【中学受験】子どもが「あっち行って!」と言ってきたら従うべきか?
【問題】受験勉強をしている小学生が「自分でやるから見ないで!」と言ってきたとき、どのような対応が適切なのか?
どうお考えになりますか?似たような経験はありますか?
私の人生の目的として「賢い子どもを増やすこと」がありますが、そのための方法として「愚かな大人を減らすこと」があります。ですので、世の大人達に言いたいことは海のようにありますが、今回はその一つです。
【結論】完全に放置してはいけません。
「あっち行って!」はよく聞かれますが、いくつかのパターンが考えられ、内実の方向性が全く異なることにたいへんに注意が必要です。大きく3つに「場合分け」して答えを求めます。
【心理①】できるから不用
感情は関係ないパターンです。ただ、本当に能力のある人なら周囲の口出しも少ないはずなので、実はそう多くないでしょう。また、賢い人は相手を遠ざけるのではなく、自分が場を離れることを選択しがちです。
【心理②】できないから逃避
最も現実的な、感情と能力が関係するパターンです。この場合は、相手を遠ざけたり、露骨に手で隠したり、書き終えたノートを見られることすらも嫌がります。相手を嫌っているかのような振る舞いですが、好きな人に嫌われないために逃げているだけです。
【心理③】ナチュラル嫌悪
能力は関係ないパターンです。ただ疎まれています。
【パターン別解法】
パターン①について、ある程度本人に任せて様子を見ましょう。「自分でやってみたら問題が発生してしまい、」「しかも周囲に助けを求めないでそのまま突っ走ってしまう」という分岐パターンにだけ注意すればOK。大体問題が発生し、大体自分でアドバイスを求めてきます。
パターン③について、根本的な解決は受験以上に困難であることを認識し、物理的・時間的に距離を取ることがほぼ最善と思われます。塾などを介して様子を聞くのが良いです。
パターン②について、これが最も幅広くかつ根が深い問題と思われますが、最初からまずい状況なので経過観察の必要はありません。周囲が嫌な気持ちになることに本人が怯えている状態を解消するのが根本的な解決でしょう。
具体的な解決策は置いておいて、まず対応として、「見ないで!」を真に受けて本当に完全放置しても全く改善しないということです。そもそも問題が解けなくて追い詰められているのに、急に一人でできるわけがありません。結局できなくて悩み、その後「やっぱり自分でできないじゃないか!」と叱責され、自分の無能さに打ちひしがれてさらに逃げることになります。
本当は見てほしくないわけではないことを見抜ければ解決策もご自分で探せることでしょう。
【結論】をもう一度
本当に完全放置で大丈夫な小学生というのは5%くらいです。よって、どのパターンでも、いきなり関わりをゼロにするのは危険です。
子どもの気持ちが分からない保護者の方は、ぜひ酷いことになる前に、分かる人に見てもらってください。親子とも。
2023年10月20日
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