れば、理論中心か経験中心かも、ある程度判断できます。
例えば、コミュニケーションに関する本を、心理学者が書いていれば、理論や法則など客観性の高い知識が書かれているでしょう。ある企業の社長が書いていれば、自身の経験がベースになっているかもしれません。
どちらが良い悪いということはありません。あなたがどう読みたいかで選ぶべきです。
ご注意いただきたいのは、ベストセラーかどうかだけを選択基準にすることです。よく売れているから誰にとっても役に立つ、ということにはなりません。即効性を期待しても、空振りに終わる可能性が十分にあります。
それでも、よく売れているということは、それだけ共感する人が多いということなので、今うける考え方やこれから標準になっていくであろう考え方を学ぶ、という目的で買うのはありだと思います。
自己啓発本の読み方
人生経験豊富な方や、その分野の知識をある程度持っておられる方は、経験や知識と比較しながら読むことができます。そのため、これは心当たりがあるなとか、この考えはこういう場面では通用するだろうなとか、納得しながら読み進めることができます。
一方、若い方や経験の浅い方にはそれができません。ではどうするか。
私のおすすめは、身近な場面を想定し、自分ならどういう行動をとるだろうかとイメージしながら読むことです。
例えば、人を巻き込むプレゼンテーション力を説く啓発本なら、会社の重要な会議で自分が発表する状況を想定し、具体的な言葉や、身振り手振りまで含め、イメージの中でやってみます。周囲の迷惑にならないなら、実際に体を使って演じてみてもいいでしょう。
思考実験することで、相手にどういう反応をされそうか、イメージしやすくなります。
こんなふうに具体化してみると、確かにうまくいきそうだと思えるかもしれません。何かしっくりこなければ、まだ理解が足りていないのかもしれません。
つまり、自分の行動に置き換えるから、自分ごとになり腑に落ちるのです。
まとめ
自己啓発本は、万能ではありません。同じ本でも、合う人と合わない人に分かれるのが普通です。読む人の経験、知識、環境等によって、解釈も違ってくれば、効果にも差が出ます。
だから、その選び方と読み方は重要です。それさえ間違えなければ、自己啓発本は、あなたにとってきっと有意義なものになるでしょう。
私のnoteマガジン【知恵の本棚】も自己啓発系noteですが、すべての方に共感されたいと思って書いてはいません。
ごく一部の方かもしれませんが、共感を持って読んで下さる方は必ずいるはずです。その方のお悩み解決やステップアップのヒントになればそれでいいと思っています。
自己啓発は、現状を変える大きな武器になり得るものです。これまで自己啓発本を避けてきた方も、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
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