タスクの与え方を変えたら、全員締め切りまでに提出した話
先日、高校3年生の一番初めの課をやっと勉強し終えた。(この課⏬)
この課では例年、友達同士でペアを組み、ロールプレイの会話テストをしていたが、昨年はコロナでオンライン授業だったので、一人二役でロールプレイをしているビデオを作るタスクを与えてみた。
初めての試みだし、ビデオを撮って編集するのは現代っ子の学生にとっても大変だろうと思い、成績のパーセンテージを通常の宿題より高くした。
20秒程のスクリプトをただ「言っただけ」のものもあれば、音楽やエフェクト付きで、お化粧や髪型もガラリと変えて二役をこなし、前に勉強した文型もたくさん使ったオリジナリティのある”超大作”を提出する学生もいた。
普段はそんなに熱心じゃない学生が意外とちゃんと演技していたり、おもしろい凝ったビデオを作っていたのも嬉しかった。
しかし、残念ながら何度呼びかけても提出しない学生も4〜5名いた。
宿題に関しては前にも書いたが、タイの学生は丸写しが当たり前。
なので、丸写しができないタスクを与えるようにしている。
さて、今年もまだ登校できないので、昨年同様ビデオのタスクを与えたのだが、提出率をあげるため、そしてできれば”超大作”を提出してくれる学生が増えたらいいなという思いから、今回タスクの与え方を少し変えてみた。
今年の学生にも宿題を出さない”いつものメンバー”が5人程いる。一年生の時はがんばっていたが、オンライン授業になった昨年から提出しない事が増え、ずーっと頭を悩ませている。
どんな働きかけをすればいいかな?できればイヤイヤやるんじゃなくて、自発的に取り組んで欲しいなと考えて、ゲーミフィケーションの理論を応用してみることにした。
結果はタイトルにもある通り、全員締め切りまでに提出。しかも、クラスの半分が”超大作”!「サバーイ」(=楽)を良しとするタイ人がここまで頑張ってくれるなんて上出来だろう。
ゲーミフィケーションとは?
元ゲーム開発者である岸本氏のこちらのHPによると、ゲーミフィケーションの要素として以下の6つが挙げられる。
1「能動的参加」
2「称賛演出」
3「即時フィードバック」
4「自己表現」
5「成長の可視化」
6「達成可能な目標設定」
上のHPから引用
具体的な実施方法
今回タスクを実施するにあたり、難易度を分けた
A:EASY MODE
B:NORMAL MODE
C:CHALLENGE MODE
の3つの選択肢を作った。そして、その中から学生自身に選ばせることにした。
これは、1「能動的参加」と、6「達成可能な目標設定」に当たるのではないかと思う。
自分で選択することで、やらされているのではなく自分からやっていると錯覚させることができる。
それに、選択肢は難易度別になっているので自分のレベルに合わせて選ぶことができる。
タスク詳細
【共通課題】
この課の文型、「〜なければなりません」「〜てはいけません」「〜なくてもいいです」「〜てもいいです」を使って、会話を作る
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