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ハリウッド・ゴールデンエイジ

5人名作(迷作?)会、次に飛び出したのは「ハリウッド・ゴールデンエイジ」。
正直、名前も知らないゲームだったが箱絵のアートワークからは好きな雰囲気がビンビン伝わってくる。

ライナー・クニツィアが2000年に発表した競りゲームで、詳しいことは知らないが「ハリウッド」、「ハリウッド・ブロックバスター」、「ドリームファクトリー」、「ナイトメア・プロダクション」などとリメイクを繰り返しているタイトルらしい。

今回は、スペインのLudonovaが2018年に発売した「ハリウッド・ゴールデンエイジ」を遊ばせていただいた。ルールはオリジナルの「ハリウッド」と同様のようだ。



ゲーム概要

プレイヤーは映画のプロデューサーとなり、様々な映画の脚本に、監督、俳優、カメラ、音楽、衣装、スターなどを組み込んで映画を完成させていく。

(脚本の評価+各トークンの評価)が、その映画の総評価となり、完成すると評価分のポイントがもらえる。

ゲームは4ラウンドで、6箇所のオークション会場と2箇所のパーティ会場で構成されている。ハリウッドの街の中をリムジン駒が順番に移動していき、オークションを行う。

<オークション会場>

オークション会場では、2〜3枚のタイルに対して競りを行う。オークションでは時計回りに順番に入札していき、他のプレイヤーが全員パスしたら落札となり、その会場のタイルを全てもらえる。入札に使用されたお金は他のプレイヤーで均等に分割され、余ったお金は次の会場へ持ち越しとなる。

<パーティ会場>

パーティ会場では、スタータイルを最も多く持っているプレイヤーから順番に好きなタイルを1枚ずつ獲得していく。

こうして、一番右下の会場まで進むと1ラウンド終了となり、タイルが補充された後、また右上の会場からリムジン駒がスタートする。

4ラウンド終了すると、完成した映画に対して各賞の授賞式が行われ追加のポイントを獲得してゲーム終了となる。最も得点の多いプレイヤーの勝利となる。

写真では、オークション会場のタイルが裏向き、パーティ会場のタイルが表向きになっていますが、ルールミスのようです。正しくは表裏が反対のようです。


映画を完成させていくのが楽しい!

ゲーム開始時には3本の脚本が配られる。それぞれの脚本には映画のタイトルと完成した時の評価値(星の数)、その映画を構成するプロダクションタイルの種類が描かれている。

プロダクションタイルの少ない脚本は完成させやすいが評価値が低い。一方、タイルを多く必要とする脚本は完成まで時間がかかるが評価値は高い。また評価の高い監督や俳優、カメラ、音楽を採用するとさらに評価値は高くなる。

一本の映画を完成させるのはとても楽しく、またどの程度の評価を得られる映画にするかは非常に悩ましい。駄作の映画をたくさん作って稼いでいくのか、または数は少なくても名作映画を作成していくのか、プレイヤーの手腕が問われる。

まるで本物のプロデューサーになった気分になれるのが、このゲームの最大の魅力だろう。

オークションが分かりやすい!

競りゲームの時にいつも問題となるのが、「相場が分からない」ことである。その場の雰囲気で入札額を決めるのもオークションの醍醐味かもしれないが、とかく競りゲーム初心者には分かりにくいものだ。

その点、このゲームのオークションは世界のお金の総額が決まっており、誰かが入札したお金は他のプレイヤーに均等に分配される。いわゆるゼロサムゲームというらしいが、このおかげで相場が非常に分かりやすい。

また、たとえ所持金を使い切ってしまった場合でも数回のオークションを我慢すれば自然と所持金が増えていくため、ずっと何も出来ないということがない。これは競りゲーム初心者にとって非常に優しいシステムだろう。


総評

今回の満足度:9点(10点満点)

これはかなり好き!
まずテーマが良い。監督や俳優を雇いながらプロデューサーになって映画を作っていくというのは、とても分かりやすいし没入感がある。またこれは「ハリウッド・ゴールデンエイジ」だけかもしれないが、俳優にオードリー・ヘップバーンや、マリリン・モンローなど私でも知っている女優がいるのはとても面白かった。

プレイ感はクニツィアの3大競りゲー(モダンアート、メディチ、ラー)と比較すると軽めだ。これは、オークション自体がゼロサムゲームのためシンプルで分かりやすいことが大きく、またテーマ性が強く目的もはっきりしていることが理由だろう。

個人的には「クニツィアの4大競りゲー」になってしまったなw
入手難なのが辛いところだが、ぜひまた遊んでみたい作品だ。

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