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私と自閉症スペクトラム/女性のアスペルガー症候群

女性のアスペルガー症候群

女性は男性に比べ幼少時から社会性やコミュニケーション能力が育ちやすい傾向にあるのでASDであることが見逃されやすく、また、これまでのASDに関する文献自体が男性ベースで書かれているため、女性には当てはまらない症状のケースもあり、男女で特性の現れ方が違うのではないかという説があるらしい。
参考:『女性のアスペルガー症候群

私は専門家ではないしあくまで素人であり、ざっとググっただけなのでなんとも言えないが、生理やPMS、更年期など女性とASDの関係性などまだ情報が少ないように感じる。

私がASDと診断されて

私がASDと診断されたのはおよそ4年前。もしかするとそうかも?とはうっすら感じていたが、これまで自分がASDとは思ってはいなかったので医師に「ADHDとそれにアスペルガーも入っていますね」と告げられたときは少し驚いた。自分はちょっと空気が読めないコミュ障なだけだと思っていた。しかしこれまでの人生を振り返ると思い当たる節がいくつかある。

1.空気が読めない/コミュ力のなさ
自分ではよくわからないが多分私は空気が読めなくて相手を不快にさせている可能性がある。あと、ストレートに正直に言いすぎてしまう傾向がある。
例)
・中学生のころ部活で同級生から仲間外れにされた
・中学生のころ部活で先輩に通りすがりのたびに死ねと言われた
・複数人の女性社員の輪に入れない・馴染めない
・大人数での会話が苦手、ついていかれない、内容がよくわからなくなる

2.感覚過敏
①視覚過敏
・眩しさに弱い(太陽光、LED、電光掲示板、PC・スマホのモニタ、白すぎる地面etc)
・動くものに対して気が散る(電車内での他人のスワイプ動作、人の出入りetc)
②聴覚過敏
・人の話し声、子供のギャン泣き、女性の甲高い声
・生活音全般(蛇口からしたたる水滴の音、バイクのエンジン音、車のドアの閉まる音、キーボードの打鍵音etc)
・大きすぎる音(選挙カー、街中の広告ビジョン、電車のアナウンス)
・人混みが多くざわざわしたところ(肝心な音を聞き取ることに凄く疲れる)
③嗅覚過敏
・他人の体臭
・強い香水
・場合によっては食べ物の匂い
・トイレ等の匂い

3.興味のあることにしか関心が持てない/こだわりが強い
趣味の話や関心事には興味を示せるが、それ以外はどうでも良くなってしまう。(本当にすみません)
一応、処世術として天気の話等の雑談や時事関連等の日常会話はできるが、相手の話を聞いている・興味がある・共感しているという定型発達者の演技をしている感覚が自分にはある。(本当にすみません)

4.疲れやすい
私はADHDの特性もあるからかとにかく疲れやすい。漫画『見えない違い 私はアスペルガー』にも書いてあるスプーン理論(自分が使えるエネルギーをスプーンの杯数で数値化したもの)でいうところの、私が使えるスプーンの杯数は定型発達の人より少ないように思う。なるべくダウンする前に休憩を取るように心がけてはいるのだが、これまた発達障害の特性で自分が今どのくらい疲れているのかわからず、気付かぬ間に無理をして疲労を溜めてしまう傾向にある。(そして併発している躁うつ病を悪化させる)
参考:『見えない違い 私はアスペルガー

アラフォーになった今

コミュニケーションについて
私はいまWebデザインの仕事をしているので、以前よりも職場での女性同士の人間関係とかはあまり縁がなくなった。そして興味のあることにしか関心を持てないという特性はある意味ではデザイナーに向いてるような気もする。
仕事上、文章でやりとりする必要がある場合、AIのようにBot返しするので今のところ特に大きな問題はない。(人間なのでストレスは感じるが…)想定外のことが起きた場合は自分自身にAI学習させて、問答のパターンを覚えさせているようなそんな感じがする。あとは、定型発達の人の受け答えを見て学習しなんとか交わしているつもりである。(交わしきれてない可能性もある)

ASDとして私が一番辛いのは感覚過敏
ASDの症状としてこれが一番辛い。以前投稿した記事「躁鬱の鬱にやられて2ヶ月休職したこと」の直前は毎日気が狂いそうだった。

ノイズキャンセリングのヘッドホンをしてもいろんな音が入ってくる。特に渋谷駅は最悪だ。駅員のアナウンスの声も割れているくらいボリュームが大きい。おそらく渋谷は他のエリアよりもノイキャンのイヤホンやヘッドホンを装備している人が多いので、それに対応するために駅のアナウンス音も他の駅よりも大きくなっているのではないだろうか。(なので駅員の方が悪いわけではないのです。渋谷駅の駅員さんには感謝しかありません。)私は渋谷駅の大型ビジョン等の広告音が大きすぎるのが問題なのではないかと思っている。本当はみんな興味のない広告のクソデカ音なんて聞きたくないんじゃないかな…だからみんなストレスに感じてノイキャンのイヤホンやヘッドホンをするんじゃなかろうか。

少し話が逸れてしまったが、視覚過敏に関しては普段から定型発達の人より眩しさを強く感じていたが、疲労が重なると悪化してしまい最終的に原色のものを見ただけでイライラしてキレる始末だった。(例:テーブルの上に置いてあるこの赤色がムカつく!と一人で発狂していた)ライフハックとしてアスペルガー者は強い色が気になる傾向があるらしいので、なるべく落ち着いたアースカラーで作業エリアを揃えた方が良いらしい。
参考:「目がチクチク」「室内にいてもまぶしい」そんな視覚過敏とその対策で大切な3つの事

また、私は他人の動作が視野に入るのもいちいち気になってしまうので、その対策として太めの縁の伊達眼鏡をかけることにした。これもどこかのネット記事で見かけたライフハックだったが出典元がみあたらず…すみません。

最後に

女性のASDはまだまだ研究途中分野なようで、もしかすると隠れアスペルガーの女性が実は結構いるんじゃないかと思う。もし、周りに馴染めない、生きづらさや世の中への違和感、感覚過敏がある人は一度心療内科や精神科にかかってみても良いのではないかと個人的には思う。

参考書籍

女性のアスペルガー症候群 (健康ライブラリーイラスト版)

表紙のデザインがあまり好きではないので読んでなかったのだがもっと早く読めば良かったのがこの書籍である。自分が疲れやすい事、朝起きられない、感覚過敏、生理が重い…等色々当てはまる項目が多すぎて目から鱗だった。

見えない違い 私はアスペルガー

フランスでの発達障害の理解が遅れているということが意外だった。陽キャの国?(ど偏見)だからなのかと最初思ったが、精神分析の影響で発達障害や自閉症などの理解が遅れているという意外な事実も描かれています。絵柄も可愛くおすすめの漫画です。

積読

自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼児期から老年期まで

読了後感想を書きます。


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