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大人の自由研究〜ダブルツリーby Hilton大阪城①〜

旅のお供はこの靴と決めています。

レペットのバレーシューズ

今回も新しい場所で、発見と感動を重ねながら答えを探したいと思います。 
「なぜ美しいのか?」
「なぜ心がつき動かされたのか?」
答えが見つからなくても考えることは、記憶に定着すると思います。

ダブルツリーby Hilton 大阪城

2024年5月1日に開業した Hiltonグループのホテルを予約しました。
研究テーマは、最新のホテルインテリアの観察。
他のホテルとの差異を考察するため、次の4点を軸に見ていきます。

1.カラーコーディネーション
2.家具のレイアウト
3.水廻りのインテリア
4.エントランスやロビーなど共用部のインテリア

1.カラーコーディネーション

扉を開けた瞬間、目に飛び込んできたのは床に敷かれたカーペットの青でした。
紺色ではない、グレージュと相性の良い黄色味を含んだ、やや緑がかった青。
表現することが難しい色ですが、敢えて言うならば藍色。但し、紫がかった藍染めの色とは異なる色味です。

壁、天井、扉など部屋の大部分を占めるベーシックカラーは、グレーの濃淡とグレージュ(ベージュがかったグレー)。

そこにアソートカラー(一番印象に残る色)として藍色が床材をはじめ、壁や収納家具の一部、ベッドスカート(ベッドの脚の部分)などに使われています。

深みのある藍色に導かれて

今回滞在したダブルツリーby Hilton大阪城のコンセプトは
「季節うつろふ、水の都の優しい時間」
客室から大阪城や大川が見渡せ、大阪を代表する景色とともに四季の移ろいを感じることができる仕掛けだと聞きました。

また、全館を通してのテーマカラーは、水都のイメージであるブルー、青です。

カーペットとベッドスカート
ヘッドボードとティシュボックス
ブルーとベージュの重なりが美しい。

アクセントカラーは、朱色。
全体の5%にも満たない分量ですが、差し色として大きな役割を担っています。

グレージュの扉に朱色のライン
朱色のラインが効いています
クッションは1つ、この色だけ
スポットライトにもさりげなく朱色を使っています

2.家具のレイアウト

窓を背に部屋を眺める
窓際のテーブルセット
縦長の窓から見える景色
くの字に設計されたヘッドボード

今回宿泊した客室は、キングエグゼクティブルーム リバービュー 26㎡。
滞在に必要な家具が過不足なく、整えられています。
家具のボリュームは、空間全体の30%ぐらいに抑えられています。
テーブルを挟んで置かれた2種類の1人掛けソファの脇にある縦長の窓からは、豊かな大川の流れを臨むことができます。

ヘッドボードをくの字に折り曲げることで、ただまっすぐな壁面に変化と遊び心を演出しています。
私は、屏風のようだとも思いました。

壁掛けテレビを少し奥行きを出した壁面の中に据えることで、圧迫感を無くすと同時にテレビのメンテナンスや交換のしやすさにも配慮しています。

ニッチの中に設置した壁掛けテレビ

3.水廻りのインテリア

浴室壁タイルもグレージュで統一
使いやすい水栓金具もポイント

2025年開催予定の関西万博に合わせてオープンしたホテルは、インバウンドを意識しているため、内装は日本らしさを意識しているケースが多いと聞きます。
今回のホテルも日本の色とデザインを随所に散りばめています。
昨年滞在したJWマリオット奈良のインテリアは、ロンドンのデザイン事務所が手掛けたものでした。
奈良という概念を彼らの視点で解釈し、凝縮した形がアート作品のようなインテリアでした。

トイレのアクセントクロスに使われた伝統柄、麻の葉
無駄を削ぎ落としたデザイン
麻の葉柄のクロス

今回は、もっとわかりやすい形で日本を表現していたと思います。
それが日本の伝統色や伝統柄であり、分量や組み合わせを吟味し、熟考することで昇華されたグレードの高いインテリアに仕上がっています。

4.エントランスやロビーなど共用部のインテリアについては、次回ご紹介させていただきます。
こちらは、日本の中でも特に大阪に絞った演出が素晴らしいと思いました。
笑いに走らない水都大阪の魅力が随所に散りばめられています。

大阪城公園で散歩を楽しみました

ご参考になればと思います。






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