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「食事制限をしながら有酸素運動でダイエット」は間違いだった!? キーワードはUCPとサルコリピン

ダイエット法の定石といえば、「食事制限をしながら有酸素運動」と昔から言われてきました。
今でもそう思って実践している人も多いのではないでしょうか?
でも、私は昔から疑問に感じていて、「食事制限をしながら有酸素運動をすれば、確かに体重は減少するけれど、結果的には太りやすい体質になってしまうのでは?」
と思っていました。ダイエットは成功したけれど、リバウンドしてしまったという話はよく聞きます。「食事制限をしながら有酸素運動 」を継続できているうちはいいけれど、それを辞めてしまうとリバウンドする、これも昔からの常識です。

人間の体は環境の変化に適応するように「生体防衛反応」が働きます。
食事制限をすれば、少ない摂取カロリーを無駄にしないよう省エネ体質になるように体は適応します。少しでも摂取カロリーに余裕があれば「 できるだけ多く脂肪としてエネルギーを蓄えよう」と体はと反応します。そこに有酸素運動をすれば、ますますエネルギー消費を抑えるようと省エネ体質化に拍車がかかります。頑張れば頑張るほど、痩せにくい体質になっていくのです。
これが「食事制限をしながら有酸素運動 」 をする事で起こる「生体防衛反応」です。

なので、「生体防衛反応」 が起こらないよう「好きなものを好きなだけ食べながら、筋トレでダイエット」が、私流です。ダイエットと書くと減量しているようですが、脂肪が付きすぎないよう体型維持をしている、という
表現が適切かもしれません。

筋トレをして筋肉を付け基礎代謝を上げる事でエネルギーの浪費体質にする、というダイエット法は最近ではよく聞くようになりました。そして、エネルギーの浪費体質になってもエネルギーの補給が充分であれば、体は「脂肪としてエネルギーを蓄えよう」とする「生体防衛反応」を働かせる必要もありません。  

例えるなら、低収入の人はできるだけ出費を切り詰め少しでもお金に余裕ができるといざという時に備えて貯金に励んでしまう。一方、高収入の人は金遣いが荒く浪費癖がつき、 高収入の割にはぜんぜん貯金が無い。貯金しなくてもまた稼げばいい、このように、低収入な人には防衛反応が働くけど高収入な人(*注*成金のような一部の人です)は防衛反応が働かなくなるという話に似ています。

このように考えて私は長年筋トレを続けてきたのですが、これらの事がここ10年位の研究で、具体的なしくみまで解明されてきたのです。

キーワードは

・UCP(ミトコンドリア脱共役タンパク質)

・サルコリピン

「褐色脂肪細胞」については、私のNoteを読んでいる方であればよくご存知だと思います。普通の「白色脂肪細胞」と異なり、何もしなくても勝手に熱を発生しエネルギーを消費し、いわゆる「痩せの大食い」のように、大食いなのに痩せている人に多いと言われています。

「褐色脂肪細胞」 でこのような働きをするのがUCP(ミトコンドリア脱共役タンパク質)と呼ばれ、「褐色脂肪細胞」 の中にあるUCPをUCP1と呼びます。そして、このUCPは、筋肉の中にも多く存在する事がわかってきました。筋肉の中に中にあるUCPをUCP3と呼びます。UCP3は、遅筋線維よりも、速筋線維に多く含まれています。ご存知のように遅筋線維は持久力運動(ランニングなど)で使われる筋肉。速筋線維は短距離走や重いウエイトを持ち上げる時に使われる筋肉。つまり、筋トレで鍛える事で大きくなる筋肉にUCP3が多いという事です。

そして、ジョギングや マラソンのような持久トレーニング、有酸素運動を長期間に渡って行っているとUCP3の活性が低下していくこともわかっています。UCP3は無駄に熱としてエネルギーを消費してしまうわけですから、「生体防衛反応」をいう観点から考えても有酸素運動のエネルギーを温存する為にUCP3の活性を低下させるという適応反応が起こってしまうと考えられます。

そして、もうひとつのキーワード「サルコリピン」は、筋肉の中にしかない特殊なたんぱく質です。
筋肉の中 で「サルコリピン」 が 「カルシウムポンプ」という働きを引き起こし発熱します。そのエネルギー源 がATP(アデノシン三リン酸)とよばれる物質で、ATPは脂肪酸の分解により生じます。この一連の流れが俗にいう「脂肪の燃焼」です。

サルコリピンにより筋肉の収縮時だけではなく筋肉が使われないときも筋肉でエネルギーを消費し熱を発生します。

つまり、何もしないで休んでいる時でも筋肉では無駄に熱が発生しているのです。

筋トレでしっかりワークアウトすると2,3日間は何もしなくて休んでいても筋肉が火照って感じがします。寒い冬場は特に実感できます。これは「運動後酸素過剰消費(EPOC)」による「アフターバーン効果」といわれています。これには「UCP 」や「サルコリピン」による無駄な発熱も加わった相乗効果と考えられます。

以前、このNoteで、私は筋トレをしているので、常に体が火照っている感じがする、そこでしばらく体温を継続的に計測してみたけど、意外と普通(36.5℃前後)だった。という話を書きました。

でも、これは体温計(予測方式の電子体温計)の使い方が間違っていたようで、0.5℃位低めの値だったようです。というのは、新型コロナウイルスの蔓延で、また1日に何度も体温を計測するよう習慣にしたのですが、私は2種類(CITIZEN製、TERUMO製)の電子体温計を使用していて、どうやらCITIZEN製では、計測後約30秒~1分で表示される予測値が低いという事に気づきました。もちろん個人差によると思いますが、説明書にもちゃんと、より正確な体温を測るには約10分間計測するようにと記載されていました。すると、予測値に対して10分間後の計測値が約0.5℃高くなります。この数値はTERUMO製の予測値とほぼ同じです。なので、私にはTERUMO製の方が合っているという事で、昨年からはTERUMO製電子体温計で毎日、2回~5回体温を計測するようにしています。

毎回ちゃんと記録しているわけでは無いのですが、

朝(起床から2,3時間)は、36.5℃前後

昼過ぎ(昼食後、2,3時間)には、37.0℃前後

夕方~夜は、36.5℃前後 

というのがここ1年間の傾向です。37.0℃  を超える事はあまり無いのですが、週に1回くらいは37.1℃ 、37.2℃ があります。
この1年間に37.5℃付近は、2,3回ありました。いずれも、一時的で、2〜3時間後には36度代に下がります。
人間の免疫は、36.5℃で戦闘準備になり37.0℃を超えると戦闘モードになるといわれています。少量のウイルスに暴露した事で、少し体温を上げて免疫が戦っていたのかも?と思っています。

余談ですが、先日献血をし、その時の血液検査でアルブミン/グロブリン比(A/G​比)が基準値より低い値を示していました。アルブミン値はいつもと同じ値だったので、グロブリン値が増加した事になります。グロブリンとは、ウイルスに感染するとできる抗体(免疫グロブリン)です。

すみません、最後にまた新型コロナウイルスの話になってしまいました。


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