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美術館を訪ねて/つくる旅

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各地の美術館を訪ねて、そこから着想を得たハンドメイド作品をつくって遊んでいます。
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目次「美術館を訪ねて/つくる旅」

 記事が増えてきたため、目次を作成してみました。とりあえず以下のように分類しています。皆…

第15回 「USSコンスティチューション号」を訪ねて/「セイリング」を説明する

歴史的建造物を保護・再現する難しさ 歴史的建造物を訪ねることは、多くの人にとって旅の醍醐…

第14回 「町田市立博物館 東南アジア陶磁コレクション」を訪ねて/「江戸ガラスの振…

 町田市立博物館は、2019年の「町田市立博物館最終展―工芸美術の名品」をもって現在閉館中で…

第13回 「メトロポリタン美術館 武器・甲冑室」を訪ねて/「レトロ火器ご飯セット」…

最強の武器は何だろう 「最強の武器は何だろう」という素朴な疑問は、子供っぽい好奇心として…

第12回 旧白洲邸「武相荘」を訪ねて/「夫婦茶碗」を繕う

終の棲家をつくろう(予算無制限で) みなさんは、終の棲家について考えたことがありますか。…

第11回 「六義園」を訪ねて/「煉瓦の蹲」をつくる

「建築」と「庭」は二つで一つ 日本の建築は多くの場合、庭と切っても切れない関係にあります…

第10回 「東京国立博物館 東洋館」を訪ねて/「紫檀木画槽『匙』」をつくる

博物館のあけぼの 博物館の起源は「驚異の部屋<ヴンダーカンマー>」にさかのぼると、西洋ではよく説明されます。「驚異の部屋」とは、個人が自分の趣味で集めたコレクションを自分の美意識で飾り立てた、陳列室のことです。自分で楽しむだけという場合もありましたが、こういったものは他人に自慢したくなるのが常ですよね。  このような文化が洗練されてくると、好き嫌いで集めた珍品自慢ではなく、学問的な見地からテーマを決めて、系統立てて事物の収集・陳列が行われるようになってきます。更に、収集のアド

第9回 「報国寺・竹の庭」を訪ねて/「青磁碗」をつくる

鎌倉のお寺 鎌倉というのは数ある日本の観光地の中でも、他と違う独特な雰囲気をもっています…

第8回 「氷川丸」を訪ねて/「新式日本図案の調味料入れ」をつくる

氷川丸が生まれた時代 港町、横浜には重要文化財に指定された二つの船があります。  一つは…

第7回 「プラネタリウム技術史講座」を受けて/「手乗り三球儀」をつくる

技術史を知ることの意味 突然ですが、みなさんは、いわゆる発明家がどのように「特許」をとっ…

第6回 「三渓園」を訪ねて/「蓮の花瓶」をつくる

コレクションすることの創造性 モノを集めるという行為は、現代の社会ではあまりクリエイティ…

第5回 「#映える風景を探して」展を訪ねて/「花鹿のステンシル」をつくる

版画のもつ多面性 西洋の美術史において、絵画・彫刻のような「純粋芸術」と、いわゆる工芸の…

第4回 「絵画のドレス|ドレスの絵画」展を訪ねて/「キラキラのハットピン」をつく…

異文化人の横顔が見えるとき  時間や空間を隔てた異文化を知りたいと思ったとき、私はまず、…

第3回 「日本民藝館 西館」を訪ねて/「柳ファブリックのパネル」をつくる

民芸について話すむずかしさ 人が未だ名づけることに成功していない感情というのがあると思います。例えば私は、「釈迦『の前で』説法を説く」とでもいうべき気持ちを味わうことがあります。ある事柄をその道の達人に向かって説明する訳ではないものの(「釈迦『に』説法を説く」ではないものの)、達人の前で誰かに説明しなければならない、というような場面です。ネットの発信とはあまねくそんなものなのでしょうが、特に「民芸」について話すとき、私は釈迦の前で説法の気分になります。  「民芸」というのは