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おしゃぶり、指しゃぶり、いつまでOK?



こんなご質問がありました。
QおしゃぶりはいつまでOK?
Q指しゃぶりは、やめさせた方がいい?

赤ちゃんとおしゃぶりって、相性いいですよねw とってもかわいい姿。
大声で泣いていても、おしゃぶりをくわえさせると、ピタッと止まる時期もあって、助かるアイテム。

指しゃぶりは、3歳くらいまで続く子どももいて、長引くことによるデメリットは、確かにあります。
でも何度言っても、手を止めても、ものの数秒でまた繰り返している。。なんてこともよくあって、どうしたらいいかわからないループにはまることも。

おしゃぶりはいつまでOK?

赤ちゃんは、まず唇の刺激から、外界への探求が始まるので、おしゃぶりを好むのも自然なこと。

哺乳のために、しっかり吸啜する。この動きは赤ちゃんにとっても、生命線。
チュッチュっと吸う動きは、唇の周りの筋肉を使います。

これが大きく変化するのは、離乳食が始まってから。

スプーンを口に入れても、舌で押し返すことが減ってくる頃が、離乳食を始める目安の一つになります。

食べ物を、上あごと舌で潰したり(7−8ヶ月ごろ)、奥の歯茎で潰したり(9−11ヶ月ごろ)と、だんだん複雑な動きが上手になってくる。

もうこの頃には、おしゃぶりが、子どもにとって魅力的ではなくなってきます。
だって、くわえても味がしないしw
チュッチュよりも、モグモグのほうが自分にとってのメリットが大きいと気づいてくる。

さらに、0歳後半は、おもちゃを使って遊ぶ楽しさを覚えて始めてくるから、
まだ簡単な操作でコントロールはかなり不十分だけど、
いろんな物へと、手を伸ばしてくる。

その前にはもちろん、口に入れて確かめる時期があるけれど、大体この操作の面白さに気づき始めると、なめることがぐんと減ってくる。

そしてこの頃には、もう、おしゃぶりは自分からポイっと見向きもしなくなるw
目に入ると、一旦はぱくっと口に入れるかもしれないけど、
すぐに「ああ、もうこれ卒業したんだった」とでも言ってるみたいに、口から離す。

おしゃぶりは、この食べることの成長と、手で操作することの成長で
結構あっという間に卒業していることが多いかな。

寝る前の儀式的なアイテムで少しは残るかもしれないし、
ガーゼやハンカチが、代替になる子も。
そして、おしゃぶりから、今度は指しゃぶりに移行する子もいます。

指しゃぶりはやめさせたほうがいい?

さて、指しゃぶりは、長い子は3歳、そして4歳でもいますね。
集団生活に入ってくると、周りが指しゃぶりしていないのに、自分だけがするのがなんだか嫌で、こっそり隠れて指しゃぶりしていることもあったり。

昔は、というと、いつやねん、とツッコミが入りそうだけどw、
少なくとも、私が子どもの頃、40年くらい前って、子どもに厳しい育児だったよねと思う。

家庭や学校でも、体罰的なものは日常だったし、
大人の機嫌によって、子どもへの当たり方もころころ変わってた。

怒られることというか、大人にとって気に触ることをしたら、
夜に外に締め出されていたり、真っ暗な押し入れに入れられたり。いわゆる、1人で反省してこい、っていう。
学校では廊下に出されたり、竹刀で叩かれたり、拳で殴られたり。大体が男子に対してだったけど、連帯責任とかいう名目で、クラス全員が教師から殴られたこともあったなと思い出したよ。えーん。

ほんと、よくこんな環境で生きてたよね。理不尽すぎるw

で、今って、ほんとに「子どもの立場で」考えることが当たり前になって、
「子どもの言い分」に耳を傾けて、共感から始まるコミュニケーションを取ることが主流になってきた。(と私は感じるけど、どうかしら?)

そう、指しゃぶりの話。
だから今は、「子どもがそうしたいなら、無理にやめさせることはしないでいいんじゃない?」という空気かな。


ただ、子どもからのメッセージの一つでもあるから、その心の内は一旦解釈したいところ。

指しゃぶりへの具体的な対策はこれ

指しゃぶりが一番出やすいのは、ふとした隙間時間というか、『何もすることがない時』

ぼーっとする時に、口元に何か触っていると落ち着く感覚って、大人もあるよね。
(タバコ吸う人とかw 私は吸わないけど)

そして、テレビなどをじっと集中して観ている時も、指しゃぶりが出やすい。まあ、
体が暇している、と捉えてもいいかもしれない。
(大人だったら、テレビ眺めながらスナック菓子をパリパリさせてたり)

幼児期から小学校低学年だったら。具体的な対策これ。

テレビ見ている時、寝る前の指しゃぶり対策なら、一旦試してみてね。

①指に吸いダコができることなど指へのダメージを減らしたい時は、
代わりにゴムやシリコン素材の、カミカミOKグッズを用意してみる。
そう、舐めてOKが前提。

②手のひらへの感触があるものを、用意する。
ちくちく系のタワシ、ぶつぶつ突起がついてるマッサージグッズ。

③指で操作するもを、用意する。
ルービックキューブとかもOK。指でカシャカシャ、遊べるもの。硬い感触や、カチッとハマる感じが好きな子は多いかな。柔らかいものだと、梱包のプチプチもOK。

⇨②と③は、できるだけ手に関心を向けさせて、指ー口にならないようにする方法。

それから、自覚させてやめさせる方法では、

④アテンションカードを用意する。イラストのカードね。

ストレートに、『指しゃぶりイラスト+禁止マーク』
使い方は、指しゃぶりをしているときに、大人は黙ったまま、そっとカードを指さして、子どもに知らせる。「今、僕は指しゃぶりしてたんだ」とわかって、自分から指を離すというもの。

大人は、くれぐれも!黙って!何も言わず!カードを指さしして子どもにアイコンタクトをとるだけ。ほんとに絶対、言っちゃダメよw 

まだ発展する話はたくさんありますが、長すぎちゃったのでこの辺で。
ではまた。

アトリエLove &Compassion(小児専門の言語聴覚士)
結城ルミ子 

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