【おもしろいの正体:16】世の中に誰も知らないものなんて存在しない。
同じものが
なぜか繰り返し
現れることがある。
時代とのマッチングがうまくいったときに
ヒットが生まれる、と言いましたが、
このマッチング、というやつは自分の努力じゃ
何ともならないことも多いです。
逆にたまたまハマる。
ということもあったりする。
なんかわかんないけどウケちゃったみたいな。
この「時代の変化」って不思議なもので、
なぜか一定の周期で繰り返したりします。
昔流行った歌が、何年も経ってから
また聴かれるようになったりする。
歌そのものは変わっていないのに
聴く側の気分が戻ってきた。
おんなじものでも、時代によって流行ったり
流行らなかったりするということです。
流行って「生まれる」と言いますが、
「生み出される」って言った方が
いいのかもしれません。
「あれ?今これかも」って誰かが最初に
思ったのがきっかけなんだと思います。
たぶんそういう人が一人じゃなくて
同時にいろんなところでポコポコと出て、
それが流れになるんだと。
仕掛け人なんて言われる人は、
自分で考えるのではなく、
そういうのに気づくのがうまい人
な気がします。
面白いのは、繰り返すってこと。
繰り返すんだけど、
そのときの世の中に対応して、
ちょっとづつ違う感じで出てくる。
これはアイディアを考える立場からすると、
ちょっと助かる話だったりします。
つまり、
ゼロから新しいものを生み出す必要はない。
過去にウケたものを引っ張り出してくればいい。
なんだスゲー楽じゃん、って思います。
つまり…
世の中に
誰も知らないものなんて
存在しない。
世の中に新しいものなんて存在しない。
全てのものには過去がある。
ただ、気をつけなきゃいけないのは、
「そのまんまじゃない」ってことです。
そのままじゃパクリになっちゃう、
というのはもちろんですが、
もしちゃんと許可取って
同じものを出したとしても、
昔ウケたものは、
そのまま出してもたぶんウケない。
同じだけど、違うものにする。そして
それが今の世の中にどう見えるか、を考える。
それがハマればウケる。ハマらなければすべる。
ということです。
要素としてはぜんぜん新しいものではない。
だけど、使い方で新しくする。
見え方を変える。ということです。
いつも見てるものの
違う見え方を見つける。
いきなりですが、これ何だかわかりますか。
全く関係性の見えないふたつですが、
実はすごく似ています。
デンマークと円マークですね。
まあくだらない例ですが、
今まで見てた見方と違う見方ができる。
そういうことです。
これはとある料理屋さんの看板です。
もちろん「長谷川」さんですが、
達筆すぎて「長い台所」と読めたりする。
普段、道を歩いてても、
こういうことばっかり考えています。
こういうのを見つけると、
そうか、
このお店には異常に長細い厨房があるんだ。
そしてそこには先祖から隠されている秘密が
…とか妄想が膨らんだりします。バカですね。
ほとんど役に立たないかもしれないですが、
なんかのきっかけになることもあります。
なので、バカだな~と思っても、
忘れないようメモだけは取るようにしてます。
テンプレの使い方。
テンプレ、お約束、みたいのって、
世の中にいっぱいあります。
テンプレはそのまま使ったら間抜けだけど
既にみんなが知ってるものってことだから、
素材としては最強だったりします。
既にみんなが知ってるもの、ことは
それを違う場面に置く、違う人がやる、と
急に新しくなります。
子猫を拾う不良理論、ってやつですね。
女の子が子猫を拾うよりも
いつもコワイ顔してる
不良が拾ってる方がグッとくる。
同じことでもやってる人を
変えるだけで印象が強くなる。
まあ、これ自体がベタなので、
さらにもう一回ズラした方が
いいかもしれないですが。
予想の半歩先の感覚。
知ってるものをそのまま使っても
おもしろくない。
かと言って、全く知らないものは共感できない。
普通と重なってる部分が
ないものは意味がないです。
ちょっとだけはみ出てることが
おもしろさを作ります。
次回は
【おもしろいの正体:17】おもしろさに「刺激」は必要か。
気が向いたら、また遊びに来てください。
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