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【今日の読書旅】Day 102

知的戦闘力を高める
独学の技法
山口 周 著 ダイヤモンド社 2017年


自由になるための学問「リベラツアーツ」力を高めるべく手にとった本
かんたんに身につかない学びの中に宝あり!!新しい時代に必要な学び方が学べます。


Knowing is becoming obsolete.
「知る」という事は、時代遅れになりつつある。ーニコラス・ネグロポンテ


❶[3セレクト]


①知的戦闘力を高めるために必要なもの「インプット」

著者のインプットの定義は、インプット(書かれていることをそのまま記憶するようなお勉強)ではなく、「インプット」から「構造化・抽象化」すること。単なるインプットでは「物知り」になれても、知的戦闘力を高める事はできない。


「インプットされた内容の9割は短時間に忘却される」ことを前提にしながら、いかに文脈・状況に応じて適切に、忘れてしまった過去のインプットを引き出して活用できるかがカギ。静的で固定的な知識を獲得するための独学法は負担が大きいばかりで役立たない。

なぜなら、インプットされた知識の多くは短い間に「知識としての旬」を過ぎてしまうから。重要なのは、覚えることを目指さないこと!


②いま「独学」が必要な4つの理由


1、知識の不良資産化


一度学校に通い、習い覚えた知識は、プロフェッショナルの知的生産を生涯にわたって支える大きな武器になったが、知識の美味しい時期、いわば「旬」が、どんどん短くなっている。


2、産業蒸発の時代


多くの領域でイノベーションが加速すれば、イノベーションを成し遂げられなかった企業や事業の蒸発が大量に発生することになる。
例)ガラケーからスマートフォンへの急激なシフトが発生した結果、ガラケーという巨大市場(3〜4兆円)な産業はたった数年の間に、「蒸発」した


3、人生三毛作


労働時間は長くなるのに企業の「旬の寿命」は短くなる。
日経ビジネスが帝国データバンクと共同で行った調査結果によると、活力を維持して事業を運営している、つまり、企業や事業の「旬の期間」というのは、ざっくり行って10年程度だということになる。今後のビジネスパーソンの多くは、仕事人生の中で大きなドメインの変更を体験することになる。したがって、「仕事のやりがい」「経済的報酬」「精神的な安定」という、総体としての「人生の豊かさ」には大きな格差が生まれる。


4、クロスオーバー人材 (※クロスオーバー人材:領域を越境する人)


専門性だけを頼りにして蛸壷にこもるような人材のみで構成されたチームでは、イノベーションを推進していく事はできない。スペシャリストとしての深い専門性とジェネラリストとしての幅広い知識が求められる。アメリカのハーバード大学やスタンフォード大学ではリベラルアーツ教育をより重視したカリキュラムを組むようになっている。


③独学を効果的に行う4つのモジュール


1、戦略(どのようなテーマで知的戦闘力を高めるかを決める)
2、インプット(本やその他の情報ソースから情報を効果的にインプットする)
3、抽象化・構造化(知識を抽象化したり、他のものと組み合わせたりして独自の視点を持つ)
4、ストック(獲得した知識や洞察をセットで保存し、自由に引き出せるように整理する


+1:なぜ歴史を学ぶといいのか


それは歴史がケーススタディの宝庫だから。私たちが日々向き合う現実の問題は唯一無二のものに見えるが、歴史を長く遡れば、同様の時代に直面した事例は数限りなくある。過去の類似事例にいて、その問題に向き合った人たちがどのように対処し、その問題をうまく乗り切ったのか。あるいは破滅してしまったのかを知ることが、私たちの知的戦闘力を向上させないわけがない。

”愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ”ーオットー・フォン・ビスマルク


❷[マイエピソード]

 
先月開催した「読書イベント」に、大学1年生が参加してくれた。
今の大学では、専門と非専門分野を自由に学べる環境が用意されていると聞きました。(理系が文系の学びができる)
私たちが大学で学んでいた頃と今とでは、教育環境がだいぶ変化していると感じました。「独学」が特に必要なのは、30代以降かも知れない。


❸[今日からのアクション]

 
武器を使う戦場に自分をどんどん放り込む!それが、最高の知的戦闘力磨きになるのでは?(で、でも大抵ビビる 笑)


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