夢のエネルギー水素

▲地球温暖化の防止策としてカーボンニュートラルが叫ばれて久しいが、二酸化炭素を排出しない夢のエネルギーとして「水素」が注目されている。

水素エネルギーがなぜ革命的といわれているのかの答えは「電気エネルギーは原則として保存できないから」。
作った電気は、そのとき使ってしまわないと無駄になってしまう。


▲西宮伸幸著「水素社会入門」では水素の特質を次の5点にまとめている。

  1.  環境に有害な物質を出さない

  2.  さまざまな1次エネルギーから容易に製造できる 

  3.  さまざまな形態のエネルギーへ、高効率で変換できる

  4.  大量貯蔵から少量貯蔵まで可能

  5.  短距離輸送から長距離輸送まで可能

現在、特に水素エネルギーが注目されているのは、二酸化炭素を排出しない点だろうか。


▲しかし、日本の電化率は27%。残りの73%にアプローチしていかないと「2050年カーボンニュートラル」は到底実現できない。
73%を構成する中で代表的なのが「熱」だという。
工場には熱を生み出すボイラーが数多く設置されている。
この熱のカーボンニュートラルを巡り、水素を使って実現させようと実証試験に取り組んでいるのが山梨県だ。


▲ここに幹事企業として東京電力をはじめ、東レ、日立造船、シーメンス・エナジーなど日本を代表する企業群が参画している。
事業規模は、NEDOの補助金を入れて約240億円。
2021年から始めた大規模実証試験は、第一段階を乗り越えて第二段階に進もうとしている。
この様子は先般、テレビ東京系列の番組で詳しく紹介された。
事業スタッフの作業服にはTEPCOの文字も見えていた。
詳しくはホームページなどで確認してほしい。見学も可能だ。


山田