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「負け犬」にはなりたくなかった私へ:あなたは一瞬たりとも負け犬だったことはないよ

この数週間、昔の自分をよく思い出しています。

生理を整えるワークショップに参加していて、毎晩、ヤムナボールで骨盤周りを緩めていることが関係しているかもしれません。

確かちょうど30代に入った頃。

田舎出身の私は、東京23区、それも世田谷区や目黒区といった自分的にハイステータスな地域に自分の経済力だけで一人暮らしできていることに誇りを持っていました。

当時させてもらっていたコピーライターの仕事にもプライドを持っていました。

振り返ってみれば、大学を卒業して進路を決めた時にイメージしていた未来の夢はほぼ実現できていました。

でも、いつもどこかしんどかった。

そして、そのしんどさは、前の夫(その後死別)と出会って、ままならぬ恋心を抱いたことで爆発。

私はアームカットがやめられなくなってしまい、でも、誰にも相談できず、ひっそりと会社近くの心療内科を訪れたのです。

心療内科の先生は、少し年上の女医さん(もしかしたら今の私くらいだったかも)。

そこは心療内科であって、心理カウンセリングの場ではなかったけれど、先生は話しながら泣き出した私をちゃんと受け止めてくれました。

そして、私に対して「あなたはここからちゃんと立ち直れる」ということを信じているような話し方をしてくれました。

当時、私は抗うつ薬を飲むことには抵抗がありました。

薬はそもそも根治につながらないというのもありますが、それ以上に「自分はそこまで落ちていない」と思いたかったんだと思います。

ちょうど『負け犬の遠吠え』という酒井順子さんの著書が話題になっていた頃でした。

その本のキャッチフレーズはこれ。

どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬

本自体は、どちらかというと多様な選択を応援する、つまり酒井さん自身が「負け犬」であるけれど、それでいいのだということを伝えるような内容だったと思います。

でも、私は負け犬になってはならなかった。

30代で結婚をしていない私はただでさえ負け犬なのに、さらにうつ状態になったなんてことはあってはいけなかった。

私は、30代、未婚、子ナシでも幸せでなければならなかった。

…心療内科の先生は、その私の心の葛藤を感じていてくれてたのか? それはわからないけれど、こう言いました。

「あなたが自然である状態がニュートラルで、そのニュートラルな状態を仮にゼロ地点とすると、うつ状態はマイナスのゾーンに振れちゃった状態です。あなたはゼロ地点にさえ戻ることができたら、きっとちゃんと自分でプラスに持っていけると思います。でも、マイナスゾーンに入ってしまった時はもう一人でどうにかできる状況じゃない。借りられる助けは全て借りて、まずゼロの、本来の自分を発揮できるところに戻る、というふうに考えてみませんか?」

それで私は抗うつ薬と抗不安薬を飲むことを承諾し、数ヶ月で薬なくしても腕を切らなくなるくらいに回復したのでした。

今回のSpirit of a Womanの動画はIHリトリートの話。なのに、なぜ私のこの心療内科の話を書きたくなったのだかよくわかりませんが、動画内でも話しているように、当時の私だったら、「ヒーリング?」「しかもみんなでリトリート?」とはなからシャットアウトしただろうなあって思うんです。

でも、これまた動画内でも話したように、自分らしく幸せに生きる、ということを考えたら、必ずや人生のどこかの段階で、「一人で頑張るのではない(一人で頑張らなくていい)世界」に移行する必要があると思うんです。

私にとっては、数年前、このIHリトリートを主催するIH in LAの皆さんと会えたことが、「一人で頑張らなくていい世界」の扉を開いてその中に一歩進む力強い後押しになりました。

それまでは、扉の存在はちらちらと見えているんだけど、開け方がよくわからなかったし、馴染みがなさすぎて「扉の向こうに行ったらどうなっちゃうの!?」という不安もあった気がしますが、今となっては「もっと早くここに来たかったわ!」しかありません。

前は、扉の向こうでは傷の舐め合いが行われていると思い込んでいた節がある(笑)。でも、扉の向こうにあったのは、「あなたは負け犬かもしれないけどそれでいいのよ」と慰めあう世界ではありませんでした。

「え? っていうか、あなた負け犬じゃないよね? あなたの本当の輝きを堂々と見せて。私も私の輝きを見せるから」という世界でした。

IHリトリート、今月のは満席御礼となっていますが、今後も定期的にやると聞いています。関連リンクを以下にリストにしましたので、ぜひチェックなさってくださいませ(上記のYouTubeもぜひ!)。

IHリトリートを主催するIH in LAのサイト

今回のIHリトリートでセッションを担当するプラクティショナー、
Lindaちゃんのブログ

同じく今回のIHリトリートでセッションを担当するプラクティショナー、
Maiちゃんのリンク