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アムステルダム・パリ旅行記      第五回 観光2日目その1        リアル世界街歩き

二日目。まずは朝の日差しを浴びながら、ホテルを出て右方向、ヨルダン地区のあたりに向かってぶらぶらする事に。今日は夜に大変大事な用事があるので、それまではノープランで、主に街並みを見て回る事に。この、「何もしないのだけど街並みを眺める」というのが私は大好きで、日本でも普通の住宅街を散歩したりするのが好きです。なんというか、非スペクタクル的小市民。というか、お茶の間でテレビで世界街歩き見てるだけでも幸せ。と来た意義を否定するような事言ってる場合じゃありません。という訳でいざ。

アムステルダムの家並み、とにかくかわいいですね。パリのようにモノトーンでなくて、どっちかというとカラフルなのにシック。結構黒が効いてて大人っぽいのに、ときどきハッとするようなビビットな色の合わせ方が非常にインスパイアされました。植木鉢なども、さりげなくタイヤのリサイクルとか使ってていい感じでした。

お店のウィンドウもおしゃれー。大人っぽーい。

こういう家住みたい。

厚ぼったくペンキの重ねられた黒い手すりに、無造作なピンクのゼラニウム。こういう別にがんばってないというか気取ってないところがすごく雰囲気がよい。手すりに限らず、ドアなどももう何回もペンキが塗り直してある感じで、その厚い質感がなんともかわいくて洒落ています。

途中、雑貨屋さんに入っておじさんとおしゃべり、川沿いを歩いて、ムルタトゥーリの銅像を通り過ぎます。ムルタトゥーリは本名エドゥアルト・ダウエス・デッケルという人で、植民地時代のオランダの植民地政策の過酷さを告発した本「マックス・ハーフェラール」の作者です。と言っても、読んだ事はなくて、オランダの歴史の本で知っただけなんですが。オランダでは有名らしいです。

横にあるのは「路上でアルコール飲んじゃダメ」というような表示らしいです。

アムステルダム西教会。レンブラントが眠る地らしいんですが、なぜか外から見て満足して通り過ぎてしまいました。中入って見ればよかった。

アンネの像。献花がありました。

アンネフランクの生家の前も通る。アンネの生家の扉はちょうどペンキの塗り替え中でした。つやつや。

こちらの地区の方はあまりトラムが走っていなくて、車が多め。 ちょっと戻って可愛らしいパンケーキ屋でパンケーキを食べ、そろそろ何か見ようかと相談。

このそばの運河を行くと、どうやらハウスボート博物館があるらしい。おお、ぜひ見たいぞハウスボート。

というわけでやってきました。 わりかしこじんまりとしたボートで、入ると日本語の説明書きを貸し出されます。 背の高いオランダ人が、こんな小さなボートで生活できてたのかしら?小さくてかわいらしくて、なんかあれだ。ホビットの家感ありましたね。(と、私のちっちゃな日本のマンションの方がよっぽどホビットサイズなんですが棚に上げて言う)

このボートは昔の生活を再現しているのですが、現代のハウスボートはモダンで大きなものがたくさんあるようです。(さらに最近は、地球温暖化による海面上昇に備え、もういっその事水上に住んでしまおうか、という進化系ハウスボートプロジェクトがあると何かの報道で見ました。さすが干拓とデルタプランの国、自然との付き合い方の発想が斜め上です。)


さて、この後は、ちょっとトラムに乗って、そうだ、美術館に行こう。 有名なI amsterdamの前でベタな写真を撮りたかったのですが、人いっぱいで撮れず。

改装工事のドキュメンタリーで有名な国立美術館とゴッホ美術館、両方見るのはちょっと時間がきついのでどっちを見ようかと迷ったんですが、ゴッホ美術館にしました。ですが、ゴッホ美術館、チケット売り場がなんだか地味で、大きなエントランスにはチケット売り場がなく、向かいの建物(こっちが本館)に地味な佇まいの自動発券機のようなものと窓口があって、買い方がよく分からず迷いました。私達だけでなくみんな皆迷ってたっぽい。

1.発券機で券を買う。2.横の窓口の人に券を見せる(もぎるとかなくて見せるだけ)。3.向かいの建物の美術館入り口に行く。ここに入る時にもチケットを係員に見せる。という手順だったのですが、2のところ、完全に要らなくないですか?


美術館に入ると会場入り口とショップはエスカレーターを下ったところで、大きなクロークもあり快適です。 ミュージアムショップは当たり前ですが資本主義的にぎわい、ゴッホ土産に満ちてました。ここの売り上げを時空を遡ってゴッホにあげたい(いや、それより今の名声そのものをあげるのが先だ)。

美術館の中では写真は撮れなかったので写真はないですが、ゴッホ、よかったです。ゴッホの報われぬ人生とコントラストを描くような明るい光にあふれた絵を見ると、それでもやはりこの美しい景色を描いている時間には、この世の美しさに魅入られた無上の喜びがあったのではないかなあ…。世界はこんなに美しいのに人間社会って難しいなあ、生きる喜びって何かなあ…などとしみじみしてしまいました。

生きる喜び…はっ、そうだった!私には大事な生きる喜び体験イベントが今日はあったのですよ。

という訳でそれに備えて一旦ホテルに戻るなり。

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