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コンサルティングの成否を分けるもの

手放してみて気付いたもの

お菓子屋さんに転職して一ヶ月が経とうとしています。
結果、これまでのコンサルティングをしてきた企業さんの打合せに参加できる割合が少し減ってしまいました。
減ったのか減らしたのか。それは置いといて、学んだことがある。

コンサルは難しい

コンサルは難しいです。
僕が頼りにしている人が普通に参加してる会議を横から覗き見していると、どうも話がずーっと横滑りしている感じ。
意見をそれぞれに言うけど、いざ進める所で、次のステップに行かずに横滑りばかりしてる感じ。

横滑りは何かと似てる

営業力の塊だった父の教えの中に、
「買うって相手が言ってる瞬間を見逃すな」というのがあります。
商談をしている時に、相手のテンションが「買いたい」となった瞬間に、「じゃあ取引しましょうか」と言う勇気、これが結構大切なんです。
感情には機微があって、一つの会話の中でも上がったり下がったりします。その上がった瞬間を捕まえて、商談状態から内諾状態にもっていき、その後、成約状態に話を持っていかなければなりません。
その上がった時を過ぎて、相手の方から「買いたいです」を言わせようとすると、気づけば次の約束の時間にどちらかがなってしまったりして、「また次回」で成約に至らない事は多々あります。

コンサルも同じ

コンサルティングも同じです。
提案をして相手に意思決定を委ねるのであれば、そもそも意見なんて現場の人の方が遥かにいろんな景色を見ているんだから、提案なんてもともと不要なんです。必要なのは、
1.思い込みを変える視座
2.決断の後押し

です。
視座も、

誰でも友達の恋愛のアドバイスは神がかり的に出来る
誰でもテレビの前では野球の名監督

という事があります。だから、ただの素人の意見なのか、それとも有用な意見なのかは、近いようで全く異なる。鋭い意見は誰でも言える。ただし、正しいコンサルティングは相当難しい。

そして決断。決断の後押しは責任が伴う。今は未来の話をしてるから強気に意見できるけども、うまくいかなければそれは数ヶ月後には結果になる。ここの所がすごく難しい。
命令形になると破談するし、意見が違いすぎると破談するし、相手に寄り添うならコンサルは不要だし、かと言って空気読んだら大した成果は見られなくなる。
と思ったら、三ヶ月も停滞してたら相手の時間を奪うだけで、「何やってんの?」ってなる。

バランス。だいじ。

ナチュラルコンサル細胞

僕の場合は、年に4-50社のコンサルをしていく中で得た経験値がある。
もちろん、失敗も沢山。大成功も沢山。大成功は事業者さんが頑張ったのが全部。失敗も成功も、自分が思ったパターンに持ち込んで、それが肌に合わなければフェードアウト。肌に合えば継続。
経営者は皆、誰からも命令されずに生きてるので、機微が本当に大切。
空気読んだら継続しないし、空気読まなかったら継続しないし(笑

だから、何も意識せず、話をして、普通に話がグングン進む。グングン進むけど強引さは感じない。進んだ時に不安になったら少し戻って、大丈夫かを確認してまたグングン進む。進むうち、呼吸が合ってきて、そのうち信頼関係が出来上がり、示す進路についてきてもらえる。

失敗し続けている事業者でさえ、誰かに意見をもらった途端、自分の常識で考えようとするのが自然。
違う意見をもらったら率直に、「違っている」と思うのは当たり前なんだ。
そのような「身につけた考え達」が僕の持ってるコンサルティング能力の全て。
沢山の場所で短期的に人の財布でサイコロを振りまくった回数が、相手の事業者さんよりも正しい判断、正しい時代・顧客を捉えることができるという確信から、グイグイ決断が出来る。
もちろん空振りもすることも日常。ただし事業者さんよりも遥かに打率の高い中での失敗、そういう確信がないと、正しいコンサルティングはなかなか難しい。
どこでも聞けるような意見を堂々と語る人は多いけど、正しいことを正しく行うことのできる人はなかなか見当たらない。
ナチュラルに、「正しく行う」から逆算して正しいことを伝えれるように最近なってきたなと思うことが多いなあ。

気付いたもの

コンサルティングの成否を分けるものは何か、というのは文章全体から感じていただくとして、一番大切なのは、数ヶ月経過して、コンサルタントが介入して「良くなったかどうか」となる。
もちろん、コンサルが優秀かどうかは置いといて、一人の人がジョインしてくれてるから、その分良くなるのは当然。あとは、コストをかけてるから、従前よりも本人が頑張ってるのを引き算して、数ヶ月たった時に、「よくなっているか?」を掛け値なしに考えてみると良いと思う。

良くなってるにはなってるけど、意見ばかりで進んでいなければ???もしかすると、何かが欠けてるのかもしれない。

良くあるのは、意見はもらうものの、実行したり問い合わせたりするのを全部事業者がやっているパターン。こんなのはお金貰うより払わなきゃいけなくなるやつですね。事業者さんが忙しくなるだけ。

成否

何を言っても、意見を言うのはこちらでも、採用不採用、成否を決めるのは事業者さん。お金を払った価値があるかどうかは相手に依存するので、その成否に関して、あれこれ言葉をたくさん言わずとも継続してもらえるようなコンサルティングをしたいですね。

相手から「見捨てないでね」「いつまでも頼むわ」とちょこちょこ言われているとしたら、それがきっとコストと提案が見合ってるサインのような気がする。

失敗こそ大切

それもこれも、失敗した回数が一番大事。失敗が当たり前と思いながら行えば、「今回はこうなったら成功して、こっちの方に流れたらこう失敗するだろうな」と思えるようになる。そして、「ああ、その考えもあったか」と、普通に見れるようになる。コンサル契約さえ継続していれば、「ということは次は、、」と、成功率をだんだん高めていける。

正しい意見だけを言いっぱなしにしないように。気をつけて、もっと正しく鋭い言葉を重ねられるようにこれからも修行を積み上げていきたいなと思いつつ、、、やっぱり正しいコンサルは奥が深く、探求し続けなければならないと学ぶことができた。

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