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【本について】
タイトル:生き残る会社を作る「守り」の経営

著者:浜口隆則
出版社:かんき出版


【WHAT】最重要!

生き残り続けるためにもっとも大事なことは、守備力。

守備力を高めるためには、最低限の経営の知識。

”君主にとっての敵は、内と外の双方にある。これからの敵から身を守るのは、準備怠りない防衛力と友好関係である”(マキャヴェリ)


【WHAT1】

会社を潰さない社長がもっとも大切にしていること
■会社が失敗している2つの原因(87%)
1:経営を知らない
* 経営が難しいのではなく、経営者を実行する社長に不足がある
* 難しくしているのは、経営者
* 経営は、そんなに多くの会社が失敗するほど難しい活動ではない(それほど高いバーでなくても、跳ぶ人がトレーニングしていなかったら、当然、高く跳べない)
* 知らなければ成功できない


2:守りが弱い
”守って”弱いのではなく、守っていない
守って勝っているのは、見えにくいために、その重要性が「多くの人に伝わっていない」
→守りを強化する方法(「攻め」と「守り」)
守りの視点が大事
守りは「全方位的」
守りは、全体を把握していないとできない。つまり、経営を知らないとできない。


■守りの重要性
* 前提条件
・5年に1度世界を揺るがす大きな出来事は起きている
・何かが“起こる覚悟”で経営する
・変化が常態である

・正常化バイアスに囚われる(まず古いバイアスに気づくこと)
・直線的ではなく、非連続の変化
・情報化社会である(社会行動の変化スピード)
・成功体験のブレーキ(昔と今は違うから、成功体験はブレーキになる)
・「守り」という軸で再構築(守り8割)


【WHAT2】

■社長が守りに気づかない5つの原因
問題に気づいていないことが最大の原因
1、攻めと守りの切り替えができない
・会社の発展段階と基本戦略
 攻めのフェーズ
 守りのフェーズ
・・攻守の切り替えが必要!
(問題点:ずっと攻めしかしてこなかった会社がいきなり守りはできない。ディフェンスに弱い)


2、大企業・ベンチャーの戦略にまどわされる
 資本力の強い会社にしかできない戦略の真似をしない
 世の中の99%の会社は守りを重視すべき
 中小の資源は限られている


3、成功者のポジショントーク
 成功者は「地道に守っています」とは言いたくないので、見栄えを重視して話す
 守りがちしている経営者は「地味」


4、「強者」=「攻め」という思い込み
 守ることは弱者のすることではない


5、一時的な成功で油断する(うまくいっている時こそ注意)


■守りの守備力ー守りの守備を高めるためには?

一流は経営の基礎を大切にしている
・守りの重要性を知っている
・トライアル&エラーの繰り返し
・経営の知識
 経営知識を得ることには、攻めでも役立つが、「守り」には必
 要不可欠
 攻めは経営知識がなくても勢いでもできるが、守りは経営知識
 がなくては不可能、知識がなければ未然に防ぐことはできな
 い。
 弱者の問題点:経営の勉強に「他者」は介在しない。自分のペ
 ースで続けられ、影響力が大きいのに、学ぼうとしない(勉強
 しないと、何十倍もの面倒を抱えることになる)


■社長が学ぶべきたった1つの理由は?
・仮説をたてられるようになる
・社長の仕事は「部分最適」ではなく「全体最適」
・失敗=間違った仮説による間違った行動の累積
・多くの会社の失敗する理由は、行動量ではなく、行動の質(行動の方向が間違えている)
・方向性を決めるのが社長の仕事


■仮説力を高めるには?
・正解に近い仮説を立てることができれば、最短で目的を達成できる(資源を無駄にすることなく)
・実現できるかどうかは、社長の仮説力次第
・仮説力には、経験値が必要
「経営知識」→巨大なノウハウの集積
経営知識を学べる環境は、手の届くところにある!(最初から得点をもらっているようなもの)
なぜ、勉強しない?→勉強しないことは、「社長が作るもっとも大きな損失」
・経営の勉強は、社長の仕事(成功への最高の近道)
経営を勉強することを嫌い。結局、大きな無駄を作っているのは皮肉な話


■経営知識が守りの基礎力である2つの理由
1想定力に影響を与える
2守りは全方位的である
・守りは一点突破能力ではできない
・守る時は、「穴がどこにあくか」わからない
・複数の穴があいた時、「どちらが重大な影響を与えるか」と優先順位がつけられない
・攻め→守りへシフト(守りには「経営知識」が必要)
・成功の障害は「経営知識」の不足
後手後手に対応していると、会社は必ず疲弊する
準備して行うより圧倒的労力を必要とする↔️「先憂後楽」の姿勢で


【HOW】

■守りの3大分野:「備・散・流」


・備蓄・分散・流動性
1、備蓄(防衛資産)「資産防衛」より「防衛資産」

防衛資産を会社を守る盾に!
・Q ビンチの時に助けてくれる資産は?
生存ライン預金残高の不足額を計算しておく
・営業利益率は15%に


■見直しすべき項目

■売上高
・Q しっかり 考えつくられているか?
・売上増だけが手段ではない!!→構造の見直しを!
・PL思考からBS思考へ
・成功する社長はBS思考
・増収減益→減収増益でよい

■原価
・ 原価に少ないマージンをプラスして価格を決める❌
・利益率に大きく影響


■人件費
下げられないか?


■その他固定費
・適切か
・固定費リスト
・固定費の変動化
・必要ないものは解約


2、分散
・全ての卵を1つのカゴに入れるな
・全てを失うリスク
・守りを考えた時には、分散を考えるべき
・上昇し続けないといけないというような時期が終わっている段階の会社は、安定軌道を継続するために分散を考えて行くべき
・分散できていない会社はピンチに弱い


■4つの分散
顧客・取引先・ 事業・役割


■失敗しない事業分散の方法
・事業ではなく「事業帯」をつくる
・事業分散の方向性
・販売単価と頻度を違う方へ
・購買(需要)タイミングを違う方へ


3、流動性
・変化しやすさ
・中小は、固定化された資産はリスクが高い


■3つの流動性
1、資産の流動性
2、費用の流動性
・費用の可視化
・費用の流動化


3、 行動の流動性
■重要なスピード

・もっとも適した形に変化していくスキル
”アジリティ”(速さと大胆さ)

【気づき】

・成功し続ける会社は、一時的な成功に酔っている会社の真逆の戦略を持っている
・頭脳に投資することの重要性を痛感(流動へ投資)
・変化に対応すべき、流動的であることの大切さを痛感


【響いたメッセージ】


* 成功する会社はあっても、成功し続けられる会社は少ない
( 一旦軌道にのっても、3年から5年の間に低迷する)
* 経営は、人が人のためにやっている人の活動
* 「先憂後楽」で
* 成長軌道に乗るまでは、経営知識がなくても成功することができる。一点突破が可能だから。しかし、成功を継続していくためには、一点突破では不可能。経営全体の要素と構造を把握している必要がある


【アクション】

OCを強くする!(ビジネスフォローキャンプで仕組みを考える)
売上だけを追わない!


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