名言:傾向と対策
【名言についての、甲本ヒロトさんの言葉】
先日LinkedInの記事を見て、色々と考えるきっかけになったので、少し語らせてください。
投稿の中では、甲本ヒロトさんの言葉を引用されていて、
確かになそうだな、と思う反面、文脈によって意味が変わる面があることにも気づきました。
【発明王エジソンの名言】
例えば、発明王エジソンは、失敗に関する多くの名言を残しています。
誰でも失敗することは怖いものです。私自身が考えすぎて、行動に時間がかかってしまいがちなところがあり、自分自身を鼓舞してチャレンジするように仕向けるために、こういう名言を常に頭に入れるようにしています。
【文脈による違い】
さてここで幾つかのケースを考えさせてください。
①行動の前に、「他人の行動」に対して使う場合、リスクをとって行動を鼓舞する効果が見込まれます。
②失敗の後に、「他人の行動の結果」に対して使う場合、挑戦したことは無駄ではなく、次へのチャレンジを促す効果が見込まれます。
このように、対象を「他人の行動」にして使うことにはポジティブな効果が見込まれます。
一方で、注意しないといけないのは、「自分の行動」に対して使う場合です。
③行動の前に、「自分の行動」に対して使う場合、自分の行動を正当化する効果があります。しかしそこには「過去」が大きく関わってきます。
④失敗した後に、「自分の行動の結果」に対して使う場合、単なる言い訳となってしまいます。
甲本さんが言われていたのは、このケースになると考えられます。しかし、実はこのケースでも「未来」に目を向けることで、意味合いが大きく変わります。
【エジソンの名言が意味すること】
エジソンの名言を引用して、「どんどん失敗すればいい」という少なからず人がいますが、それは実は無責任な言葉だと感じています。少なくとも、自分が行動すると選択したのであれば、そこには結果に対する責任があるからです。失敗は結果としてはポジティブなものではなくネガティブなものなので。一方で、それがネガティブなものであっても、それを「学び」にして失敗を繰り返さない、最終的に成功する、といった結果に繋げることにエジソンの真意があると理解しています。
【過去と未来との関わり】
上記③のケースで過去が関わる、というのはなぜか?
それは、これらの名言を使った段階で、「過去の失敗を元にした学びの結果として今の行動がある」という文脈にすることができます。したがって、自分以外の誰かであっても失敗した事例を学び、それをもとにして行動する、そうする事で自分の行動を正当化する事ができるのです。
上記④の場合に未来が関わってくるとはなぜか?
これは、失敗という自分の行動の結果に対して、「それを学びにして次の行動に繋げる」という文脈にすることができるのです。つまり、未来の行動を定義する事で、言い訳ではない上記③と同じ効果を得ることができるのです。
「自分の過去と未来を繋げる事で、名言の持つ意味が変わる。だからこそ、最後には前を向いて行動して行こう。」
きっと甲本さんのコメントの中にもこういう意図が含まれていたんじゃないかな、そんなふうに思いました。
実はこれも結構いい名言かも?😆
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