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#2 離婚のすすめ:なぜ結婚するのか?

【第1章】結婚の価値、なんで結婚するの?

離婚とかいう「ニューノーマル」について考えていきたいと思う。そんなにハードルは高くない。はず。第1章では結婚の価値について書いていきます。

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さて、離婚を後押しする本といっても、僕は結婚という制度そのものに反対しているわけではない。むしろその逆で、結婚ってとてもいいものだと思っている。

世の中の夫婦がみんな離婚すればいいだなんて全く思っていない。でも、中には絶対さっさと離婚に踏み切ったほうがいい人たちがいる。これはそんな人たちが「あー、やっぱそうか、わかれよ」と最後の決断をするための本だ。

では、まずどこから話を始めるか。考えた結果、まず僕が思う、結婚の素晴らしさから話していくことにしよう。

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結婚っていいものだ

この節の冒頭でものべたが、結婚はいいものだ。すごーくいいものだと思う。僕は妻と子どもたちと、そして犬や猫たちと毎日を過ごせて幸せだ。家族と過ごす生活は笑あり、涙あり、そして何より愛がある。

僕は世話焼きなので、子どもの世話や、ペットの世話、そして妻の世話(笑?)が多分人生の張り合いになっている。活力の源とか、なんというか、「よし、今日も頑張ろう!」という気になる。

親としての視点では、学校関連や、勉強のこと、習い事、毎日のご飯、週末のプラン、などなど、あげ出したらきりがないほどに毎日こなさなければいけないタスクがある。

夫としての視点でも、妻を喜ばせるデートプランや、ちょっとしたサポライズを考えたり、時には逆鱗に触れてご機嫌回復に努めたり、色々大変なことが結構楽しかったりする。

「忙しいのが好きなの?」「何が楽しいの?」「マゾなの?」といった声も聞かれそうだが、いや多分そうじゃない。

なんというか、そういう生きていれば必ず出てくる大変なあれこれ、雑務のようなものに携われるのが「充実」になっているのだと思う。言い換えれば、その忙しさや、家族といることで発生する適度なストレスは元気に生きていく原動力なんだと思う。

よく会社なんかに、「忙しい忙しい!」」と常に多忙っぷりをアピールしている人がいると思う。多分そんな感じで、忙しいことで存在意義のようなものを感じているんだと思う。忙しいと言うことは、何かしら誰かのためにやらなきゃいけないことがあって、それはつまり人や組織から必要とされていると言うことだ。誰かに必要とされていると感じられると人は充実感を得られるのだと思う。

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つまり、「僕がいなきゃダメなんだ」という気持ちが、人間の充足感の根底にある。

特に、家族はそういった充足感を満たしてくれる。夫婦は持ちつ持たれつの、相互依存関係であるべきだし、お互いがお互いを必要としている限りは、たとえそれが様々な問題であっても、関係は続く。

子どもとの関係性も、「必要とされているか」が結構そのまま愛情に変わったりする。子どもは自分たちでどうすることもできなくて、大人に頼るしかないから、可愛いのだと思う。自分1人でなんでも淡々とこなせる子、もしそんな子が本当にいるとしたら、結構子育てはつまらない。案外手のかかる子どもの方が可愛いと思ってしまったりするのは、「自分が必要なんだ」と感じられるからだ。

僕はそういった意味で子育てにおいて、無償の愛なんてものはないと思う。だって、ちゃんと自分の存在意義を客観的にも認知させてくれる、という巨大な特典がリターンとしてあるからだ。そのためなら、面倒くさい個人面談だって積極的に取り組む。そう、人間って結構綺麗事抜きにしたらエゴの塊だと思う。

最初から本質を話すような形になってしまったが、おそらくこの「人間は結局自分主体でエゴイストだ」と言うことが本書のコアになってくると思うので覚えておいてほしい。

さて、話を戻すとやはり、結婚はいいものなのだ。「存在している意味」が結構頻繁に感じられるから。

岡崎体育さんというアーティストの人が、歌の中で言っている。「洗濯物がなんやかんやっていうしょーもない会話も家族がいなければできない。」子どもがいない家庭においても、夫婦間で同じようなことが言える。年齢も性別もバラバラの人間が2人以上同じ屋根の下で暮らすと言うことは、結局そういった、「しょーもなくて大変な雑多なこと」ものを発生させる。

それが「うわぁ、超楽しい!」と意識的に感じている人は多分いないが、「あぁ、もうしょうがないなぁ!ほんにもう!いい加減にしてよ!」とか言いながら無意識的に自分の必要性を感じられているからみんな一緒にいるんだと思う。

つまり、結婚生活って物好きがやることなんだ。悠々自適で自由な「独身貴族」という地位が確立されているにもかかわらず、わざわざ結婚という手続きを踏んで、家族を持つなんていう縛りプレイはそうでないとできない。

結婚って何かが楽になったりするもんじゃなくて、理屈で考えるとむしろ大変になることの方が多い。でもだから素晴らしい。そういったことを受け入れて、楽しめるか。これは結構、とっても大変で楽しい結婚生活を送る上で必要な素養だ。


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