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変わる記憶 変わらない関係

人間は忘れる生き物。

どれだけ鮮明に覚えているつもりのできごとや思い出も、少しずつ薄れて形を変えていく。


「うちら2年生のとき同じクラスやった??」

「いや、一回も同じクラスになったことないと思う」

「え、でもそっちも4組やったんやろ?
私も4組やったんやけど…」

高校の同級生5人で集まったときのできごと。私と同級生Tくんの会話である。Tくんは2年4組に所属していたらしい。私も2年4組だった。私とTくんは互いに「同じクラスになったことがない」という共通認識を持っているにも関わらず、2人とも「2年4組だった」と言い張る。

担任の先生は?クラスメイトは?このエピソード覚えてる?

あの手この手で答え合わせをしようとしたが、結局真相は謎のまま。もはや「同じクラスになったことがない」という記憶自体が間違っていたのかもしれない。

高校時代も思い出せない年代になったのかぁと少し寂しくなったけど、正直答えはどっちでもよかった。

過去の記憶は変わってしまった。忘れてしまった。だけど、高校時代から変わらない関係性が今もある。それだけでいい気がするのだ。

昨日の5人で集まった記憶も、これから薄れて変わっていくだろう。それでも、「声をかけたらみんなで集まれる」という関係性が、変わらずずっと続けばいいなと願っている。



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