見出し画像

[番外編]読書の作法

読書法について

「本を読むのが好き、得意、速読ができる」などの話をさせていただくと、多くの場合「どうやって読むんでしょうか!」とお答えいただくことが多く感じます。

以前お話ししたように、学習は喜びであるべし(「哲学は暇つぶしでも格好良く見せるためでも(焦燥からでも)、さまざまな概念で遊ぶためのものでもない。己の生命と魂を救うためにこそ、哲学するのだ。」byアンドレ・コント=スポンヴィル)という観点に立ってご紹介していきたいと思います!


前提の整理

慣れの問題

まず最初に、多くの練習量が必要になると多います。なぜなら色々な内容の色々な文体があるからです。また自分の得意ジャンルもあるはずです。筆者も理科系(STEM系)ではやはりちんぷんかんぷんなので、時間がかかります。まず身につけたいジャンル(ビジネス書、小説、など)を決められると良いと思います。

後天的に学べる

半分生まれたものもあるかもしれませんが(調査不足)、後天的に(ある程度までは)学べるものと感じております。しかもその実態・実際のスキルの検定もないところから、正確にランク分けもないですし、気楽に「これまでよりできるようになったか」で少しずつ臨めば良いと考えております。

読むのが目的でない:話せるよう、活かせるようになることが目的

よく間違ってしまうので、読むことで満足してしまうパターンです。学者・先生でもこのトラップにはまってしまう方は散見されます。何が重要かは人それぞれですが、私としてはoutput(outcomeは誰かのためになることなどの最終成果のこと)ができるようになることが重要と考えているので、その前提でお話しいたします。

多読=たくさんの知識=賢い、訳ではない:エピステーメーの問題

こちらも間違われがちなのですが、知識(例えば「りんごは果物である」など)はGoogle、今ではchatGPTがあるのでそこまで重要ではないと思われます。読書で学んだ情報を、自分の地肉(反対意見、同意意見、自分の経験、試した結果、その本で前提にしている状況と私の目の前にある現状の差分など)を混ぜて初めて知恵になると考えています。ギリシャ哲学でいうエピステーメーが近いと思っています。こちらも私意識して読書しております。

実際のノウハウ

  1. まず本を手に取りやすいところに置く(リビング、トイレ、テレビの前、パソコンの横、寝室など※寝室だとすぐ気絶してしまう方もいるので応相談)

  2. 本を持ってみる(愛でる)
    →この段階で読まなくて良い 「おおいるね、君」みたいな挨拶のようなもの

  3. 思いを馳せる
    →購入したきっかけ,動機
    ・これを読んでどうなりたいと思ったか
    ・関連した書籍
    を想起する
    ※焦りからの購入でも否定せず(もちろん焦らず)そっか偉いな自分と褒めてあげる
    ※「読書しようとして偉い!」と自分を褒めてあげる (準備体操終わり)

  4. 本の外郭をとらえる
    →カバー(ものすごい知恵・工夫詰まっている部分)
    著者経歴、他の執筆履歴※どのような思想をお持ちか思いを馳せる
    文字の大きさ(=読み応え)、フォントなど軽く確認する

  5. 何分で読むか決める
    →結構重要になります。もしリッチな時間が割けるのであれば、その読書体験も素敵なのでおすすめですが、時間の制約を設けることで、速読のレベルアップは速くなる感触があります。

  6. 本の目次をじっくりと確認
    →構成を認識する(背景、主張、参考欄など)
    気になる目次にマーク(!や?など)やコメント、ツッコミを入れておきます

  7. 内容を見ていく
    →"初めに"はあまり読まなくても良いと考えている(謎の言い訳か、カッコつけが多いため笑) ※本の出版背景が知りたければぜひ
    →一章からでなく、上で気になったところから読んでよい
    ※逆に完読できる自信があれば一章から読んでも良い
    →出来たら書き込み+ドッグイヤー(重要と感じた箇所はひとつおり、最重要は二つ折り)をしながら読み進めます。
    *ここで、さらに加速させるために、「フォトリーディング」にトライしてもいいかもしれません!一文一文でなく、「全体を塊として眺める」イメージです。最初からはできないので、フォトリーディング→一文一文で内容の確認、のように自分がどこまで読めたかやってみるのも(ゲーム感覚)で良いと思います。速読の真髄はもしかしたらこの「フォトリーディング」にあるかもしれません、しかしそれができないからといって、あまり気落ちしないで良いと思います。(本当に必要な時に突然開花するかもしれません)
    →ちょこちょこ本を閉じて何を書いてあったか、想起する。自分の経験と紐づけると記憶に残りやすく、また本は知識は絶対・普遍ではないのでそこをバランスよく捉えられる

  8. 本の内容を頭で整理する
    →この作業は初読からやっても良いし、オススメは通読の後2回目の読みの時にやると、読む会・思考をまとめる会と分けることで効率的に感じます

  9. 内容そのままを書き写す(そこに自分の考察を入れたメモなども書き加えるとgood)
    ※打ち込みの手慣れたiPhoneが良い
    ※パソコンだと開きながら打ち込みにくい傾向。紙も良いけれど(たまに筆者もマインドマップ風にやる)なにぶんデジタルで残せず、見返したい時など不便ではある(タブレットならそれも解消しそう)
    →これで大切な、自分の言葉で読んだ本を語れる・実践できる状態になりました!

※目的の確認
本の内容からインスペレーションをもらう!(読めばOK)
本の内容を実践したり、語れるようになる!(まとめて初めてOK)

*[習熟度のイメージ]
通常の読み:そもそも読む気が湧かない、自分にとって大切な箇所が見つけられない、読めないから楽しくなくさらに手に取らなくなるループ
→速読(普通):速度x10倍くらい+何より本が読めるようになる!
→速読(フォト):速度x100倍くらい

以上が概略になります!
ぜひ読書生活を楽しまれてくださいね:)!!

この記事が参加している募集

ご一読いただき感謝です。あなたにとって少しでも新しいこと、役に立つことを共有できていれば嬉しいです。ご支援はお気持ちとしてありがたく頂戴し活動に活かさせていただきます。