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辞めたくても辞められない?情報刺激中毒のヤバさ。

時間があくと、スマホを見るという人は多い。

 電車の中を眺めてみると、ほとんどの人がスマホを見ています。
街を歩けば、歩きスマホをしている人も多く、ベビーカーを押しながらスマホを見ているママさんを見かけることもあります。

 家にいる時も時間が空くと
スッとスマホに手が伸びるという方も多いのではないでしょうか。

 私たちは毎日とんでもない情報量を浴びており、
その量は年々増えているように思います。

 特段、観たくもないのに、なんとなく情報を浴びて時間を溶かしてしまうという人も少なくないのではないでしょうか。

そんなあなたは「情報刺激中毒」かもしれません。

情報が溢れている背景をちょっとだけ。

 私は広告・マーケティングの分野で長く仕事をしてきました。

個人が直接お金を払うBtoCビジネスにおいては、
ターゲットとする層の意識の奪い合い
という側面があります。
"自社商品・サービスをいかに気にさせるか"という意識の陣取り合戦です。

スマホのアプリは無料で使えるものが多いことはご存知だと思います。

 youtubeやtiktok、XやFacebook、スマホゲームに、ニュースアプリ、
慈善事業ではなく、属性の絞れた人が集まる場所を作ることで、
そこに広告を出したいという企業からお金をいただいて広告を表示する。

 子供向けTVアニメで、子供向けの商品がCMに出てくるのと同じように
より多くのターゲットがいる場所で広告が待ち受けています。

テキ屋をやるな、神社を作れ。
これはビジネスの鉄則です。

 いかに、皆さんにアプリを開いてもらうかによって
そのアプリを提供している会社の収益は変わってきます。
そのために、必死で人を集める努力をしているわけです。

 繁盛している神社では、参拝者が多く訪れ
人が多ければ、テキ屋は儲かり、神社がビジネスをしなくとも
自然と出店料が入ってきます。

 マクドナルドが、飲食業ではなく不動産業だということは有名な話ですが、これも似たような構造です。

 マクドナルドは、日本の中に2,967店舗ある中で2108店舗が直営ではなくフランチャイズです。高いロイヤルティを請求することで利益上げるのではなく、売上げに応じたロイヤリティと、フランチャイズ店舗の家主になることで賃料での利益が全体の利益の半分以上を占めています。

 フランチャイジーが増えれば増えるほど、ロイヤリティと家賃収入が入ってくるという構造です。

 そのため、多くの人にマクドナルドに足を運んでもらえるように、季節限定商品の開発や、ハッピーセットの玩具など、手を変え品を変えて宣伝していますが、それも、この賃料ビジネスを支える重要なファクターなのです。

 無料アプリも同様に、
どれだけ人に集まってもらうかというところをとことん研究し、
手を変え、品を変えて、あなたに刺激を与えてきます。

SNSで爆増する情報量。

 X(旧Twitter)Bluesky Instagram Youtube TikTokなどの動画配信アプリや、ライブ配信アプリなど、多くの人のスマホに入っているSNSは、個人が手軽に情報発信するツールとして飛躍的な発展を遂げてきました。

 これらも広告収入や一部投げ銭システム等が運営会社の主な収益源になっています。
様々な情報発信ができるだけでなく、ユーザー同士で交流することができ、世界中の人とSNSで繋がることができ、更に「いいね!システム」によって、手軽に承認欲求を満たすことができ、それがSNS人気に拍車をかけています。

 YoutubeやTikTok を中心に動画SNSの台頭で、
テキストや画像だけでなく動画コンテンツも膨大になってきています。

 TVとは違いプラットフォーム側がコンテンツを提供するのではなく、
プラットフォーム上で個人のクリエイターが自由にコンテンツを制作し発信しますので、コンテンツ制作費はかかりません。発信者が増えてクリエイター同士の競争が激化するほどコンテンツのクオリティは勝手に上がっていきます。

 Xでも、facebookでも、このnoteも同様で、
サービス提供会社は場を提供しているだけで、コンテンツはユーザーが作っています。

 そのようなビジネス構造はともかく、情報ビジネスに個人が参入することで、情報量は爆発的に増え、更にコンテンツ制作者はあなたに見てもらうために様々な工夫を凝らし、魅力的なコンテンツを提供してきます。

私たちはいつも情報に"狙われている"という背景があります。

無自覚の情報中毒者が爆増している。

 前述したように、魅力的なコンテンツで溢れる中で私たちは生活しています。24時間手元にあるスマホという文明の利器によって、簡単に情報の洪水にアクセスすることができます。

 ターゲットとする層の意識の奪い合いというビジネスの仕掛ける側の意図により、魅力的なコンテンツは溢れています。

 先日友人が「TikTokは沼だ、時間が簡単に溶けていく」と言っていました。TikTok、Youtubeなどを観たいわけでもないのに、なんとなく開いて、なんとなく、ダラダラと観続けて夜が更けてしまうという。

 情報中毒、刺激中毒とも言えるのかもしれません。
なんとなく感じる「充実感」のようなもので、空白を埋めたいわけです。

 刺激の中毒になっている方は、空白の時間が怖くなりがちです。
空白があるとじっとしていられず、PCやスマホを開き「刺激」を得ようとします。有益な情報に触れているのか、無益な情報に触れているのかは関係ありません。その刺激で空白を埋めたい衝動に動かされています。

 このような方は年々増えている印象があります。

空白の時間が怖いのは「妄想ループ」しているから。

 「空白の時間」には何かしらの思考が巡っているはずです。
仕事のこと、パートナーのこと、自分のこと、過去のこと、将来のこと、目の前の出来事のこと、あれこれと、思考が巡ります。

 過去の嫌なことを引っ張り出しては、それについて思考を巡らせたり、
将来(遠近問わず)のことを想像しては、ああなったらどうしよう、こうなったら嫌だなと思考を巡らせるかもしれません。

 その記憶や妄想に更に妄想を重ねて思考を巡らせていると、
漠然とした不安や恐怖が湧いてきがち
です。

 妄想ループから手軽に逃避できるのが、何かしらの刺激です。
その刺激がある時は「考えない(妄想しない)」で済むわけです。
空白の時間を刺激で誤魔化し逃避する。

 その逃避先が「お酒」の人もいるでしょう。 
アルコール中毒とまではいかなくとも、飲みたくて飲んでいるのではなく、なんとなく空白の時間を埋めるために酒を飲んで誤魔化しているという方も多いのではないでしょうか。

 昨今、若者の酒離れという話も聞きますが、
酒以外の逃避先が豊富にあるからなのではと考えています。

その一つが、「情報刺激」です。

 TikTok、Youtubeなどを観たいわけでもないのに、なんとなく開いて、なんとなく、ダラダラと観続けて時間を溶かす。そんなことに心辺りがある方は「情報刺激中毒」の予備軍のように思います。

辞めたいのに辞められないのは。

 先ほど書いた「TikTokは沼だ、時間が簡単に溶けていく」と言っていた友人。彼は以前はあまりお酒を飲む方ではなかったのですが、今は酒浸りの日々を送っているようでした。

 彼は「酒の量が増えて辞められない」と相談してきました。
何度も断酒を試みるも、ついお酒に手が出てしまう自分を「ダメなやつ」「意志が弱い」とラベルをはり、その自ら貼ったラベルを見ては、また酒に手が伸びるという悪循環。

 彼に空白の時間を誤魔化している自覚はありませんでした。
空白の時間にあれこれと考えを走らせて、不安や恐怖をつくりだしていることに無自覚であるが故に、その自ら作り巡らせた思考・妄想の影響を受けています。

 彼はお酒を飲んでいるのではなく、
 「空白の時間」が怖くて、埋めようとしているのに、
 お酒を辞めようとしているから、辞められないのです。

"お酒を飲む"という現象をあるようにする私を蔑ろにしたまま、
現象だけ変えようとしても、葛藤が生まれ、うまくいかなくて当然です。

これは、
ひまわりの種を蒔いて、
朝顔を咲かせようとしているようなものです。

現象は"既に咲いた花"です。
種を見ずに花だけ変えようとする。

花をあるようにする種、
更には、その種を植えたい私
が奥底にいます。

その私と向き合い、
その私から自由になるなら、
辞めようとすることなく、お酒の量は減っていきます。

私が散々「向き合おう」と言っているのは、
お酒を飲んでしまう私と向き合い、反省したりすることではなく、
その現象をあるようにする奥底の私と向き合っていくことです。

情報の奴隷か、情報の主人かで大きく変わる。

 特段、観たいわけでもないのに、ダラダラとネットサーフィンをするのをよくないと思いつつも、ついついやってしまう方。その現象だけに囚われず、そうしたい私に向き合っていくことが第一歩です。

 情報は今後も指数関数的に増えていきますし、あなたを誘惑する仕掛けも多く出てくるでしょうし、なんとなくその場だけ「楽しかった」と充実感のようなものを感じさせる魅力的なコンテンツも増えてくることは間違いありません。

そのような背景の中で、
情報の奴隷であるのか、
どんな時もその情報の主人であるのか。
その情報との向き合い方の姿勢の違いは
今まで以上にあなたの人生に影響を与えてくることになると思います。

この記事を読んで心当たりあるな・・・と素直に感じるなら、
まずはスマホを手に取りたくなった私に意識を向けてみてください。
そこにジャッジは不要です、肯定も否定もせずに、ただ、知ってみてください。

本気で向き合いたい方は、
私がとことんサポートしていきますのでいらしてください。


「向き合う」というのは、
自身の思考や言動を見て、反省するのではありません。
思考や言動と向き合うと、あれこれと判断して、反省したり、
そうしている自分を責めたりしがちで苦しくなります。

思考や言動をあるようにする私と向き合っていきます。
そこには肯定も否定も判断もありません。

●自覚カウンセリング
自分自身と向き合うことに卓越した自覚カウンセラーがあなたの悩みに一緒に向き合います。ご自身では自覚していない私、自覚していない囚われを一緒に丁寧に向き合ってきます。どのような私も蔑ろにせずに向き合うことで、対処ではなく本質的な解消に踏み出していきませんか。

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ご自身で自覚を実践されていきたい方は、
自覚基礎コースをご用意しています。
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自覚の精度を上げていきます。
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