見出し画像

国際結婚者は分かる-宗教戦争が終わらない理由

そりゃ世界平和に越したことはないですよ?今だっていろんな所で戦争してるけど、ネットで子供達が亡くなってる姿とか見ると「2024年にもなって、まだこんなことしてんの?」って心が痛くなるよね。でもね、時代とかじゃないんだよね。

日本人が宗教戦争に疎いのって、やっぱり日本が単一民族の国だから(他宗教民族と共存してないから)だと思います。私も国際結婚してダイバーシティ バンコクに住まなかったら、ここまで理解出来なかったと思う。

他民族との共存っていうのはさ、お互いの常識のぶつかり合いの連続だったりするんです。例えば我が家はタイ人夫と日本人妻(私)が共に暮らす他民族ファミリーなわけですけど、前はよくエアコンの設定温度でケンカしてたんですよね。

日本人的には、エアコンって言ったら基本「28度」みたいなのありません?これが日本の一般常識だと思うんです。けど、常夏出身で「冷えてりゃ冷えてるだけ良し」「来客がある時は部屋をキンキンに冷やしておくのが礼儀」という認識の元生きてきた夫的には「20度」なんですよ。

「は?逆に靴下履かないと足冷えんじゃん。ただでさえ電気代上がってんのに、何で高いお金払ってまで寒い思いしないといけないの??」と思う私に対し「28度なんて外と変わらんやん。何のための温度調整だと思ってんだ??」と思っている夫。お互いの価値観って、生まれ育った家庭環境やその土地の文化が影響してくるわけだけど、じゃ夫を赤ちゃんに戻して日本人として育て直すんかって話だし、逆に私はタイに6年住んでも20度はバカ寒いという認識は変わらないんだから、この先10年住んでも20年住んでもきっと同じなんですよね。それくらい価値観って変わらないんですよ、簡単には。

結果、お互い妥協して24度で平和を保ってる我が家ですけど、家族っていう小さい単位の他民族コミュニティでもエアコンの設定温度から米の炊き方まで日々衝突が起こるわけだから、もっと多くの民族が住む国レベルになったら、そりゃ妥協しがたい激しい衝突があってもなんら不思議ではない。そしてお互い「自分が正しい!」と信じて疑わないから、曲げない。お互い引き下がらないから、武力行使するしかない=戦争になる。

本当はね、理解は出来なくても互いの違いを認識 & 尊重して「おたくの宗教はそんな感じなんだねー。うちの宗教はこんなんだよ。色々あって面白いねーあはは」って仲良く共存できるのが一番なんですよね。けど、宗教ってほんと思考の根っこにある部分だから自分を否定されてるように感じるもんなんだろうし「自分はまだしも神様を侮辱されるのは許せん!」みたいなのがあるから、なかなか簡単にはいかないんですよね。

宗教戦争がなくなって、罪のない民間人が不必要に亡くなる事がない世界になって欲しいと切に願う。けど、平和を望んで妥協したとはいえエアコン24度でも「4度低い」と思ってる私のモヤモヤと「4度高い」と思ってる夫のモヤモヤが今も心の奥底で残ってる事を考えると、完全解決ってのはなかなか難しいんだよな…と思ったりします。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?