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飲食店の炎上に思うこと

先日浅草に出かけた際、もんじゃを食べてきた。
観光地のど真ん中にあるようなもんじゃ屋だったが味も値段も良いからと連れに勧められたので二人で入店。

入店直後、店のおばちゃんに「一人一品注文してもらうけど大丈夫?」と聞かれるがまあ二人で一品では終わらないだろうとすぐ了承。

まずは飲み物をということでビールの中瓶を二本注文し乾杯。

次いで先に食べ物を二品注文してくれと言われたのでミックスとモチ明太をお願いした。

程なくしてどちらも揃い、味もよく、もんじゃ焼きを楽しんでいると20代半ばと思われるカップルが暖簾をくぐるも、おばちゃんの「一人一品〜」の話を聞いて出て行った。
その時は特に気にしなかったが、やがてまた別の若いカップルが暖簾をくぐる。
おばちゃんの話を聞いてからなにやら相談をしていたがそのまま入店。
自分は入口を向いて座っていたので一部始終を見ていたのだが、今度どうやら飲み物の注文で揉めているらしい。

瓶のサイダーを二人で一本注文しようとしたところおばちゃんからホイッスルが鳴ったのだ。どうやら飲み物も一人一本、またこういう店なのだからアルコールも頼むよう話をしているようだ。

結果サイダー一本と瓶ビール一本がその席に置かれていた。

自分はその後レモンサワーをお代わりして、もんじゃにも満足し会計したがどうにもさっきのやりとりが気になっていた。

観光地のど真ん中にある割にはかなりリーズナブルであったし、一人一品は注文してもらわないと経営が成り立たないのもわかる。またアルコールで客単価を上げたいのもわかる。
しかしカップルの、せっかく浅草来たからとりあえずもんじゃでも食べてみようかとおやつ感覚、気軽に入店した気持ちもわかる。また酒があまり好きではないかもしれない。
どちらにも非はないと思う。
その後そのカップルがどのような感想を抱いたのかは知らないが、入店時、注文時それぞれ一悶着あったのは事実だ。

近年口コミサイトやSNSで、たとえばこうした些細な一件であっても客側、店側、それぞれから賛否の意見が溢れ所謂炎上というものが起きてもおかしくない。

全てにおいて多様化が叫ばれる現代だが、飲食店の場合にも賛否を叫ぶのではなく、行きたいとこに行けばいい、嫌なら行くなというのが多様化本来の形であると感じる。

先の秋葉原なでしこ寿司の炎上もそうだ。
なでしこ寿司、オープン当初から寿司という土壌ではなくコンセプトを土壌とした店であることは明らかだった。
寿司の技術云々で叩いている人は明らかにお門違いだし、なでしこ寿司に行く客は「寿司」ではなく「女の子が握る」「その女の子と会話をする」にバリューを見出していた。

衛生面で叩かれる部分もあるが、一度飲食でバイトでもした経験があれば、たしかに不衛生ではあるがどんな店でもありえる話だ。
実際に寿司に期待し入店しそのような体験をしたなら自身の評価としてどこにでも載せたらいいが、そもそも自分が食べるわけでもない寿司をどうしてそこまで叩けるのか分からない。

他店の写真の流用については擁護できないが、正直コンカフェ単位で考えればどこにでもある事象と言える。

自分の嫌いなものを声高に叫ぶのではなく、自分の好きなものを叫べばいい。外食なんて結局のところ全て嗜好品のようなもので、合理性を突き詰めたらどこにも
行かず自炊だけしていればいいのだから。

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