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十勝で暮らしてみる

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移住して見つけた驚きのまとめ
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だから、歩いて行こう

子どもの山村留学で、十勝の村"中札内"に短期移住している我が家。 2年目の春を迎えての暮らしを綴る。 あの道をゆくちょっとカラダを動かしたいなぁという週末、 中札内への片道7キロの一本道を 歩いて行こう、と思い立つ。 移住2年目は「やったことのないことをやる」がテーマ。 いつも最寄のマックスバリュまで通う、車で10分の道のり。昨年はサイクリングに挑戦し、ヘトヘトになりながら自転車を漕いでいた。 いつかは歩いて行ってみたい、と思いつつ過ごしてきたのだが、 「2年目」のプライ

はじまりと終わりの春

4月。この村に越してきてから、ちょうど1年が経った。 こどもたちに自然の中で暮らし学ぶ体験をさせたくて、十勝の村"中札内"で、わたしたち親子は山村留学をしている。 1年の終わりとはじまり1年単位で行われるこの山村留学という制度では毎年、決断と別れの季節がやってくる。 3月に、同期生の3家族を見送った。昨年の4月にわたしたちと同じく山村留学に来た家族は、それぞれの事情で、元いた環境へと戻っていく。 村の人たちのあたたかい送り出し。出発前夜にがらんとした部屋に集まり呑み語らう

北海道で、冬の話をしよう

子供の山村留学で、十勝の村に短期移住しているわが家。 ついに雪が降り、初めての白い冬がやってきた。 日が暮れるのが早くなり、最近16時にはもう薄闇になるくらい。仕事がバタついて気づけば真っ暗という日々が続いた12月。 そんなあっという間の冬の日常を記録した。 激安いも事情じゃがいもの産地、十勝。 秋に、しばらく要らないくらいじゃがいもをもらったのでそれを消費していたが、そろそろ買わねばならない。 スーパーにもあちこちにも箱で並ぶじゃがいもだが、最寄りのマックスバリュの野菜

十勝で冬支度

北海道に短期移住しているわが家。 初めての十勝の冬を迎える。 暑かった夏の後、9月20日を過ぎていきなり肌寒くなり、10月にはダウンと毛布とヒートテックが欠かせなくなった。 来たるべき「真冬」の季節がやってくるぞという感覚がじわじわとある日常。 冬支度がすごい最寄りのホームセンターニコット。 10月のいつの頃か、ふらっと立ち寄ったらいきなりずらっと雪かき道具が並んでいてびっくりした。 え、何コレ もう雪降るの? そして、スコップ1つみてもめちゃくちゃ種類があってびっくり

お芋は今踊る

十勝は今、冬に向かっている。 だんだん寒くなる中で、夏には緑だった畑が、どんどんと茶色い土の姿に戻っていく時期だ。 9月から続く収獲は忙しく、10月の今はどうやらじゃがいもの収獲がピーク、いや、もしかしたらもうピークを過ぎつつあるのかもしれない。 そんなじゃがいもの産地での今を綴る。 中札内のじゃがいも冬になる前に収穫を終えるためかあちこちの畑でトラクターが休みなく動き回っている。 日が暮れるのが早くなった最近は、ランプをつけて薄暗くなった畑をゆくトラクターを幾度も見かける

ひよこと暮らす日常

ひよこが生まれ、 わたしたちはひよこと暮らし始めた。 ひよこがいる日常ってどんなものか 紹介しておきたい。 5羽のひよこたち孵卵器で卵をあたためて21日後 ピキリと殻にヒビが入る。 グラグラと揺れて、パキッとヒナが飛び出してきた。 結構勢いよく生まれた一羽目の雛。なまえは「たまご」ちゃん。ヒーターの下で体を乾かすとふわふわのひよこになった。 あとの卵は、シーンとしている。 ヒビが入ったまま、身をひそめる卵。 心配した夫が「手助け」のために2つ殻を割る。 雛が出てきたが

にわとりをください。

全ては一通の手紙から始まる。 にわとりをください。 おねがいです。おねがいです。 できればひよこで3わくらい。 そんなわけでもうすぐうちにひよこが生まれる予定。 5月に、卵からひよこをかえしたという大家さんのうちで、かわいいひよこを眺めさせてもらう。 それからというもの、息子の中には憧れがあったもよう。 いいなぁ、と家族一同思ったものの何となく過ぎた日々の中で にわとりをください、の直球の手紙は効いた。 7月末に、おもむろに息子から渡された折りたたまれた白い紙。開くと

十勝の夏、移住1年目8月の暮らし

8月になった。夏の十勝の暮らしについて、書いておきたい。 夏休みに入り、北海道は観光ピークに突入した。 友人が、いま美瑛、といってきれいな花畑の写真を送ってくれた。 夏の観光といえば、富良野、美瑛のカラフルなお花畑が有名だと思う。 十勝の夏は、緑だ。 週末に車を走らせると、のびのびとそびえるとうもろこしが目に飛び込んでくる。 少し前までは、黄金色に色づいた小麦畑とじゃがいもの花畑が綺麗だったが、この1週間ほどで様変わりした。 短期移住中のわたしが見た、初めての十勝の夏を

じゃがいもの花が咲く頃

じゃがいもの花が白いことを、どれだけの人が知っているだろう。 少なくともわたしは、何も知らずに生きてきた。 短期移住している十勝ではじゃがいもがたくさん作られる。そんな地で、身近なじゃがいもを新たな側面で眺める。 じゃがいもの花について わたしはじゃがいもを毎日と言っていいほど食べる。 タマネギ・にんじんに加えて、じゃがいもは、なくなりそうになったら欠かさず買う、定番選手だ。 けれど、わたしはじゃがいもの花を想像したことがない。 土の中にある「根っこ」の部分をいただいて

豆の産地、十勝で出会った豆のある暮らし

北海道が豆の産地、ということはある程度知られているだろうか。 十勝地方の広大な土地が、その生産の多くを担っている。 そんな豆の産地で、豆と向き合ってみると見えてくる新たな魅力。 ステンレスボトルを使ったら、こんなに簡単で楽しい豆のある生活が始まった。 さあ、豆を買おう 子供の山村留学を目的に、十勝の村 中札内村に短期移住しているわたし。 中札内はもちろん、周辺の更別や幕別など、十勝の道の駅には、たいがい袋に詰まった豆が並ぶ。 以前の記事でも書いたが これまで一度も豆を

霧の中に住む。6月の十勝の暮らし

だんだんと観光シーズンも近づきつつある北海道。 寒さもやわらいだ6月の十勝、その日常風景を移住者の目線で切り取っておく。 霧の中に住む 都会にあって田舎にないものはたくさんある。 都会になくて田舎にあるものも、またある。 その一つが霧かも。 コンクリートに包まれた都会では、暮らしの中に霧が出ることはほぼなかったように思う。 十勝の田舎 中札内村に移住して 6月、わたしは霧の中で暮らしている。 6月初めの日曜日、雨上がりのドライブで、目前の畑からふあーって湯気のように立

冬か、夏か。あるいはその狭間。

十勝の村で過ごす、初めての5月。 いろいろ驚きながら過ごしていたら、また新たなるものがやってきた。 3日ほど前から、突如、庭に響き渡るようになったキリキリキリキリ という音 音は木々からやってくる 鳥の声?なんの声? どうやらうちの庭だけじゃない。公園にいても、あたりのお宅の木からも、村中から聞こえてくる。 なにこれ。 鳥の鳴き声かな、とも思ったが、 こんなにいきなりの大合唱、 なんか違う。 こーいう感じ、なんだったっけ、 思い出せそうで思い出せずにいたのだけど

とある十勝の日常。移住者が見つけた、5月の驚き

十勝の村に移り住んで、1ヶ月半。 どんどんと繰り広げられる新しい日常に忙しい。 長い長い夢を見ているような驚きの連続に、関西から移住した普通のわたしが、適応しながら生きている。 その5月の驚きを記録した。 田舎暮らしの驚き山村留学を目的に短期移住している十勝の村、中札内。 移住してすぐ驚いたことは、以前の記事に書いた。 4月の驚きの記録はこちら↓ あれからしばらく過ごしてみて、ここの暮らしが日常となった今、 やはり驚くことがある。 じわじわとくる、新しい暮らしの実感と、

畑の中で何を叫ぶ。移住者るんるんサイクリング体験記

4月から家族で短期移住している十勝の村、中札内。 住んでいる集落にはお店が一軒もなく、どこに行くのも車。 このままだと体が鈍る気がして、あえて「自転車」を移動手段としてみることに。 片道10キロ近くの移動が常の、広大な北海道の村を、自転車でゆく。 そんなサイクリングを体験して、思うことの記録。 長い長い一本道をゆく住んでいる集落から、マックスバリュのある中札内の市街までは、一本道である。 車でいけば10分の一本道は、片道7キロ。 これを自転車でいくと、かなりいい運動にな