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12日、学校を休んだコリスと一緒にコワーキングスペースに行った。私が仕事をしている間、コリスは宿題をした。宿題が終わると暇を持てあまし、施設に置いてあるVRを体験をしたいと言い出した。「コンシェルジュさんに声かけておいで」と伝えると、ひとりではいけないと言った。

最初にお願いするところは一緒に行くことにした。快く対応してくださり、コリスはひとりでレクサス製造工場の見学をVRで体験をさせてもらった。

VRで工場見学中

後ろを向いたり、上を見上げたり、キョロキョロしながら工場見学を楽しんでいた。全てのバージョンを体験しおわったコリスは、すっかり受付の人に心を開いたようだ。絵本を読んだ後は、受付の方が備付のゲームにコリスを案内してくれた。

置いてあるゲーム機が使われているのを初めて見た

コンシェルジュさんとテトリス、ぷよぷよで盛り上がっている。楽しそうなコリスを横目に見ながら、黙々と仕事が進んだ。

コンシェルジュさんが休憩したり、仕事に戻った後も、ひとりでゲームをしたり、絵を描いて過ごしたコリス。もう、私の隣の席には座っておらず、ちゃっかりとコンシェルジュさんの近くの席に移動していた(笑)

夕方、「帰るよー」と声をかけると、悲しそうな顔で「またここに来たい」と言った。コンシェルジュさんにさようならの挨拶をして、エレベーターを待っていると、コリスがタッタッタッタとコンシェルジュさんの方に走って行った。忘れものでもしたのかな?とエレベータの前からコリスを見守っていたら、ニッコリ笑顔のコリスが帰ってきた。

どうしたん?と聞くと、
「りかちゃんと、ちあきちゃん」。
コンシェルジュさんの名前を聞きに行っていたのだ。
「また遊びに行くからお名前を覚えておこうと思って」とコリスは言った。

コリス!!!!感動と同時にハッとした。

何度も通っているコワーキングスペースなのに、お世話になっているコンシェルジュさんの名前も知らなかった。最初に自己紹介してくれたはずなのに覚えていなかった自分を、悲しく思った。

私はただ、そこに仕事をしに行ってるだけの人だった。
その「場」を作ってくれている人のことを見ていなかった。
名前を聞く、名前を覚える、名前で呼び合う、ということはそこで関係を築いていきたい、親しくなりたいという気持ちの現れなのだ。

コリスは、帰り道でも何度もコンシェルジュさんの名前を呼びながら話をしてくれた。コリスが名前を聞かなければ、「お姉さん」で終わっていたかもしれない。でも、お二人の名前を聞けたことで、グッと距離が近くなったように感じた。

その晩、コリスが自分の気持ちを日記のように紙に書き残していた。

コリスのメモ

翌々日、仕事をするためにコワーキングスペースに行った際、コンシェルジュさんに見せると、コリス宛にお返事を書いてくれた。

学校から帰ったコリスに預かった手紙を渡すと、ここ半年で一番じゃないかというくらいの笑顔を見せてくれた。

また、一緒に仕事をしに行こうと思う。



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