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詩|階段、おりるか、のぼるか

のぼり続け
て苦しくな
って一気に
駆け下りた。のぼる時
よりも足取りは軽いが
焦れば焦るほど、もつ
れそうになる。焦るな焦るな慌て
るな。誰も追ってきてやしない。
勝手にのぼってきただけで、誰か
に要求されたわけじゃない。自分でのぼると
決めただけだ。降りるのに理由は必要ない。
のぼるも降りるも、自分の好きにすればいい

くだらない。格好悪いぞ、情けない。諦める
にはまだ早い。ここまでのぼってこられたん
だ。降り切る前に踵を返せ。筋力は、もう十
分についた。ここまでのぼってき
たのは、無駄じゃない。見た事の
ない景色を見るためにここまでの
ぼったんじゃなかった
のか。怯むな怯むな怯
えるな。弱さに負けず
踏み抜くく
らいの力で
もう一段を




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