さくらまつりで学んだことは、桜がキレイだということではなくて、
有言実行を体現する女になりたい。
毎年開催されている福岡市中央区の中心部にある舞鶴公園で行われるさくらまつりを待ち侘びていた私は、曇り空の下、さくらまつりに出向くことを決めた。
夕方雨の予報が出ていたが、そんなことは関係ない。
今日を逃せば桜は散ってしまうのだ。
私は絶対さくらまつりに行くったら行くんだもん! 私の精神状態はそのような感じであった。
有言実行を体現というよりは、ただの駄々っ子である。
さくらまつりの目的は、酒、桜、城の三点。
この目的を達成すべく私は行動を起こすことにした。
今年の桜の開花は少し遅かった。
私の予定としては三月末にさくらまつりに行く予定だったが、満開の桜を見たいと思い、予定より一週間ずらしてさくらまつりに出かけることを決めた。
天気予報ではその週はずっと雨だった。
傘マークはつきっぱなし。しかし週末になるにつれて、傘マークの傘が閉じられ、小さくなり、そしていつの間にか傘のマークは消えてなくなった。
みんなの願いが通じたのだろう。少し濃いめの灰色の曇りマークが福岡の地図上に現れてはいたものの、雨でなければ御の字である。
愛犬ポッキーも連れて行きたいと思い、この日のために布製のキャリアケースを買い、わざわざ布製のキャリアケース可のタクシー会社を調べ、私はペットも乗れるタクシーを予約した。
気合いは十分である。
娯楽は家族で楽しみたい。愛犬ポッキーおらずして、私の目的は達成されない。とはいえ、長男はダルいという理由で今回のさくらまつりは不参加。それはやむを得ないので気にしない。
年頃の息子を強引に連れ出すほどヤボじゃないぜ。
桜は満開で、当然人も多かった。
露店が並ぶグルメエリアがあるのだが、例年より充実していたような気がする。私たち夫婦のさくらまつりの目的の大部分を占める「酒を昼間から飲む」は容易に達成できそうだ。
とりあえずコンビニでビールを買い込み、美味しそうなつまみを物色。外で食べるつまみはうまいし、外で飲む酒は美味い。
毎年出ているバー的な露店を探す。昨年、さくらまつりで飲んだジンが美味しかったので、またあったら飲みたいね〜という話を夫としていたのだ。
私はゆずのジン。夫は桜のジンをソーダ割りで飲んだ。
いろんな種類のジンがあって、ボトルを見ているだけでもワクワクする。桜のジンはほんのりピンク色で、桜の花びらが入っていてかわいい。クラフトジンは個人的に当たり外れがあるというと語弊があるが、好みがわかれると思っている。今回はどちらも当たり。
去年、ここで飲んだジンが美味しくて色々と酒屋で探しては見たものの見つからなかったので、今回は忘れないように写真を撮らせていただいた。
忘れないように、リンクを貼っておく。美味しいものを記録することこそ、noteの醍醐味である。
しかし、クラフトジンは結構なお値段がするよな〜と思う。それぞれ個性が違うので、合わないものをチョイスすると最後まで飲みきれないんじゃないかというくらいに口に合わなかったりする。
お試しするにしても小さな瓶が用意されているものも多くないので、こういうお試しができる機会というのは非常にありがたい。とはいえ、一杯千円近くするのは財布的には優しくない。まあ、こういう時しか飲めないから、と私の財布の紐はついつい緩くなる。
なんて書いてみたものの、私の財布には紐なんかついてない。元々ガバガバであり、酒に関しては、ゆるゆるである。
でもホームページに行って値段をみてさすがに躊躇した。一本買うのに五千円下らないとなると、流石の私も躊躇いを隠せない。焼酎だったら三本買えるやんってなるし、ビールだったら、と他の酒に換算してしまうのだ。ブランデーだって二本は買えるぞ。
大分の地ビール飲み比べ。
どれも美味いね〜。美味いぞ、地ビール。
クラフトジンも、クラフトビールも、地ビールも個性があって良い。もちろん、クラフトじゃないやつも美味いけど。
右下が玄米のビールなんだけど、香ばしい感じが美味しい。さっぱりしてる。
酒ばかり飲んでお腹がタプタプになった。
いや、私のお腹は最初っからたぷんたぷんだぜ。
そういえば水分と脂って混ざるんだっけ?
もしかして、このままたっぷんたっぷん腹を揺らしながら歩いたら、俺、お腹の中でドレッシング生成できるんじゃね? 多分、今ならそこら辺に生えてる雑草を口に入れても、うまいうまいって言える気がするぜ〜!
みたいな謎のテンションで、さくらまつりの目的のひとつでもある幻の天守閣を見に行く。
時間が早かったので、ライトアップ感は少ないが、一応ちゃんとライトアップされた天守閣を見たということで、私的目的は達成。
天守閣を見ながら、やっぱり福岡城に天守閣はなかったんじゃないかな〜なんて夫に声をかけた。
御殿はあっただろうけど、正直見慣れないからか、個人的に福岡城跡に天守閣があるのは違和感しかなかった。もっとテンションが上がるかと思いきや、これをきっかけに天守閣を作ろうという大人の思惑が透けて見えて(実際は透けることもなく福岡市長は堂々と城を作りたいと言っている)、ロマンもクソもあったもんじゃないなぁなんてことを思い、逆にテンションが下がったのかもしれない。
目標を達成したので美味しそうなソフトクリームを見つけて、デザートに購入。
フワッフワのなめらかなソフトクリーム。
普通のソフトクリームの下にテキーラソフトなるメニューがあった。
「テキーラとソフトクリームあうんですか?」
とワゴンの中のお姉さんに質問。
「阿吽です」
とのこと。
かなり惹かれて、私はテキーラソフトを購入。
底にテキーラが入っていて、その上にソフトクリームが乗っている。
底からテキーラをすくいながら、ソフトクリームを食べる。
え? うまくない?
めちゃくちゃ好きなんだけど!
ここで私は酒とソフトクリームの相性の良さに驚いた。そういえば、ラム酒とバニラアイスも合うもんな〜。しかし、テキーラときたか! とペロリとテキーラソフトを平らげた。
腹もいっぱいになり、桜もしっかりと見て、帰宅。
酒ばかり飲んでいてお腹が減ったので、ガサゴソとストック食材を漁り、カップヌードルを発見。
麺と一緒に背徳感をずずずと啜る。
背徳感というのは、なぜこうもおいしさを倍増させるのだろうか。
昼から飲むお酒も、外で飲むお酒も、歩きながら食べる行為も、ソフトクリームとテキーラを一緒に食べることも、〆にラーメンを食べることも。
背徳感がスパイスとなり、美味しさがさらに増す気がした。
モラルを守って健康的に生きることをモットーとしているからこそ、堂々と少しダメなことをすることが楽しいと感じるのかもしれない。
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