見出し画像

ジャンクな入浴への誘い

出汁をきかせたやさしい味を常日頃食べていると、時にはコンビニのファミチキ的なジャンクなものが無性に食べたくなる。苦手だったLUSHの入浴剤を初めて買ってみた。私にとってLUSH こそ、におい界のファミチキ、ラーメン界の中本である。

LUSHは、店の前を通るたびにいつもきついにおいがこぼれ出ている。一つのにおいだけでなく、いくつものにおいが混在しているからさらにきつい。こちらもにおいを嗅ぐぞという気持ちでいる時ならばいいが、ふいに店の前を通ったときなどは、嗅覚ゲリラにあったような衝撃を受ける。無防備な鼻にはどうにも刺激が強すぎる。

そんな苦手なLUSHの店に入ってみようと思ったのは、最近入浴剤を入れて風呂に入る楽しみを覚えたからだ。先日、知人の家に泊まったときに、バブルバスでもてなしてくれた。アワアワといいにおいに包まれて温かい風呂に入っていると、なんとも幸せな気持ちになった。たまにはこういうのもいいじゃない。バブルバスといえば、LUSHだ。そう思って、帰省時にLUSHでバスボムとやらを買ってきた。インターギャラティックというもので、店員さん曰く「これを湯に入れると、すごいことが起こる」という。すごい前振り。これは期待できる。

同居人に、ボム投入時は式典のように一緒に見ることを執拗に促したところ「バブルハラスメントだ」と言われた。バブハラ。うまいこと言うな。いざ、投入。ぶくぶく言いながら、透明のお湯を青色に染めていく。白とピンクと少しの泡と。湯にはキラキラとラメが入っていて、なんとも異様なにおいがする。湯自体はぬめりとして、なんというかあんまり肌に良くなさそうな感じがするが、これはこれで超非日常で楽しい。青いキラキラした湯に包まれて、疲れがとれるというよりは異空間に来た不思議な感覚になる。ホッとはしないが、ワクワクはする。げきしぶ温泉がやはり好きだが、こういうのもたまにはいい。

はじめてのLUSH体験は、USJに行ったような体験だった(行ったことないけど)。数百円で、しかも家で、こんなに異国を感じられるならば、まずまずだ。今度また鼻の状態がしっかりしている時を見計らって、LUSHに足を踏み入れてみようと思う。