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絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法『独学』

何を、どう学べばいいか迷ったときの羅針盤

【今日の本】


絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
『独学』
読書猿 著 ダイヤモンド社 2021年

独学者とは、学ぶ機会も条件も与えられないうちに、自ら学びの中に飛び込む人のこと。

引退を迎えたのを機にかつて断念した研究を再会しようと決意したなら、あるいは困難の壁に何度もぶちあたり今の自分の力では乗り越えられないと思い知ったなら、自分のバカさ加減に悔し涙を浮かべ「変わりたい」と心の底から願ったなら、その時はもう人は学びの中にいる。

”学ぶことで人は変わる。変わるためにこそ人は学ぶ”

学ぶことは長期にわたる大事業であり、それゆえ、古人の多くは志を立ててきた。

孔子は「志学」という言葉を残している。志の強さは、それを立てた瞬間にではなく、自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる。

❶[3セレクト]

①独学者に必要なもの(独学者にはどんな知識が必要なのだろうか)

独学者は自分で何を学ぶか決め、自分のために自ら教材などの学習リソースを探して入手し、必要な時間を何とかやりくりして、試行錯誤を重ねて、様々な成約の内で学習を続けなくてはならない。

自分がへし折られたら、自力で継ぎ直し、暮らしに忙殺されて吹き飛ばれそうなモチベーションをかき集め、挫折する旅に繰り返し学ぶ意欲をたて直さなくてはならない。

まず何を学ぶかを自分で決めるためには、学習の対象である知識がどのようなものであるかを知る必要がある。

「知識についての知識」があってこそ、自分に何が必要なのかを考え、どこにどんな知識があるかを手掛かりに学ぶものを探し、手に入れ、その信頼性を吟味することができる。


②意志と意欲をメンテナンスする

学びの動機付けは、「学びのはじまり」に立ち戻り、底から現在につながる影響を繰り返し語り直す事で、学びの意欲と意志を育てメンテナンスする技法。

学ぶことへ導いたきっかけは、何かを学ぶ体験を生み、学んだ体験はまた別の学びに向かわせるきっかけを呼んでくれる。こうした好循環を通じて、人は自ら学ぶ者になっていく。


③可能性の階梯(学びの出発点を見極める)

「知っていることと知らないことの境界線」を探せ。
学びたいものを1つ選び、できること・知っていることを書き出す。  

この技法は、あることが学びたいが何から取りかかれば良いかわからない時、自分の状況とリソースを整理するのに役立つ。

ある分野やトピックについて学ぼうという時、その分野・トピックについてまるで知らないということはない。知識が皆無なら、そもそもその分野・トピックについて思いつくこともなく、学ぼうと動機付けられることもないからだ。知っていることと知らないことの境界は、知の最前線であり、学習が生じるべき境界である。

+1:「とにかく頑張る」は繰り返せない

「とにかく頑張る」ことは気分が高ぶった間にのみできることであって、長続きしない。

それは体を空中に持ち上げるためにジャンプするのにも似て、何度も繰り返し続けられることではない。

同じ地面を蹴るなら前へ。足を地面につけて進むためにも、小さな具体的な量で、行動と夢を結びつけることが必要。

❷[エピソード]

世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えて呉れません。(夏目漱石)

結局のところ、天才は、努力する事をやめられなくなった者の中にいる。

天才はサボらない。サボるような天才は、速やかに消え去る凡人の中に埋もれるので、我々の目につかないか、目についてもすぐに忘れ去られてしまう。

❸[今日からのアクション]

まだ知らないことを自力で学び、理解することに挑戦していく過程はいつでも楽しい!

その意欲をさらに掻き立ててくれた「独学」
そばに置いて何度も活用する!

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