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「投信積立」という必須科目

個人投資家による積立投資が増えている。インターネット証券大手5社での投資信託の月間積立額は、6月末時点で471億円と2019年末比で5割増えた。

■投資方法の王道「積立」

スポット買い(一度に資金を投入すること)ではなく、積立が増えているというニュース。投資初心者・資産運用は共通して、「今手元にある資金をまとめて投資しよう」と判断する傾向が強く、かつ分散することなく集中して1銘柄に投資しやすい。

投資の方法として積立を選択することは王道である。この王道を迷うことなく選択出来る投資家が増えているということは素晴らしいこと。合わせて、証券会社をネット証券を中心に検討・選択している点も良い。ネット証券を利用することで、手数料の負担を極限まで抑えることができる。

■投資を始める上での問題点

投資をする上でネックになるのが主に3つ。

「時間がない」、「手続きが面倒」、「下落相場でない」

多くの方は、「投資は必要でいつかは始めないといけない」もしくは「リスクは怖いけど、どんなものか気になる」、「老後の為にもいつか投資の勉強をするつもり」と思っている。それがなぜ今、証券口座開設、積立投資が増えているのか?

■世界的に証券口座の開設が急増

新型コロナウイルスの影響、緊急事態宣言や外出自粛期間が投資をしようか悩んでいた人たちの背中を押し、動き出すことへの大きなきっかけとなった。これは日本だけの話ではなく、世界共通でこの動きは起こっている。

新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から株式相場が急落した3月以降、米国の大手では新規口座開設数が2倍以上に伸びたほか、英国でも3倍近くに跳ね上がった。『世界のネット証券の口座急増「非対面」が個人呼ぶ』

■なぜ投信積立なのか?

その背景には、老後資金2,000万円問題による資産形成への関心の高まりや新型コロナウイルスによる相場急落も関係しているという。

個人的見解にはなるが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言、それに伴う外出自粛が大きく影響しているように思う。具体的には、”いつか始めたい・やりたいけど普段忙しくて取り組めていなかったこと”に対し、重い腰をあげることが出来た方が多かったのではないか?と想像する。

また積立であれば、証券会社によるが最低100円〜1,000円から毎月投資が出来ることも大きい。リスク回避型の人や少しだけ投資を試してみたい”お試し・様子見型の人”にはピッタリである。少額でも利益が出たり、損失が出たり、実際に体験・体感することが貴重で何よりも大切。多くの投資経験者は「投資をすると世間・社会の動きが気になるようになり、株価なども自然と見るようになる。」と述べる。これは積立投資にも同じように当てはまり、少額であっても投資の醍醐味はしっかりと感じられる。

■「投信積立」という必須科目

証券口座は銀行口座のように複数持つ時代となり、それが当たり前になることは想像に容易い。口座を開設した後に、何をするか?どう動くか?これが今後の要となり、個人の判断が求められる部分である。多くの情報が溢れる現代だが、迷った際には少額で積立投資をすることを覚えておけば大きな損失を避けることが出来るだろう。投資の世界に最適解を見つけることは難しく、多くの場合、結果論であの時の判断は良かったとか悪かったとか考える事になるケースが多い。大きく一発当ててやろうという気持ちは不要。投資を始める際、鼻息を荒くする必要もなければ、占いのようなものを信じる必要もない。ただ今ある情報の中でいかにリスクを減らし、心理的負担が少ない状態で投資を続けることが出来るのか、これに注力することが最善である。

■最後に

どのファンドを選べば良いのか?と相談を受けることが多いが、正直なところ、ネット証券の人気ランキング(インデックス系)から選んでおけば大きく外れることはない。誰もがどのファンドが正解なのか?とばかり考え過ぎて、中長期的に継続することを度外視している。投資を続ける仕組み、具体的には毎月積立金額の設定、投資資金の継続的捻出方法(節約ノウハウ・格安SIMなど固定費の見直しは必須)こそ、投資の土台となる重要な部分である。それらの一見地味に見える部分を軽視しないこと。投信積立の一歩は、投資を続ける仕組み作りであることを再認識すること。(余計なお世話ですみません。)


お読みいただき、ありがとうございました。

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#COMEMO #NIKKEI

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