【人材育成】僕が入社式で新卒に伝えた、たった一つのこと

4月になり、多くの会社にとって新卒を迎える季節になりましたね。

弊社では2名の新卒を今年度迎えることができました。新卒の採用をしたのは2011年の創業時以来ですし、そのときも普通に採用活動をしていたら応募してきたのがたまたま新卒だった、という経緯があるので、きちんと新卒募集を行って迎え入れたという意味では、今回が事実上初の新卒採用と言えます。

ようこそ、トライエッジへ。

創業10年目を迎えている我社としては、なかなか感慨深いことです。

こういったご時世なので、入社式は広めのパーティルームを借りてささやかに行いました。私を含めた社員全員からの自己紹介や激励のメッセージと、新卒からの挨拶、そして辞令の授与という簡素なものでしたが、新卒にとっては一生に一度しかない社会人初日ですし、やってよかったと思っています。

さて、二人の新卒に対してはこの場で私もメッセージを贈りましたが、そのときに私がどんな話をしたのかをこちらに備忘的にまとめてみたいと思います。

この内容はうちの新卒に限った話ではなく、世の中の新社会人全員に向けたメッセージとしても良いかなと思うので、そういった方は読んでもらえると嬉しいです。

テーマは「付加価値」です。

これは私自身、社会人になってからずっと抱えているテーマです。

社会人になるということ

学生生活を終え、社会人になるにあたって、これまでと何が違うのでしょうか。私は「価値を受け取る側」から「価値を提供する側」になることが、最大の違いだと考えています。

学生時代はお金を払って学びを得ていましたよね。

学生というは、教育という価値を基本的に受け取っていればいいわけで、授業を聞いていようが、聞かずに寝ていようが教育という価値は提供されます。

社会人になるということは、これが逆転することを意味します。

仕事をして働くことで、会社や社会に対して自分の価値を提供し、対価として報酬を得るのです。

当たり前といえば当たり前なのですが、根っこの部分で分かってない人が結構居て、社会人になっても「待ってれば教えてくれるんですよね」という姿勢の人をちらほら見ます。

会社は最低限のマナーや業務知識は教えますが、それを使ってどう価値を発揮するかは自分次第です。この認識がある人とない人では、その後大きく差がつきます。

たまに「教えてもらってないからわかりません」というような人がいますが、これは学生では通用しますが社会人では通用しませんし、全く評価されません。社会は自ら価値を提供するところなので、不足している知識や技術は自分で補わなければならないのです。

付加価値とは何か

社会人になるというのは、価値を提供することだと説明しましたが、そこで大事なのは付加価値という考え方です。

付加価値とは「一般的には消費品やサービスに対して、企業が付け加えた価値」という意味ですが、これを人材に当てはめると「個人自らが自分自身の能力やスキルに付け加えた価値」ということができます。

人材業界では、よく高スキルを持つ人材を「高付加価値人材」という言い方をします。

「高付加価値人材」を獲得するために人事担当者が押さえておくべきポイントとは | HRプロ

付加価値というのは、会社に行って黙って座って言われたことだけをやっていては、絶対に身につきません。業務の中で「どういった価値を会社やお客様に提供すればよいのか」を常に考え、主体的に身に着けていく必要があります。

自社のみならず、社会全体から求められる人材を高付加価値人材と言うならば、それは業務を通じて主体的に学びを得ていく人の事かと思います。

自分自身の付加価値を意識しよう

このように付加価値を考えていくことは、自信を成長させていく上で重要です。そして、自分自身に会社や社会から求められている付加価値とは何かを考えていく必要があります。

この付加価値というのがやっかいなのが、会社のその時の状況、自分自身のその時の役割、引いては社会の状況などによって、内容が異なるということです。

「自分自身に求められている付加価値は何なのか」
「会社や社会に提供できる価値は何なのか」

を常に意識してほしいと思います。

「付加価値」というと難しく聞こえるかもしれないですが、言い換えると「どんな事ができるようになったら仲間に貢献できるだろうか」と、まずは意識することです。

そのために本を読んだりしてもいいでしょうし、関連する資格の勉強をしても良いでしょう。

私自身、20代のときは「何を学べば会社から必要とされる人材になれるのか」「今求められていることなんなのか」を毎日のように自問自答していました。

こういった悩みの中で、私の場合は20代で英語を習得し、30代でMBAを取得しました。この2つのスキルや経験は、ベンチャーを経営するようになった今でも自分を助けてくれますし、やってよかったと本当に思っています。

あなたが、これから会社や社会に提供してくべき付加価値はなんでしょうか。新社会人にみなさんにはまだ明確な答えは無いかもしれませんが、これから向き合っていってもらえればと思います。