『アリとキリギリス』 の、冬。
冬至が過ぎました。
これから少しずつ明るくなっていくと想うと、何だか嬉しいですね。
いつもはこの時期、根雪になっている事の多い寒冷地に暮らしますが
今冬は、ときどき少し雪が降る程度。師走というのに、
スニーカーで散歩できるなんて、雪国らしくない冬の入口です。
☾☽
あたたかい季節のこと、
わが家の庭に営巣する「数種のアリ」たちを観るのが好きで、菓子袋の底に残った端っこや、アイスの棒、果物の芯や皮を、残り物で申し訳ないですけど、巣の近くに置いて眺めたりします。
(庭で爪切りをすると土に捨てるのですけど、私の爪も持って行ってしまう、食糧になるのでしょうか…タンパク質?)
そんなアリが主人公の物語『アリとキリギリス』は、
両極端な生き方をする者の末路を描いたものですが(日本以外を含めたら、結末はなんと3パターンほどあるようです)教訓としては「遊んでばかりいるキリギリスの冬はシンドいぞ」というのが、分かり易く刺さるよう(笑)書かれた話かなぁと思います。
確かにアリはよく働く。
一度、日暮れの庭に、果肉多めのスイカの破片を置いたのですが
さてアリは一晩中働きつづけるのか、夜は一旦休むのか気になり…
家族は「さすがに夜は休むやろ」とは言いましたが
真夜中に電灯を灯し確かめたところ、アリは群れをなして働いていました。
「やっぱめっちゃ働き者じゃん…」
この目で見たし、そう確信したのですが、、、
ある時、生物学者の福岡伸一さんと阿川佐和子さんの
対談式共著を読んだ際(センス・オブ・ワンダーを探して)
(↓以下、うろ覚えの内容の会話形式ですみません)
阿川さん「生き物って休みなく働いて健気ですよね」と言うと
福岡さん「いや、意外にサボっている個体も多いんですよ」と話していて
私的には「えぇ!?そうなの!!」と思ったのですが、
夜に実際に見たアリは徹夜で働いているように見えたけど
そんなアリも居たんだな!と寓話のロマンがひっくり返ったようで
びっくりでした。
ふーん…集団と違う行動をとる個体は悪ではなく、
また自然発生的にそういう個体は、なぜか生じる。
サボる個体が多すぎると滅びるし、自然は絶妙なバランスを生んでいて、
善悪は両方が必要・必然である、まるで人間界もおなじ…
でも「範を求める」という福岡さんの話は一体何を意味しているのだろう…
勤勉なアリばかりの社会 = 今の日本社会だろうか?コロナ禍で、社会全体の流れに合流しなかった遊軍とはどんな者を指すのか…(なんだかわかる…)
そんなことを考えながら、12月のはじめ、
祖父母の住んでいた古い離れの水道管の断熱材が、ビロビロに古くなっていて、かねてより気になっていたので、自分で直してみることに。
ホームセンターで水道管用・断熱材の長~いのを見かけた気がして出かけたら意外と安いのです、2mで600円くらい。
テープも入れて合計1,500円くらいで修理できてしまいました。
でも簡単そうに見えて結構難しかった、YouTube先生に習い(笑)知恵を拝借いたしました。(45度にカットする技は思い付きもせず…数理を学んでも何も生かされていない現実を思い知る…)
なんでも専門業者に頼めば、綺麗に速くできますが、自分でやってみると
色々と頭を働かせ・やった分だけ器用になるのが面白い。
そして他人の仕事に興味や尊敬が増す。
キラキラなホリデーシーズンを前に、水道管を補強して満足げな私…(呆)
これから大寒を迎える寒冷地。
ビロビロで寒さ直撃だった水道管は真新しい断熱材を纏い、
きっとポカポカで節約になっているはず!(笑)
効果の定かでないことも、今「何をするべきか」自らの手を動かし考え・少しずつ進める、暖かい季節(平和)は、いつでも材料(本や情報)を手に入れることができ、取りかかれる(学べる)ように思うことも、振り切った状況(厄災・戦争)が訪れたなら、戻れない時間に後悔する事はきっと多い。
こういう感じがまたごく近い未来にあること、
一部だけれど、歴史に学び・多くの理知に富む人たちが示唆し
憂いていること、それが目や耳に入ってきます。嘘のような現実。
「アリ・キリ」の結末は3パタンありますが、
遊んでたくせに「助けて」なんて言いづらいし…
遊軍を決め込み・いざというとき前線に立たされるのもキツい…
そしてやっぱり、冬で果てず次の四季も巡りたいですから
働きアリと遊軍の中間くらいで(苦笑)
コツコツやっていかなきゃなぁ…
そんなことを思いながら仕事に追われる師走…
ついでにお正月期間用にも
難しい残業を頂戴しましたので(トホホ…)
遊んでる場合じゃないぞ!という教訓だということにし
目の前の現実的課題…に励みたいと思います(苦笑)