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地域おこし協力隊のための学びの場って?

さとのば大学では、地域おこし協力隊や地域コーディネーターなど、地域に根ざした活動をしている方向けに、自らがフィールドとする地域に滞在しながらオンラインでの座学や対話を通じて学びを深めるマイフィールドコースを開講しています。

今回は、5月に開催した「\さとのば修了生に聞く!/ 地域おこし協力隊のための学びの場って? 〜さとのば大学マイフィールドコース座談会〜」より、2023年度にマイフィールドコースを受講した3名の地域おこし協力隊をゲストにお迎えし、さとのば大学でどのような学びがあったのかをお聞きしました。


マイフィールドコースとは?

さとのば大学のマイフィールドコースは、自らがフィールドとする地域で、答えのない課題と向き合いながら「ほしい未来」をつくろうと試行錯誤する人たちのための学びの場です。

地域共創領域の専門家による講義やプロジェクト伴走のみならず、それぞれが地域で重ねている経験や挑戦、悩みなどを持ち寄り、対話の中から解決策を見出したり、互いに応援し合ったりすることのできる「仲間」と繋がるコミュニティでもあります。

ゲスト紹介

菅井 恵美(えみたろ)
東京都出身。2020年から福島県郡山市の地域おこし協力隊として活動中。
協力隊活動では農水産物のPRやSNS発信、任期中に立ち上げた会社では移住定住促進、商品開発に取り組んでいる。

魚住 駿(しゅん)
千葉県出身。2022年から北海道岩見沢市の地域おこし協力隊として活動中。
古民家を改修したカフェ「hugnet」をオープン。イベント企画や出店を行っている。

市川 萌笑(いっちー)
神奈川県出身。2022年から鹿児島県喜界町で地域おこし協力隊として活動中。
高校3年間、離島留学をした経験をいかして「サンゴ留学コーディネーター」として高校生と関わっている。

今回の座談会では、3名に「地域おこし協力隊の学びの場として大切なこと」をテーマに、それぞれ3つのキーワード&キーフレーズを考えていただき、それをもとに座談会を行いました。

今の自分の位置を再確認できる場所

ーしゅんさんにとって、さとのば大学の講義はどのような存在でしたか?

しゅん:地域おこし協力隊をしていると、突っ走ってしまうときがあるんです。自分をニュートラルな状態に戻すことが苦手でしたが、さとのば大学の講義で自分の感情やプロジェクトについてリフレクション(振り返り)をすることで、自分の位置を再確認して、軌道修正することができました。
また、地域の人だと話しにくいことも、別の地域で活動するオンラインのコミュニティだからこそフラットに話せるのもよかったです。

ー地域おこし協力隊以外にも地域で起業するなど、幅広く活動をしているえみたろさんはいかがですか?

えみたろ:私も突っ走ってしまう性格なので、いろいろな活動をしているものの、振り返る時間が作れていませんでした。さとのば大学の講義のなかで振り返りをすることができるので、自分がやっていることの整理、可視化ができて、客観的にみられるようになりました。
また、自分の考えを共有して意見をもらえることもありがたかったです。

言葉にして残すこと

ーさとのばで学んだことで今でも継続していることは?

いっちー:私は、地域おこし協力隊の任期後のことを考える時間にしたいと思って受講しました。目の前のことに追われていたので、仕事以外でやりたいことをみつける時間を強制的に取りたかったんです(笑)。
喜界島に移住してからはどうしても自分をよく見せようと偽ってしまい、自分の色がなくなってしまいそうな感じがしたんです。さとのば大学の講義では、自分が大事だと思った言葉をさとのば大学用のノートを作って手書きで残していました。自分の色をなくさないように、自分の言葉で書くことを大事にしています。
今は、手書きで残すこともあるけれどいつも身に付けているスマホのメモ機能で、書き残すようにしています。

ー言葉にすることで変わったことは?

えみたろ:さとのば大学の講義では、「言語化すること」をたくさんしていきます。最初は言葉にするのが難しかったけど、これまでやってこなかったことなので新鮮でした。伝えることって大変なんだと感じていましたが、事業計画やイベント企画をするときに出てくる言葉が変わったなと実感しました。

地域でのイベントの様子

しゅん:頭の中にあるイメージをストーリーとして伝えることで、物事がうまく進んだことがありました。
昨年から始めたカフェ事業が少しずつ軌道に乗り、子どもから大人まで誰もが居心地のいい空間を創りたいとより一層思うようになってきたとき、それを実現するためにトレーラーでの営業を試みることにしました。ルーメットというトレーラーが気に入ったのですが、新品購入は予算的に現実的ではなく、中古取扱店も取り扱っていないということで、SNSで調べていたところ、新しいオーナー募集をしている方を見つけて、早速連絡しました。
他にも応募者が数名いたのですが、その選考過程の中で、ルーメットで何がしたいかを問われたときに、さとのばの講義で学んだように、自分の頭の中にあるイメージを言葉として綴り、読み手にストーリーとして伝わるように、意識して言語化しました。その結果、ストーリーの情景が1番浮かんだと言っていただき、ルーメットを譲って頂けることにことに!
講義で学んだことが活きた体験だったなと思います。

改装中のトレーラー

学びのタネをたくさんギブされるところ

ーさとのば大学を修了してから約半年が経ちますが、終わってから感じた変化や、地域で学びがいかされたことはありましたか?

しゅん:講義では、自分が地域で取り組んでいるプロジェクトを題材に学ぶことができたので、学んだことや考えたアイデアをすぐに実践することができました。何回も講義資料を見返して復習しています。

いっちー:さとのば生や講師など、気づきを与えてくれる人がたくさんいるので、協力隊の任期後に自分の好きでたまらないことをやろうと思いました。今のお仕事を任期後も続けつつ、自分の好きでたまらないこと(エレクトロフォーミングジュエリー)も続けながら、ゆくゆくはそれもお仕事としてやっていければと思っています。
「自分の好きなことを続けていたらいつの間にか地域と誰かのためになっていた」、そんな無理のない、すてきな未来を自分でつくっていきたいです。

エレクトロフォーミングで作ったピンバッチ

えみたろ:今でも講義資料を見返しています。言語化すること、デザイン、コミュニケーションは地域での活動にとてもいかされています。
例えば、地域おこし協力隊としてイベントの企画をすることが多いのですが、企画内容を練るのも現場調整するのも大変だけれど、なにより「地域を巻き込む」ことに苦労します。出店者や会場となる施設、当日の運営スタッフなど……。都度コミュニケーションを取り、思い描いていることを言葉にして伝えることで共感も得ることができ、同じ目標を目指しながら取り組むことができるようになります。ちょっとした心遣いやコミュニケーションを心がけることでイベントの質の向上に繋がります。
基礎の基礎がたっぷり詰まった講義だからこそ、見返してもなお役立つ内容ばかりなのだと思います。


3人の話にもあるように、さとのば大学のマイフィールドコースは、地域でいかせる実践的な学びを得られるだけではなく、受講生同士の対話を通して自分自身と向き合う時間でもあります。

自分の自己満足やいつかの夢と思って内に秘めていたものを、さとのば大学でみんなに話すと、自分のつくったものや想いに共感してくれたり「いいね」と言ってくれる人がいることに気づく。
その気づきを踏まえて「好き」をもっと意識的に発信するようになり、「好き」を仕事にしていきたいと思うようになる。
異なる世代や境遇、多様なバックグラウンドを持つ人たちとまざりあい、ともに学びあうことで得られる新しい視点も、さとのば大学ならではの魅力です。


■全コース対象!オンライン説明会

さとのば大学の”リアル”をお伝えする学校説明会です。
後半は在校生も参加した座談会形式で進行。皆さんの質問を受けながら体験談もお話します。
ぜひご参加のみなさんにも、気になること、相談したいことなどざっくばらんにお話しいただけると嬉しいです。​
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