育児の合間に何かしたいとくすぶっていたら、いつの間にか副業詐欺に引っかかっていた話。

こんばんは、ササキサキです。

今回は副業にまつわる話。誰でも簡単！スキマ時間にメールするだけ！スマホで稼げる！という謳い文句のアレです。私が引っかかった副業詐欺の内容はメールなどでやりとりした報酬として〇万円あげますよと言いつつ、いざ報酬を受け取ることができる段階までくると「登録料として5000円必要です」、その通りに振り込むと「では次に〇〇料で1万5000円必要です」という風に少額な要求を繰り返し行うものでした。被害総額は40万円。1日で40万円。

「なんでそんな額になるまで詐欺だと気付かなかったの？！」と聞かれても「いやぁ…なんかいける(稼げる)と思って」としか返せなかった当時産後8ヶ月の私。詐欺に引っかかったことももちろんショックでしたが、それ以上に”なんで引っかかったのか分からない”と本気で感じていた自分自身に強くショックを受けました。詐欺だと分かった後ですら「あの時の私は寝不足で正常な判断ができていなかった」「初めての育児でいっぱいいっぱいになっていた」といった自分を省みる点がすぐには浮かんできませんでした。自分は正常で、我が子のため家庭のために、今の私にできることを賢く選んだはずなのに…私にあったのはそんな偏った思考でした。

副業詐欺に引っかかる前後の心境を振り返る

副業サイトに登録してみよう――そう思い実行に移したのは産後8ヶ月が経とうとしていた頃でした。当時の私には、産後から全く消化されていない育児にまつわる不満が、マグマの如く滞留していました。

産後のしんどい身体も、慢性的寝不足も、抱っこしていないと寝ない我が子も、夫が定時で帰ってきてくれないことも、夫が私の話を聞いてくれないことも、夜泣きの対応に夫が力を貸してくれないことも、夫側の親戚との予定調整を夫がしてくれないことも、夫が「俺は働いてるんだよ？(だから育児は頑張ってよ)」と事あるごとに発言することも、全部不満でした。その不満は”私一人で育児をしている”という寂しさや苛立ちを日に日に色濃くしていきました。(夫への不満ややってほしいことは感謝の気持ちを述べた上で、話し合いだけでなく手紙やLINEなどあらゆる方法を用いて伝える努力をしました。しかし効果はありませんでした)

特に不満を強く感じていたのは、私の話を聞いてくれないこと。定時で帰宅できないのならせめて、私の話を聞くことで精神面を支えてほしかった。でもこの時点ではそれは叶わぬことでした。その状態を何とかしたくて私の両親にも夫側の両親にもこのことは相談しましたが、夫に対してガツンと言ってくれる人はいませんでした。それが決定打であり、野心が生まれた瞬間でした。

――昼間我が子が寝ている間だけ副業をしてお金を稼ごう。稼いだお金は毎月の家計費の足しにして、余りは貯金に回そう。貯金があれば少しは安心できるし、もし将来この子が何か習い事をしたいと言い出した時快く背中を押すことができる。そして育児をしながらお金を稼いで夫を見返してやる――

不満から生まれた野心は早急に現状打破できる方法を好み、思考を偏らせました。私には在宅ワークができるほどの経験や資格も、LINEスタンプ制作やハンドメイド作家になれるほどの趣味や技量も、何もなかった。だから今の私にはこれが最良の判断だと信じて疑わなかった。「誰でも簡単！スキマ時間にメールするだけ！」誰にも相談することなく、私は副業サイトへの登録ボタンを押した。そしてその日のうちに40万円を失いました。

その後

少額な振込を何度も繰り返し要求され、総額40万円になったところで詐欺だとようやく気付きました(遅い)。警察と銀行に連絡し、夫には全て言いました。夫からは一言「どうして副業することを相談してくれなかったの？」とだけ言われました。そうですよね、我が子のため家庭のためにお金を稼ぎたかったのなら、副業サイトに登録する前に「これ(副業)ならこの子のお世話をしながらやれそうなんだけど、どうかな？」と夫に相談できたはずでした。何も相談せずに先走ったのは、育児をしながらお金も稼げる私になることで、夫を見返して、夫と対等な立場になってやると意気込んだから。いつもの私なら何か決断する時には、夫に報告なり相談なりしていました。それが今回、当時まだ1歳にもなっていなかった我が子を抱えての副業という大きな決断に対して、夫婦なのに相談しなかった…そこに気付いた時やっと「嗚呼、私暴走していたんだな」と感じることができました。しばらくはお金を稼ぐことよりもっと前段階の、こうやってnoteにインプットアウトプットを繰り返し行うことをやっていきたいと思います。

育児をしながら私にできること、可愛い我が子と一緒に過ごしつつ私がしたいこと、今度はゆっくり時間をかけて探しながら――