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万里の長城マラソン参戦記 〜ワクワクは終わらない〜

ただ走ることがこんなにも愉しいなんてひさしぶりだ。

幼い頃、よく鬼ごっこをして、
鬼につかまらないように
キャーキャー叫びながら逃げたものだ。

あの頃の「ワクワク」した素直な感覚が
今よみがえってくる。

ここは万里の長城。

中国4千年の歴史の中でも
こんなにも巨大でスケールの大きなものが
他にあっただろうか?

スペースシャトルの中からも確認できる
唯一の建造物である「万里の長城」

足下の石ころにつまずかないように
注意しながら、山をひとつひとつ超えていく。

その途中には険しい階段もある。

マラソンコースとしては、とてもハードな所かもしれない。

でも、実際ここを走っていると、
「きつい」とか「疲れた」とかいう感じよりも
やっぱり、純粋に「かけっこ」をしていること自体が愉しくなる。

そして、いつまでもこのまま、
この「かけっこ」が終わらなければ、とも思う。

時折コースの両脇が切り立った崖のところもある。
スリル満点!
まるで、自分が「孫悟空」にでもなったような気分だ。

ふと、不注意で石ころにつまづきそうになった!

「おっとっと」

「Be Careful !!(気をつけて!)」

とっさに、回りを一緒に走っている地元の学生たちが叫んだ。

今まで様々なマラソン大会に出場してきたが、
こんなアットホームな大会は初めてだ。

「JOYO!! JOYO!!(がんばろう!)」

みんなの温かい気持ちに少しでも答えようと、
覚えたての中国語を叫んだ。

学生たちもそれに答えて笑顔を返してくれる。

やがて、山の麓に小さく吊り橋が見えてきた。

その吊り橋を渡った先にゴールがある。

僕のひとときの「わくわく」も
やがてゴールを迎えようとしている。

でも、やっぱりいつまでも「ここ」を走り続けていたい・・・・・。

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