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18歳以下の子どもの自殺は、9月1日に年間最多になります(子どものSOSへの対応策の追記あり)


18歳以下の子どもの自殺は、8月下旬から増え始め、9月1日に年間最多になるそうです。

下図は、「18歳以下の日別自殺者数」を、内閣府が過去約40年間にわたって集計したもの。
新学期の始まりである4月頭も多いけど、9月1日は特に突出してますね。



日経でも数日前に記事になっていました。


大事な内容なので、リンク切れに備えて内容を貼っておくと、

政府がまとめた2015年の自殺対策白書によると、過去約40年間を集計した18歳以下の日別の自殺者は、学校が夏休み明けとなる9月1日が最多で、131人だった。文部科学省は「学校再開が精神的な負担になっている可能性がある」(幹部)とし、教育現場に対策を促している。
自殺対策白書によると、日別自殺者数は8月前半が30~40人程度で推移しているが、8月後半になるにつれて増加。8月31日には92人となり、131人の9月1日がピークとなった後、減少傾向になる。春休みやゴールデンウイークといった長期休暇の後も自殺が増える傾向がみられた。
民間の相談窓口も夏休み明けに向けて対応を強化している。普段から18歳以下の若者の相談を受け付けているチャイルドラインは8月22日から9月4日まで電話相談(電話0120・997・777)の対応時間を通常より4時間長い午後2時から午後11時までに延長する。〔共同〕



今日は8月26日の月曜日。
今週末が9月1日です(日曜日)。

子どもをお持ちの方にとって、1年で一番気をつけるべき一週間です。

おせっかいかもしれませんが、普段より気にかけて、よく見てあげてください。

今日からの一週間は、来週月曜(9/2)に登校するまで、子どもがじわじわ追い詰められる一週間です。

子どもは住む世界が狭いので、ちょっとしたことで追い詰められます。


何かサインは出てませんか?

ボクは専門家ではないけれど、ちょっとでもサインを感じたら、お盆明け&月末の自分の忙しさなど二の次三の次にして、とにかく側にいてあげることが必要だと思います。

大人でも生きにくいこの社会。子どもにとってはいかばかりか。

「自分の子ども時代はこうだった」とか「いまの子ども達は甘やかされている」とか、昔と比べてはいけないと思います。

今の子どもはまったく別の社会・環境で生きていると考えたほうがいい。

強そうに見える子も、ちょっとしたことで追い詰められます。
何があっても親だけはとことん味方だよ、と、何らかの方法で伝え続けてあげてください。

おせっかいですいません。

でも、後悔先に立たず。

この一週間、本当に大事かと思います。


【追記 2023.0827】

子どものSOSに気付いた後にどういう態度を取ればいいか、8月26日の毎日新聞に良い記事が出ていたので紹介します。


有料記事で読めない方もいるのと、大事な内容でもあるので、一部「引用」したいと思います。

(SOSに)一番気付きやすいのは友達。一番のゲートキーパー(命の門番)になると思います。親との関係が良くても悪くても正直には話しにくいものです。友達がSOSに気付く教育をすることが必要です。言葉が少ない、元気がない時には声をかけてみる。そこで様子が変だなと思ったら、信頼できる大人にその子をつなげてあげることが大切です。

SOSのサインには、ダイレクトに「死にたい」「消えたい」と言ったり、リストカットしたことを告白したりすることがあります。そのときに大人が頭ごなしに「死んじゃダメ」「親が悲しむ」などと言った瞬間にその子は心を閉ざしてしまいます。
追い詰められた子どもたちと向き合う時に必要なのは、常識的・社会的に見てダメなことをする子に「ダメ」と正論を言ったり、物事を善悪の基準で判断したりすることを避けることです。「もしよかったら、そんなふうに考える理由についてもう少し詳しく教えて」と、事情を聴くところから始めないといけません。

「生きてりゃいいことあるさ」などと安易に励ましたり、「私も昔そうだった。こうしてうまくいった」と武勇伝のように話したりするのもダメです。力任せに説得せず、「そうなんだ、ずいぶん追い詰められているんだね」と苦しみや考え方を理解することに主眼を置くことです。
「一緒に考えていきたいから、こういうふうに話し合う場を作らない?」と引き延ばすことも大事。死にたい気持ちには波があり、状況が変わることがあります。

苦しみを全部取ることはなかなかできません。「死にたい」と誰かに語るということは、「死にたいぐらいつらいけど、そのつらさがほんの少し和らぐのであれば本当は生きたい」と言っているのです。
死にたい気持ちを受け入れてくれる人がいること、しんどい状況の中をなんとか生きてきたことの証人がいることが、生きる理由になると思います。

古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。