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ふぞろいな野菜

わたしが幼い頃、祖父母が中心となって
たくさんの種類の野菜を育てていた。

時が経ち、現在は両親が野菜を育てている。
昔より種類や規模は縮小したが、
自分たちが無理しない範囲で丁寧に野菜の世話を続けている。

このスイカも その1つだ。
お店で売られている野菜のように整った形ではないが
なんだか愛おしい。家族が大切に育てていたからだと思う。

不揃いなスイカ

期待できない見た目だったものの、せっかくなので試しに切ってみると
中から綺麗な赤が飛び出した。
熱中症になるような炎天下のもとで育ったとは
思えないほどみずみずしく甘かった。さすが夏のスター。

「人間は見た目じゃない。中身だ。」というセリフは
野菜や果物の世界でも通用すると、この件で確信した。

「うちで採れた野菜が1番うめんだ。」と言っていた祖父母。
実家を離れて生活するようになり、
ようやく その言葉を理解できるようになった気がする。

sato


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