韓日翻訳練習:500円のコーヒーの量をごまかしてクビになった日本の校長
タイトルの中の「日」が目についたので訳すことにしました。
同じ内容の日本語版も出ていましたので、私が作った訳と比較して見ていこうと思います。
初見で訳せなかった部分については太字にしてあり、わからなかった単語もリストアップしています。
和訳
속이다:騙す、欺く、ごまかす
파면되다:罷免される
日本人の読者を想定して「4천원」は「500円」としました。また、「파면 된」=「罷免される」という言葉は少し硬いので、タイトル用により親しみのある「クビになった」という表現にしてみました。
내려받다:ダウンロードする
들통나다:ばれる
금액:金額
고작:わずか、たかだか、せいぜい
총:総、すべての、合計、全体
차례:順番、番
득을 보다:得をする
봉직하다:奉職する
쫓겨나다:追い出される
억대:億台、億の単位で数えるくらいのもの
가혹하다:過酷だ、ひどい
징계:懲戒
주류:主流、メインストリーム
폐기:廃棄
대상:対象
어차피:どうせ、どのみち、結局
버리다:捨てる
당국:当局
손대다:手を付ける、触る、始める、着手する、手を触れる
「내려받다」は意味を調べると「ダウンロードする」と出てくるのですが、コンビニのコーヒーを入手する文脈だったので「注いで」としました。「ダウンロード」という言葉が一般的でなかった時代の韓日辞書などにはどのような訳で載っていたのでしょうか、気になります。
「봉직」の訳として出てきた「奉職」という日本語は知りませんでした。公の職につくという意味なんですね。日本語としてあまりなじみのある表現ではないので、何か別の言い方に変えた方がわかりやすかったかもしれません。日本語版では「身をささげた」という表現になっていました。
教員が廃棄対象の給食を持ち帰って処分された件はネット上で議論になっていたようですね。
HuffPostの記事によるとこの教員が持ち帰ったパンは4年で100個ではなく1000個(!)だったようです。こんなにたくさん持ち帰ったのもすごいですが数が判明しているのもすごいですよね。覚えていたんでしょうか…?
관련되다:関連する、関わる
징벌하다:懲罰する
아/어서는 안 되다:~してはいけない
겪다:経験する
자세히:詳しく、詳細に
올리다:上げる、載せる、アップする
-(으)려면:~するには、~しようとすれば
해치다:害する、傷つける、損なう
벗기다:脱がせる
ちなみにSNSへの書き込みをめぐって判事が罷免されたというのは以下の件のようですね。(全然知りませんでした)
上の段落で出てきた休職を持ち帰って処分された教諭の話といい、日本のニュースについてかなり詳しい方が記事を書かれているようです。
되돌아보다:振り返る
잔돈:小銭
챙기다:取りまとめる、用意する、準備する、取りそろえる、面倒をみる
해고:解雇
수익금:収益金
착복:着服
불문하다:問わない
해임:解任
원칙:原則
정당하다:正当だ
나붙다:張り出される、張られる
몰인정:薄情
쇄도하다:殺到する
冒頭の文章は原文では、
となっています。「これを見て私たちを振り返ることになる」というような意味合いだと思いますが、ここも日本人の読者を想定して「私たち」の後に「韓国人」を補いました。
この段落で訳すのに苦労した部分があります。
とした部分で、元の文章では以下のようになっています。
このバス運転手の解雇の原因になった行動は後の部分で「収益金着服」であると書かれているので、太字の部分は「不当に自分のものにした」というような意味になるのだろうと予想できるのですが、「따로 챙기다」に「盗む/ネコババする/くすねる」のような意味があるという情報を見つけることができず… なぜここで「따로 챙기다」という表現が使われているのかまだよくわかっていません。
위조하다:偽造する
저지르다:犯す、仕出かす、おこなう、やらかす、引き起こす
대출:貸し付け
턱이 없다:ありえない
궤변:詭弁
지지하다:支持する
국회의원:国会議員
同じ部分の、日本語版での文章は以下のようになっています。(太字は筆者がつけたもの)
「不正を働く」「詭弁を弄する」「国会議員の座に据える」といった動詞の選び方に知性を感じますね。私が作った訳文でも最低限意味は通じると思いますが、日本語版の文章は日本語としてすごくきれいな文章になっていて、「意味が通じる」というところよりもっと上の段階にある文章だと感じました。よりよい翻訳をするためには韓国語力だけでなく日本語の力も磨いていく必要があると痛感しました。
깃들다:宿る、巣を作る
못지않게:劣らず、同じように、負けないぐらい、負けず劣らず
악당:悪党
공들이다:力を注ぐ、精一杯やる、念を入れる
거듭하다:重ねる
(으)ㄹ수록:~するほど
잘못:過ち、間違い
눈감아 주다:目をつぶる、見逃す、大目に見る
나름:次第、なり
일탈:逸脱
일상:日常
「잘못하다」は「間違う、誤る」という意味の動詞で、「잘 못하다(うまくできない、下手だ、苦手だ)」とは別だということを初めて知りました。書くときにも気をつけないといけないですね。
余談
7月にTOPIKIIを受けてきました!2年くらい前に2級を取ってから久しぶりのTOPIK挑戦、TOPIKIIは初めての受験になりました。
4級を取りたいな~と思っていたのですが、手ごたえはなく…(涙)せめて3級に受かっているといいなと思っています…
試験を受けてみて、
文章を読むスピード
単語数
作文
が課題だと感じました。
とにかく文章を読むのに時間がかかりすぎて全然問題が解き終わらなかったので、特に読解のスピードアップは必須だと痛感しました。
そのためにはよく知っている単語を増やして、文章を読みながら意味を推測する時間を減らすことが大事だと思います。単語の学習をコツコツやるのが本当に苦手なのですが、そうも言っていられないですね…
書き取り問題では、書きたいけれどどう書いたらいいかわからない表現がたくさんありました。グラフや表などを読み取って情報をまとめる文章では頻出の表現があると思うので、TOPIKの作文でよく使えそうな表現から優先的に身につけていく必要があるなと思っています。
今年はもう受験予定はないですが、またTOPIKIIにチャレンジする機会があると思うので、今回の悔しさと反省点を忘れずにまた勉強頑張っていこうと思います。