あの日一瞬だけ見えた風景
海外在住のヨガ研究家 Satokoです。今日ランチで行ったカフェで、ベジタブルバーガーを注文したら、使い捨ての薄いゴム手袋を出されました。これは今しかできない不思議体験かもしれません。
noteの新しいお題で「私の不思議体験」とあったので、あの日のことを書きますね。
7年くらい前かな。あの日私はバリ島にいて、早朝からヨガのレッスンを受けました。
程よくキツ目のレッスンすることで有名な先生で、太ももの筋肉痛を予感しながら心地よいシャバーサナ(屍のポーズ)を存分に味わって大満足だった帰り道。
カフェに寄って、いつもはブラックしか飲まない私が、なぜかクリームのたっぷり乗った長い名前のアイスコーヒーを注文してしまって、軽く後悔しながらストローでかき混ぜていたその時のこと。
入り口に近いその席から見ていた外の車通りが、スライドを入れ替えるように全く違う景色に一瞬パッと入れ替わってしまって。
そこには大きな石(岩かな?)があり、女性が二人、民族衣装を着て腰かけていました。
それはクバヤと呼ばれるバリの女性の正装で、宗教的な儀式やお祭りの時に必ず着るものです。旅行情報などで見かける、こんな服装です。
その二人は嫁姑の関係で、今はお葬式の列が出発するのを待っているところだと、なぜだか分からないけれど一目ではっきり分かりました。
ちなみに、 バリ島のお葬式は派手で賑やかで、悲壮感は全くありません。亡くなった方はこの世での役割を終えて、次のステージへ旅立つので、それを見送るという考え方だそうです。涙を流す人はなく、みんな笑顔で楽し気に参加しています。
お嫁さんの方は赤い上着に黄色の細帯を巻いていた、と思います。とにかく派手な色使いで、その後しばらくは色も鮮明に残っていたのだけれど、今はぼんやりとしか思い出せません。
無理に思い出そうとすると勝手に着色してしまいそうなので、薄れた記憶はそのままにしておきましょう。
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その時見たものを人に話していいものかどうか逡巡しながらも、やっぱり内緒にできなくて、そのカフェを時々利用する友人に話してみたら、
「ああ、あそこ、女の人がいるね。」と。
どうやらその二人を見たのは私だけではなかったようです。
友人の目撃談と私の見たものを合わせて分析すると、私が見たのはそのお店が出来るずっと前のその場所の日常的な風景で、その二人はその場所で普通に暮らしていた普通の人たちで、悪さをするお化けの類ではないようでした。
それは怖いものでもなんでもなくて、穏やかな雰囲気でしたから。
時々何かのはずみで時空を超えて繋がってしまって、彼女らの姿が私たちの目に見えてしまうのだと思いますが、ということはこちらの姿も向こうに見えていたのかもしれません。
彼女らは私たちの姿をどんな風に見てるのかな。私たちが彼女らを見る以上に不思議な気持ちで見られているんじゃないのかな。
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古い記憶の話はこの辺にしておいて、そろそろ運動不足も深刻になってきますね。おうちにいても、体は動かしておきましょう。よく眠ることも忘れずにね。
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今日も最後までお読みいただけて嬉しいです。
ありがとうございます。
ナマステ。
Satoko
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