データから読み解く若者の喫煙事情
私自身はタバコを吸いません。
そして、ここ近年、タバコの喫煙率が低下しているのは、皆さんよくご存知かと思います。
けど、どんな感じで変化しているのか・・・という興味があったので、調べてみました。
JTが発表している喫煙率のデータです。
わっかりやすく減少していますねー。
特に男性の減りっぷりが激しい感じです。
①全体の喫煙率は激減
簡単に言うと、調査をスタートした昭和40年(1965年)、今から50年以上前の喫煙率はこんな感じでした。
男性→82.3%
女性→15.7%
女性はともかく、男性は8割以上が喫煙者なわけで、タバコを吸ってないほうが珍しい、という時代だったことがわかります。
そして、最新の情報、平成30年(2018年)の喫煙率データです。
男性→27.8%
女性→8.7%
男性は5人に4人は喫煙者だったのが、4人に1人という割合に激減。
女性もほぼ半減という結果になりました。
このあたりまでは割と知られた話ですが、もうちょっとデータを掘り下げると、結構面白い現象が見えてきます。
②結構な割合でみんな禁煙に成功している
まず平成30年のデータをもう少し詳しく見てみましょう。
男性を年代別に見ると、実は一番喫煙率が低いのが60歳以上(21.3%)ということがわかります。
この世代、翌々考えたら若き日は喫煙率80%の時代を生きていたわけで、それが今では20%強になっています。ということは、60%もの人が元喫煙者ということになり、現在は非喫煙者。つまり禁煙に成功をしたということになります。
禁煙は難しいと世間では言われていますが、10人中8人が喫煙者だったが、8人のうち6人が禁煙に成功したということなので、成功率はざっと7割以上。
こう考えると、禁煙はやろうと思えば割とみんな出来るんだなってことになります。
③現代では、若者ほどタバコを吸わない
もう一つわかることとしては、現在では若者ほど喫煙をしない、ということです。
過去のデータを紐解くと、昭和60年頃を見ると、一番喫煙率が高いのは20代(71.8%)で、そこから年代を追うごとに徐々に減っていく形になっています。
つまり、ちょっと前までは若者ほどタバコを吸っていたわけです。
その後も20代の喫煙率というのは高い水準を維持しているのですが、平成22年(2010年)あたりから、急激に下がっていきます。
<20代の喫煙率>
平成22年 38.3%
平成23年 35.2%
平成24年 31.5%
平成25年 29.9%
たった四年で10%近くの減少。急激な減りっぷりです・・・。このあたりの20代に一体何があったんでしょうか・・・。
その後も20代の喫煙率は下がり続け、最新データでは23.3%。
若気のいたり・・・というの言葉は、喫煙に関してはあまり該当しないように思えます。
④20代女性の喫煙率の動きが激しい
女性を見てみましょう。
こちらは、年代ごとに面白い動きをしています。
調査が始まった昭和40年、女性で最も喫煙率が高いのは60代以上でした。というより、20代(6.6%)が一番低く、30代・40代と、年代とともに徐々に上がっていきます。
この傾向、実は年を追うごとに大きく変化していきます。
それは年代が高くなるほど喫煙率が下がり、若年層ほど喫煙率が上がっていくという傾向です。
最初の調査から20年後の昭和60年の女性喫煙率を見てみると、20代の喫煙率が16.6%と全世代で一番高く、60代は12.4%が一番低くなっています。つまり昭和40年のころと状況が逆転しているわけです。
20代の女性の喫煙率はその後も上昇を続け、平成14年には24.3%と4人に1人が喫煙者にまでなります。
どうしたんだ、女子たち・・・。なぜそんなにタバコを吸うようになったんだ・・・。
この傾向は平成20年頃まで続きますが、ここからこれまた一体何があったのか急速に減少に転じ、最新の平成30年の時点では調査当初と同じ6.6%になります。
50年くらいの時間をかけて、最初の状態に戻ったということですね。20代の女性、動きが激しいです・・・。
そんなわけで、喫煙率のデータ、見てみると結構面白いです。
それはそうと、JTは平成30年を最後に喫煙率データの調査を取りやめるとののこと。まぁユーザーがどんどん減っている状況を自ら公表するのもねぇ、って感じなのも分かりますね・・・。
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