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ハムスターに感化される売れない芸人の話 16.「安くてごめんね」の謝罪相手

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我が家の最初のペットは
ジャンガリアンハムスターのムクだ。

去年の今頃、
小動物フェアだかウィンターキャンペーンだったかで購入をした。
1980円のところ980円、半額だった。
ケージやら餌やらはセール対象では無く、
結局飼育環境を整えるなら1万円ほどかかる。

この前も
小動物フェアのチラシが店内に貼られていた。
店内を見回すと、
家族が決まりましたとか、
ご成約済みだとか、
少し静かに見えた。

そういう文言が貼られていないケージで
少し大きくなった小動物たちが冬を待っている。

安くてごめんね、
という最近のCMで聞いた不思議な言葉がある。

見ている人は消費者が圧倒的に多いわけだから、安ければありがたいだけで謝られる覚えはない。
誰に謝ってるんだろうとか思って調べてみてもヒットはしない。
謝罪相手はこの価格を実現するために苦労をした社員や取引先なのだろうか。
それとも消費者に対して、安くて(あなたに買わせるように促して)ごめんね、なのか。
どちらにせよあまり謝っている印象を受け取ることは僕には出来なかった。

生体販売は幼いほど値がつく。
歳を取ると人気はなくなっていく。
売れなくなった動物たちがどうなるかは僕には分からないしあまり想像はしたくない。
だから安くする。
フェアやキャンペーンを開催する。
絶対に飼ってほしいからだ。

安くてごめんね。
相手は何も知らず冬を迎える。

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