転職が決まったということ。

おかげさまで、次の仕事が決まりました!
前職の同期がいる会社でお世話になる。
ただ現時点では繋ぎと考えていて、さほど長居しないつもり。もちろん仕事に手応えがあれば話は別、やってみないとわからない。なので同時に転職活動も進めていく。
ITでは自分の発想力を試してみたいし、痛手を負ったサービス業を自分の経験で立て直してみたいという想いもある。その傍ら、こうして文を書いたり写真撮影を活かした副業もチャレンジしてみたいから。

ひとまず、働けるというのは素直にありがたいしホッとしている。

2021年3月頭から無職でしたが、離職の詳細を伏せて同期と話していたところ、うちに来ませんかと誘われた。同期は去年、コロナの影響による業務縮小の為に離職をさせられた。僕とほぼ同じ状況だが、その同期は配属されることすら叶わず早い段階で対象者になってしまっていた。退職後すぐ、年末から別の会社に勤めていた。以前から僕を誘う提案を社長にしていたらしい。しかし何も知らない僕はそれを先日聞いて大変驚いた。だが誘いを受けても即決は出来なかった。他の仕事の選考もあったし、今後の事・家・自分のこころの状況等ふまえて慎重に考えた。毎日考え疲れた末、誘いを引き受けた。良いご縁だと感じたから。面接をしていただいて、即採用となった。トントン拍子だった。

去年春のこと。転職した僕を待っていたのは、コロナ禍と長期の在宅研修だった。コロナの影響で配属先が決まらず、在宅研修が半年以上も続いた。雇用契約は毎月交わされ、いつクビになってもおかしく無かった。同期が数十名おり、技術研修やグループワークやレポート作成等、その苦楽を共にした。同期は長らく、互いに顔も声も知らず、同期の人となりが判るのはzoomのチャットでの発言だけ。連絡先交換等業務外使用は一切許されなかった為コミュニケーションをとる方法が無かった。

しかし研修五ヶ月目のある日。講師から「zoomを使いオンライン同期会をしてはどうか」と提案があり、自分が幹事(ホスト)に立候補した。本当はやりたくなかった。理由として幹事経験が無い事や、会社の飲み会でぼっちになる事が多く抵抗があった事等が挙げられる。ただ当時、コロナの影響で人との関わりがほぼ無くなり、人と話したり会わなくなったことで、近年稀にみる「寂しがり屋」になっていた。それにいざ仕事をするとなればコミュニケーションを取るのが当たり前。ニートも同然だった在宅研修から社会に出た時、以前のように仕事(作業)が出来るのかという不安を抱えていた。後に話を聞くと他の同期も同じだった。他にも研修内容の共有やフォロー、情報交換、そしてストレスのはけ口(笑) 自分が主導権を握り自分の責任でやるというデメリットを除けば、他にはメリットしかなかった。

それで決心して自分がホストとなり、オンライン同期会を開いた。幹事経験も無いのに…よくやったもんだ(笑) 研修終了間際に講師の許可を得てチャットで宣伝し、すぐにzoomの有料アカウントを契約した。参加者へのメール対応、LINEグループの管理や参加フロー作り、その全てを一人でこなした。宣伝用のメッセージは毎回(毎週)書き換えた。より多くの同期にストレスのはけ口としてでもいいから参加してほしかったから。金曜の研修の最後に宣伝を行うので、水木の夜は寝る時間を削ってメッセージを考えた。彼らから参加料は取らなかった。有料アカウントは高額ではなかったし、そもそも非対面での集金方法が見当たらなかったから(まぁLINE等で何かしら方法はあるのかもしれない)。そして何よりも、当時失われていた人との繋がりや会話を作る場、不安や悩みを共有しアウトプットする場を持てるのなら、遥かに安い投資だと思った。LINEのグループを通じてほぼ半数の同期が参加してくれ、毎週末は画面越しに酒を飲み交わした。自分は年長なので弟妹が一気に数十名出来たような気分だった。なので話を聞いたりフォローしたりと世話を焼いたのが懐かしい。もちろん彼らに救われた事も多い。途中同期間でいざこざがあったり、LINEグループで不愉快な書き込みが起きたり、僕と研修講師とで会社の方針の事で揉めたり……。色々あったけど、研修のおかげで知識もついたし、自分のやりたい事・自分の本質を知れた。その傍らオンライン同期会の運営は一人でやり切った。12月下旬が最後だった。

同期の何名かは画面越しではなく直接会った。人出の多い街や店や大人数は感染リスクが高いので、ホテルをとり少数で一晩飲みあかした。みないい大人なんだけど……枕投げをしたり恋愛話したり、まるで修学旅行のようだった。しかし人数も多い為全員とは会えていない。全国に散っているからだ。いずれ全員と会って飲むというのは、いま叶えたい小さな夢だ。

そのオンライン同期会に参加してくれていたのが、今回仕事を誘ってくれた同期だ。自分は幹事なので顔も声も出していたけど、同期は顔も声も出していない。だから僕は同期がどんな人か、プロフィール以外に詳しく知らなかった。先日横浜で待ち合わせをした時は、顔も声も知らない人と会うということで相当緊張した。これはネットで知り合った友人と会う感覚にとても似ている。会ってみたらすごく気さくな人で、緊急事態宣言解除で店が延長していたのもあり、約五時間も話した。そこで詳しく仕事や会社の話を聞き、面接、そして採用して頂き、今に至る。

人との繋がり、人脈。
本音はやりたくなかったけど、オンライン同期会の幹事をやらなかったら得られなかった、人との繋がり。そのおかげで今こうして仕事が決まり、生活が変わろうとしている。考えてばかりでとにかく疲れ果てた二ヶ月だったけど、何とか心の平穏も取り戻せそうだ。

去年は自分も様々な面でしんどかったけど、オンライン同期会を開き皆が気楽に話せる場を設けたり、同期の雇用を守れないものかと本社に願い出たりと、自分がやれる限りの事はやった。でも実は救われていたのは自分のほうだったし、今回もこうして救われた。

同期には本当に感謝している。ありがとう。

ところで今日は面接前に、財布を拾って届けた。
駅だったので事情聴取や謝礼は無かった。
(それ目当てではない)
無事に持ち主の手元に戻ればいいな。

たとえ自分を犠牲にしても
他人に愛を注げば、
巡り巡って良い事が起きる。今回それを実感した。






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