見出し画像

メンタルにも影響!?甲状腺ホルモンの影響力について

はじめに

甲状腺ホルモンは、首にある甲状腺という器官によって生成され、代謝を調節する重要な役割を果たします。しかし、その影響は代謝にとどまらず、私たちのメンタルにも大きく関わることをご存知ですか?今回は、甲状腺ホルモンの概要からメンタルへの影響、そして特に女性に多い甲状腺機能の異常を伴う病気について、わかりやすく解説します。

1. 甲状腺ホルモンの基本

甲状腺ホルモンは、主に二つのホルモン、T3(トリヨードサイロニン)とT4(チロキシン)から成り立っています。これらは私たちの代謝、心臓の機能、体温調節、さらには成長や発達に至るまで、多岐にわたって関わっていきます。

2. 代謝だけではなくメンタルにも影響する

甲状腺ホルモンのバランスが崩れると、代謝異常だけでなく、気分の落ち込みやイライラといったメンタルの問題も引き起こされることが知られています。例えば、甲状腺機能亢進症では不安感や睡眠障害が、甲状腺機能低下症では抑うつ感や疲労感が報告されています。これは、甲状腺ホルモンが脳内のセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の活動に影響を与えるためです。

3. 女性に多く見つかる甲状腺機能異常

実は甲状腺機能異常は女性に特に多く見られます。女性は男性に比べて甲状腺疾患を発症するリスクが高く、特に自己免疫性の甲状腺疾患である橋本病やバセドウ病の発症率が高くなります。皆さんの周りにも甲状腺疾患で病院に通われている人もいるかもしれません。

4. 甲状腺機能異常のサインと対処

甲状腺機能異常のサインには、体重の変化、疲れやすさ、気分の変動、心拍数の変化などがあります。これらの症状が現れた場合、専門の医療機関で検査を受けることが重要です。診断には甲状腺エコーと採血が基本となります。治療としては、ホルモン補充療法や、必要に応じて甲状腺の機能を抑制する薬の投与が行われたりします。

5. まとめ


甲状腺ホルモンは、私たちの体だけでなく、心にも深く関わっている重要なホルモンです。特に女性は甲状腺機能異常のリスクが高く、ライフイベントや更年期などと重なり、原因を調べてみたら実は甲状腺の病気だった。なんてことも少なくありません。自身の体の変化に何か不調を感じたら、お近くの専門の医療機関で相談ください。当院でもご相談はいつでもお受けしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?