【記憶を刺激する写真6】ドイツ・ミュンヘンを散歩中に
こんなふうに霧が深いところを、
長い時間、歩いていたことをがある。一人で。ゆっくりと。
そこは、スイスのとある場所だった。
そうやって自分のいる場所が分かっているというのに、歩いている間、私は不安だった。
周りに、誰も歩いていなかったからかもしれない。
お店も全然ないような、寂しい場所だったからかもしれない。
ただ怖かった。
これまでに、同じような 感覚を味わった。
田舎から東京へ引っ越したとき。
東京からイギリスへ、そして、イギリスからスイスへ移り住んだとき。そのほか、いろいろ……。
知らない場所、 知らない人の中に入ることは楽しみでもあるけれど、怖さも伴う。だから、できれば最小限にしたいと思ってきた。
けれど、いまはその怖さを積極的に味わいたいと思う。
写真にあるように、バスが通り、それに乗って必ず霧から抜け出ることができるとわかったから。
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