好きを信じて世に出してみる

偶然「関ジャム」という番組で、BUMP OF CHICKEN 藤原基央さんのインタビューを拝見しました。

わたしにとってのBUMP OF CHICKENは「初めて好きになったバンド」。中学生のころ、兄の影響で聴きまくっていました。細長いソニーのウォークマンで。

これね

子どもの頃聴いた歌って、なんで忘れないんでしょうね。タイトルを覚えていなくても、曲が流れたら歌えちゃうんだよな～。脳内に刻み込まれているっていうか。不思議。

余談はさておき。

インタビューの中で藤原さんが『天体観測』の誕生秘話を語られていたので少し紹介させてください。

『天体観測』といえば、おそらくほとんどの日本人が耳にしたことがあるであろう名曲。リリースから20年経った今でもCMで使われるほど、人々から愛されている曲です。

曲作りには曲先きょくせん（曲を先に作る）と、詞先しせん（歌詞を先に作る）の2パターンがあるそうですが、この『天体観測』は曲先で作られたそう。

曲が完成した後、藤原さんは歌詞づくりに取り掛かるのですが、納得いくものがなかなか書けず。なんと30回も書き直したそうです。人の心を打つ歌詞の裏側には、とんでもない努力が隠されていたんですね。

そして、特に印象的だったのは「天体観測を完成させたとき、手ごたえはあったか」という問いに対しての藤原さんの答え。

イントロが明るすぎるかなぁって。
でも、コレしかないって曲がなっちゃってるしな。まぁ、やるかみたいなかんじで。俺好きだしコレみたいな。でも自分は好きだけど他の人がどう思ってくれるかってことには全く自信が無くて。若い頃から今に至るまでずっとそう。この曲もそうでしたね。

グッサーってきました。あの藤原さんでも自信がなくて、周りの人が自分の作品を好きになってくれるか不安なんだ。私たちと一緒じゃんって共感の嵐。

それでも「好き」を信じて世にだす。自信がないから出さないのではなく、伝えたい想いや直感、愛情を信じて「これでいこう！」と決める。すべての感動の源泉はそこだったんだ。

私たち書き手にも通じる部分があると思います。いや、書き手じゃなくても描き手や撮り手、もはやすべての人に通ずるはず。

自分は好きだけど、どう思われるか分からない。自信がない。だから出さないでおこう（やらないでおこう）。でもそれってもったいないですよね。作品と出会った誰かが感動してくれるかもしれないのに。

だから自信が無くても、自分なりの「好き」や納得を信じて、世に出してみよう。まずはその勇気が大切だと感じました。

来週も続編があるようなので楽しみ。
これを機にBUMPおさらいしてみよう〜。