彼女のケーキはコーヒーロール
幼い彼女のケーキはロールケーキ。
彼女は長いロールケーキが大好きだ。
何が好きかというとクルクル渦巻き状になっている。
彼女はそれを見ているのがとても好きなのだ。
まわりは茶色くて中が黄色くて白いクリームが入っていてふわふわしている。
彼女はいつも思う。
『クリームがいっぱい入ってるといいな♪』
そう思っても金太郎飴のようにどこを切ってもほぼ同じ。
クリームの多さは変わらない。
そんな時彼女はお母さんに大きく切ってとお願いする。
中でもクルクル巻かれた中心はクリームがたくさん入ってるのだ。
彼女の食べ方はちょっと変わっていた。
巻いてあるロールケーキをクルクル剥がしながら食べる。
するとどうだ。
いちばん最後に少しだけクリームがたくさん食べられる。
いつもお母さんが買ってくるロールケーキはバニラ味だった。
しかしある時違う味を買ってきた。
それがコーヒー味。
コーヒーを飲んだことがない彼女はどんな味なのかとてもワクワクした。
外も茶色ければ切っても茶色い!
クリームも茶色い♪
ワクワクは止まらない。
コーヒー味もクルクルを剥がしながらひとくち食べる。
なんとも言えないモフモフとコーヒーってこういう味なんだというちょっとおとなになった気分♪
食べたときに目をつぶって味をあじわう。
美味しいが広がる。
これがコーヒー?
初めての味。
甘くて美味ししいコーヒーロール♪
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