17歳、夏

高校生の時 1番仲が良かったAちゃんとは1年生の時にクラスが一緒で、名簿順が前後だった事から仲良くなり高校の3年間ずっと友達だった。

私は朝が苦手でしょっちゅう遅刻してたし結構いい加減な性格だったけど、Aちゃんは真逆で頭がよく（学年で1番）とても真面目な子だった。2人の共通点はちょっと変わり者な所と変な笑いのツボ、2人でいる時はアホな話ばかりしていた。

3年生の時、体育祭の準備中 Aちゃんは真面目に準備をしてたのに私は他のノリのいい友達と違う科の男子を見に行ったりふざけてばかりいた。Aちゃんは何度も「一緒にやろうよー｣って声掛けてくれたのに、その時は他の子といるのが楽しくて「分かった」と言いながらすぐサボって遊んでいた。

体育祭の前日Aちゃんに「明日の朝は早く来て最後の準備しようね！」って言われ、私は「うん」と答えた。なのに、当日私はまた寝坊しその約束を破ってしまった。いつもの時間に登校した私を見てAちゃんは目をそらした。私が｢おはよう｣って声掛けても、｢朝来れなくてごめんね」って言っても無視して聞いてくれず、その日の体育祭は結局Aちゃんとは喋ることはなかった。 そんな私たちを見て心配した他の友達が私に声をかけてくれた時、私は大丈夫と言いながら泣いてしまった。（涙でコンタクトが落ちた事まで今でも覚えてる。）Aちゃんを怒らせてしまった事と、自分の不甲斐なさに…

次の日、暗い気持ちで私が学校へ行くと Aちゃんが黙って手紙をくれた。1時間目が始まるとすぐ 教科書に隠れながら私はその手紙を読んだ。

私が体育祭の準備中 他の子と遊んでばかりいた事や、当日の朝早く来るって言ったのに約束破って来なかったことに腹が立ったしとても悲しかった事、でも私が体育祭の日悲しそうにしてたのを見て、もう許そうと思った…など彼女の正直な気持ちがそこには書いてあった。

手紙を読んで私はすごく反省した。いつも笑ってくれるAちゃんに甘えていた。なんでも許してくれると思い込んでいた。自分の事しか考えずにAちゃんに嫌な思いをさせていた事に本気で反省した。そして授業が終わったらすぐAちゃんに謝った。Aちゃんは「授業中に読んだの?!」って笑って許してくれた。ほんとになんて優しい子なんだろうか…

私は3姉妹の末っ子で、まぁまぁ甘やかされて育った。親よりも1番上のお姉ちゃんのが怖いくらいだった。でも、外では大人しい性格だったから人に迷惑をかけたり親を困らせるような悪さをする事はなかったけど、仲のいい友達に甘えてしまう所があったかもしれない。何も言わないけど嫌な思いをさせていたかもしれない。この時のAちゃんのおかげで私は自分の悪い所に気付くことが出来た。言いにくいことをきちんと言ってくれて、自分の気持ちを正直にぶつけてくれたAちゃんに今でも感謝しています。

ありがとう！