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嫌われる勇気がありすぎて。

どうも、恥ずかしながら大学3年生にしてやっと本を読む習慣が身についた現在大学院1年生のSaPoです。

今回は遅ればせながら嫌われる勇気を読んだ感想を共有したいと思います。
知らない方もいらっしゃると思うのでAmazonのリンクを貼っておきます。

↓↓この本です↓↓


はじめに、感想文はその特性上、引用やある種ネタバレを避けられない。と思います。著作権等には十分注意したいと思ってますが、至らない部分もあるかと思います。是非アウトな点は指摘してください。また引用部分については、できるだけ””や「」を付けています。
また個人的な解釈や意見を多数含むこと、あらかじめご了承ください。

それでは、本書で印象的、心に刺さった部分について語ろうかと思います。

君の思考は原因論か、目的論か。

まずは何より、アドラー心理学は人間の行動を原因論ではなく、目的論で考えるということです。

眼から鱗が落ちましたね。

私は論理的な人間だと思っていましたし、
仮にも科学を専攻する大学院生であり、日常生活においても全ての行動には原因があるはずだと確信していたんですね。
つまり、何事も説明できると。

わかりやすく言えば、福山雅治演じるガリレオ先生の

『現象には必ず理由がある。』

といったような考え方です。

そう、理由があると思っていたんです。

つまり、私は〇〇だから、××する。
これが原因論的考えですね。

本書の中ではトラウマがあるから外に出ない。というような例が挙げられていました。
しかし、目的論考えをするアドラー心理学ではこれは誤りだと。

つまり、私は〇〇したいから、××する。
すなわち、外に出たくないからトラウマを作り上げているのだと。

ものすごく強引に聞こえるかもしれません。

しかし、こんなことありませんか。
体調が悪いからバイトを休む。
本当ですか?こうじゃないですか?
バイトに行きたくないから、体調が悪いと思い込んでいる。

これは歪曲していると感じるかもしれませんが、
目的論自体は、意外と全面否定できる考えでないように思えます。

実際、本書を読んで目的論的考えに傾倒している自分がいます。
興味を持った方、納得がいかない方、
是非この本をお手に取ってみてください。

※ちなみにアフィリエイトではないです。
単に著作権の関係で本の写真をあげたりするのができないからです。

本当に、全ての悩みは対人関係にあるのか?

次は、本書内の”すべての悩みは、「対人関係の悩み」である”
という指摘です。
これまた、大胆ですよね。
もっと複雑なんだよ。あれとあれがこうなって、それが転じてここに影響が出て、それから、、、、だからできないんだ!

みたいに考えたくなりますよね。
なんで何すかね。

しかしこれに対してアドラーの考えは、
悩みの原因は元を辿れば至ってシンプルだと、対人関係にあるんだと。

仕事に行きたくないのも、ラボに行きたくないのも
仕事がうまくいかないから、成果が出ないからではなく、その結果を報告するボスとの関係性に影響が出るから嫌なのであって結果が出ないことに悩んでいるのではないのだということなんですね。

これはかなり納得がいきました。結果に拘りがないというわけではないのですが、やはり対人関係を気にしているのは否めないなと。
逆に成果にこだわる人は他者からの評価、つまりは承認欲求が強かったりしますよね。これも対人関係に関係してくると思います。

この章でものすごく気に入ったフレーズがありました。
「お前の顔を気にしているのはお前だけ」
ものすごくパンチが効いていてその通りではないですかね?
思わず、誰かに言ってやりたくなりました。笑

読んだことない方は前提がわからず、
何を言ってるのか伝わらないですよね。是非この本読みましょう!

どこまでが自分の課題なのか。

次に印象に残ったフレーズは ”他者の課題を切り捨てよ” です。

どういうことかといいますと、先ほどすべての悩みは対人関係にあるという話をご紹介しましたよね。さて、そうなるとどこまでが自分の問題なのか。これをはっきりする必要があるように思えます。

幸せになるには、悩みを解消するには、課題の分離が必要になのです。
本書では、親が子に勉強しなさい。ということを例に説明しています。

まずは、果たして勉強するか決めるのは親なのか。子なのか。
これを履き違えてはいけないですよというわけです。

日本の義務教育は親に義務がありますが、子に義務はありません。
このため、親は子を学校に行けるように導きます。つまり教育を受ける機会や環境を子に提供するわけですね。ここまでは親の義務なんですね。

次に、学校に行った子供が全く勉強をしなかった。これは親の責任ではないですね。子が勉強をしないという選択をしたんですから。

しかし、親は勉強した方が良いと経験上考え、子に勉強しろというわけです。
この状態に対して親は課題の分離ができていないと指摘しているのです。

つまりは、課題の分離ができている親は子に教育を受ける機会を提供し、
子が勉強したいと言った時に受験にかかる費用や塾に通う費用を負担してあげよということです。

かくいう自分はと言いますと、両親に勉強しろと言われた記憶はありません。その代わりにしつこく言われ続けたことがあります。

『やることやりなさい』

下ネタじゃないですよ!笑
なんせ小学生くらいからずっと言われていましたから。
似たような言葉として『キリのいいところでやめなさい』もありました。

これらの共通点は自分に選択権があることなんですよね。
つまり、やること、さらにはやるべきことは自分で考えろと。
そして、キリのいいところを決めるのは自分であると言うことですね。
きっと私の両親はある程度、課題の分離ができていたのでしょう。

さらには私の決めたことに対して指摘はしても否定や妨害はされませんでした。中学の時、塾に行きたいと言った時も、家庭状況が危機的であった中、大学受験に失敗して浪人して予備校に入ると言った時も、そして第一志望の関西の大学に合格し、一人暮らしを決めた時も可能な限りのバックアップをしてくれました。恥ずかしながら昔は全く気付いていませんでしたが、今はものすごく感謝しています。



課題の分離が上手いはエゴなのか。

まだ振り返るには早すぎるかもしれませんが、家族や友人や環境に恵まれて
自分の人生はものすごく快適で幸せであると思います。
その一方で、私は他人の幸せに貢献できていたのか。正直、これについては怪しいなと思います。振り返ると課題の分離が得意であるゆえに、他者貢献に難ありな人間であったのではないかと思うわけですね。

本書にこうあります。
「自由とは、他者から嫌われるということである」と。
自分で言うのは些かおかしなことではありますが、恐らく平均以上に他者から嫌われていたと思います。
裏を返せば、それだけ自由であったということです。
これに関してはある程度自覚はありますし、私の知り合いに聞けば、ほぼ確実にYESと返ってくるでしょう。

しかし、親友と呼べる友人がいて、家族がいて、恋人がいるわけですね。
まず言いたいのは嫌われるのは必ずしも損じゃないということです。
しかし、好かれるのも嬉しいことですよね。今こうして書いているのは、
ある程度他人に好かれたい、もう少し正確に言えば自分のために、他人のために行動できる人間になりたいと思っているからです。

幸福とは一体、何なのか。

幸福とは何か。
本書には「幸福とは、貢献感である。」とあります。

つまり、他人は幸せになるために貢献感を求めているのだということです。何となくわかる気がします。
なぜお金持ちになっても人は働くのか。
この問いにも答えてくれているのではないでしょうか。

個人的な経験で言えば、初めはお金のためだけに始めたアルバイトが、徐々にバイト先という共同体への帰属意識(貢献感)を感じている自分がいる。

ただただフットサルがしたくて入ったサークルに、仲間ができていつしか、フットサルをしに行ってるのか、仲間に会いに行っているのかわからなくなっている。そして引退の時は恋しくて泣いてしまっている自分がいる。

こういうことにも通じているんじゃないかと思います。


この本から何が得られるのか。

フロイト、ユングと並び、心理学の三大巨頭と称され、多くの人に影響を与えているアルフレッド・アドラーは、個人心理学を提唱しています。
本書は、アドラー心理学と呼ばれる彼の思想をわかりやすく、哲人と青年の会話に落とし込んだものです。

本書の内容をものすごくざっくりとまとめると、人間関係の板挟みに苦しむ御人好しに自分の人生を生き、他者に関心を持って、共同体感覚を感じて幸せになろうよ。そのために自己受容、他者信頼、他者貢献が必要ですよ。
てな感じに捉えています。(めちゃくちゃ雑ですみません。)

しかし、既に嫌われる勇気を持ち合わせている人間にとってこの本は、
自分がどう思考して行動しているのかを理解する自己分析のツールであり、自分に足りないのは他者信頼であり、他者貢献であるという気づきを得るきっかけになると思います。

本書では、人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる
と謳っています。

そして何より大事なのは、今この瞬間から幸福になれるということです。

実はアドラー心理学は初見ではなかったのかも。

アドラー心理学に共感したと仰るホリエモンこと、堀江貴文氏の有名なスピーチの未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。というフレーズからもアドラーの思想が見えてきますね。



また、私の尊敬する澤円さんもVoicyでよくおっしゃっていますが、
・他人の人生を生きず、自分の人生を生きましょう。
・他人を変えることはできない、変えられるのは自分だけ。
こうした考えにもアドラー心理学に通ずるものを感じました。


↓↓興味がある方はチェックしてみてください↓↓
https://voicy.jp/channel/632
https://twitter.com/madoka510

さらに嫌われる勇気には続編の幸せになる勇気があります。
こちらもまた読み次第、感想を共有したいと思います。




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